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無罪確定わいせつ事件、検事が自白説得強要…賠償命令
後に無罪判決が確定した強制わいせつ事件の公判中、罪を認めさせるよう検事が説得を強要したのは違法として、被告だった高知市の会社員の男性(48)と妻(44)が国に計440万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁(森宏司裁判長)は17日、検事の発言の違法性を認め計77万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は小学生の卓球チームで監督をしていた2002年7月、チームの女子児童の体に触ったとして起訴された。一貫して無罪を主張したが、高知地検の担当検事が同年11月に妻を呼び出し「このまま否認していると刑務所に入ることになる」「(夫に)謝罪してほしい」などと発言、面会で伝えるよう迫った。
一審高知地裁は有罪判決を言い渡したが、04年6月の高松高裁判決は「被害を訴える女児の話は信用できない」と逆転無罪とし確定した。
妻は検事との約20分間の面談を録音。森裁判長はその内容から原告側の主張を全面的に認め、男性には「違法な方法で間接的に自白を求めた」と、妻には「説得を強要され人格権を侵害された」として、2人への慰謝料支払いを認めた。
判決後に記者会見した妻は「検事はこちらの話を一切聞いてくれず『国家権力を持つ人はこんなふうになるのか』と悔しい気持ちだった。言い分が認められ、ほっとしている」と話した。
ZAKZAK 2006/10/18