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鈴木ヒロミツさんの亡くなる8日前の肉声が1冊の本になる。今年3月に肝細胞がんのために60歳で死去した鈴木さんのエッセー「余命三カ月のラブレター」(幻冬舎、1300円)が5月14日に出版される。
ボーカリストとして多くの歌手に影響を与え、タレントとしても活躍した鈴木さんは今年1月6日に、知人の医師から余命3カ月の告知を受けた。家族に笑顔で伝えたところ、しばらく信じてもらえないほど突然のことだった。以後はどうやって死を受け止めるかを模索する日々だった。
延命治療を断り、妻美枝子さんと1人息子の雄大さん(20=大学生)と過ごす日々を選んだ。病気のことは周囲に伝えなかったが、2月中旬になり「自分の人生に自分でけじめをつけたい」と、最後の言葉をまとめた本の出版を願った。所属事務所を通じて極秘のうちに準備が進められた。打診を受けた幻冬舎の編集者は「本の仕上がりも見られないかもしれない。そんなつらい作業になっていいのだろうか」と、確認したが意志は固かった。
インタビューは3月2、4、6日に各3時間行われた。黄疸(おうだん)の浮かぶ悲痛な顔が、ジョークを飛ばし、エネルギッシュに語るうちに赤みがさす様子が編集者を驚かせた。24日発売の同社の総合月刊誌「GOETHE(ゲーテ)」にもインタビューの一部が掲載される。
「お別れ前に、一つだけ生意気を言わせてください。皆さん、これからの人生を、どうか楽しむために生きてください。人にはそれぞれ願いがあると思います。でも、目的が何であれ、笑って、笑って、腹の底から笑えるような人生を送って欲しい。僕はね、死を前にして、はっきり思ったんです。人生とは楽しいものだと。だから、どうか、楽しむために生きてください」。楽しく生き抜くことこそ、けじめだった。