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そうめんと言えば夏の風物詩だが、春からでも食べたいちょっと変わったそうめんを見つけた。いや、正確にはそうめんではなく、「そうらーめん」である。
そうらーめんとは、「のどごしはそうめん、味わいはラーメン」と両者の特徴をあわせ持つ新感覚の麺のこと。3月19日に株式会社永谷園から発売されたばかりだ。
いったいどういうものなのか? 気になったので早速食べてみることにした。まず見た目だが、麺の太さはそうめんとほぼ同じ、色はラーメンのように若干黄色っぽい。つゆは家庭にあるそうめんつゆに付随の香味油とレモン汁を加えるだけで出来上がる。
気になる味は、なるほど、まさにそうめんでもありラーメンでもある。香味油とレモン汁によってつゆはラーメンのスープのように奥行きのあるものに仕上がっているが、麺はコシがありつつも軽い食感で、そうめんのようにサラサラと喉に流れこむ。
(株)永谷園の調査によれば、夏場には約5割の人が週に1回以上はそうめんを食べているという。一方で、味のバリエーションが少ないことから「食べ飽きてしまう」という声もよく耳にする。そこで開発されたのが、「そうめんのような手軽さながら、違う味を楽しむことができる」というこの商品なのだ。
広報担当者に話を聞いてみたところ、麺に様々な工夫がなされているとのこと。
「そうらーめんは標準的なそうめんとほぼ同じ細さ1mmです。1mmは、そうめんののどごし、麺にラーメンのコシを残す、最適な細さです」
そう、不思議なことにそうめんのようにサラサラ食べられるのに、ちゃんとコシもあるのだ。だがその理由は太さだけではない。
「そうめんにはない麺のコシと味わいを出すため、小麦粉は産地の違う2種類の小麦粉をブレンドし、適度なかんすいを加えて麺の味わいを出しました。またつるりとしたのどごしを実現するため、タビオカ澱粉を加えています」
うーん、やはり新しい麺の誕生にはいろいろな工夫が隠されているのだ。
そうめんに飽きた夏はもちろん、今からでも早速食べたい「そうらーめん」。味はレモン汁の酸っぱさも効いて、ホントかなりおいしいです。
(古屋江美子)