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□ネクストブームはトム・ブラウン率いるアメトラか? [Elastic]
http://news.livedoor.com/article/detail/3121784/
ネクストブームはトム・ブラウン率いるアメトラか?
2007年04月16日17時23分
今、メンズファッションでブームとなっているのが、お兄系とサロン系(サロンボーイ)。お兄系はワイルドでセクシーなイタカジ(イタリアンカジュアル)テイストで、イメージはドルチェ&ガッバーナ。一方のサロン系はフェミニン系やメトロセクシャル系と言われるだけあり、繊細かつ細身で女性的なエレガンススタイルが特徴。こちらの火付け役はディオールオム。一見、両者は正反対のスタイルに見えますが、共に装飾性が強く、ちょっと軟派(テーマがモテ)という点では同じです。
この2つのブームがいつまで続くのか気になるところですが、先日、ディオールオムのデザイナー、エディ・スリマンがついに退任。ドルチェ&ガッバーナもデザイナーの2人が破局して以来、どうもパッとせず、ファン離れが起こっているというか、人気が下降してきている気がします。そういうわけで、なんとなく時代の変わり目かな?と感じているのですが、そんな中、注目を集めているのがトム・ブラウンなのです。
MEN'S CLUB (メンズクラブ) 2007年 05月号 [雑誌]
これまでメンズファッションをリードしてきたイタリア、英国に変わって、「アメリカ」が脚光を浴びている。しかもカジュアルではなく、ドレスクロージングの部門で。その中心人物がデザイナーのトム・ブラウン。今年はなんと老舗のブルックスブラザーズとの取り組みも始まっている。
これは2001年のデビューからトム・ブラウンに注目してきた『MEN'S CLUB 』からの引用。なんと5月号では10ページにわたり、トム・ブラウンをはじめとした最新アメリカブランドの紹介をしています。トム・ブラウンの登場を皮切りに、ここ数シーズン、アメトラ(アメリカントラッド)をベースに持つN.Y発のデザイナーが注目されているのですが、トム・ブラウンは昨年、CFDA(ファッション界のアカデミー賞)を獲得したり、アメトラの大御所ブルックスブラザーズにゲストデザイナーとして起用(ブランド名はBlack Fleece)されたりと、現在ノリにのっているので、このタイミングで『MEN'S CLUB』が特集を組んだのでしょう。
トム・ブラウンを取り上げているのは『MEN'S CLUB』だけではありません。
POPEYE (ポパイ) 2007年 05月号 [雑誌]
今、NYのメンズファッションは、<トム・ブラウン>を中心に回っていると言っても過言ではない。"ラルフローレンチルドレン"と呼ばれる彼のクリエーションは、ファブリック、パターン、ディテールとすべての面において、アメリカントラッドの新しいスタイルを提案している。
と『POPEYE』5月号もトム・ブラウンを取り上げ、ティモシーハミルトン、バーカーブラック等のネクスト・トム・ブラウンの紹介までしています。
このトム・ブラウン効果で流行ると思われるのがアメトラです。流行は反対から反対へ移るのですが、現在主流の「軟派でモード」の反対は「硬派でクラシック」です。真面目で正統派のイメージのアメトラは、まさに「軟派でモード」の対抗馬として打って付け。昨年、プレッピーが流行ったり、『VANストーリーズ』―石津謙介とアイビーの時代、という新書が出たのは記憶に新しいと思いますが、「軟派でモード」のアンチテーゼとして、徐々にアメリカのファッションに注目が集まってきているのは確か。
例えば、『men's FUDGE』5月号では「アメリカ〜永遠の少年〜」というテーマでアメリカのファッション特集が38ページから151ページまで、113ページの分量で組まれています。ワーク、アウトドア、カントリー等のアメカジが中心なのですが、アメトラも若干出てきています(トム・ブラウンは出ていないけど)。
ショップだと、セレクトショップ最大手のユナイテッドアローズの今期のテーマがアメトラです。
“MAIDEN VOYAGE”(=旅立ち)をテーマに、フレッシュでクールなIVYスタイルを展開します。モノトーンシックなカラーリングのアメリカントラッドを基軸に、マリンやヨッティング、ワークなどのアイテムを加えた、 BEAUTY&YOUTHならではの新しいアイビースタイルにご期待ください。
レディスのトレンドがキラキラ、フリフリの「モテ」系から、大人っぽく上品な「愛され」系になったように、メンズもちょっと軟派な「モテ」系から、大人っぽく誠実そうな「愛され」系の流れになり、その代表としてアメトラに人気が集まるかもしれません。ユナイテッドアローズは女性の好感度が抜群に高いので、そのきっかけになる可能性は十分考えられます。
私の中でアメリカ人のデザイナーと言えばトム・フォード。倒産寸前のグッチを5年で再生させ、ニューヨークタイムスに「究極の世紀末デザイナー」と言わしめたほどの人物なのですが、トム・ブラウンも同じく「トム」です。トム・フォード同様、何かやってくれそうな期待感があります。日本でもアメトラを現代風に復活させ一大ブームを創るのか、くるぶしを見せるスーツスタイルがアルマーニのように革命を起こすのか。あるいはその両方を成しえるのか。とりあえず、こちらのトムからもしばらく目が離せそうにありません。
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