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http://www.yukan-fuji.com/archives/2006/11/post_7674.html
■レスラー今昔物語
全日プロなどのマットで「ミスタープロレス」や「美獣」と呼ばれたNWA世界ヘビー級元王者のハーリー・レイス(63)は、今も日米マット界と深いつながりを維持している。
ノアが10月29日に開催した武道館大会では、若きエースの丸藤正道とKENTAが王座を懸けて熱戦を展開した。国際電話で、その話をレイスに伝えると、「先月、ここで丸藤の誕生会を開いたんだ」と喜んでいた。
現在、レイスは米ミズーリ州エルドンにプロレス道場「WLW」を構え、約20人の“弟子”にプロレスを教えている。全日プロから独立したノアは古典プロレスを継承し、若手をレイスの元に送り、鍛えている。レイスはノアもコミッショナーをしている。
レイスは若手の練習成果を発表する舞台として、「年に40回以上大会を開いている。昨晩もワイフと一緒に仕切ったんだ」と、地元で小さなプロレス大会を開催する。丸藤は、レイスが手塩にかけ育て日本で成功した選手として、9月に渡米し、その大会に参戦していた。
これまで日本で紹介されていた経歴は、「高校からミズーリ大学を通じてアマレスで活躍」というもの。だが、今回、レスラーになった経緯を尋ねると、「15歳で停学処分となる数カ月前に白黒テレビが我が家に入り、初めてプロレスを見て『プロレスラーになる』と宣言したんだ。兄貴は笑い転げたね。それで人気レスラーの農場で働き、基礎を教わった」と明かす。つまり“経歴詐称”だったわけだ。
その後、カーニバルの見世物小屋でデビューし、世界王者まで登りつめたわけだが、「日本のプレスは誤って、オレの言葉を伝えてきたんじゃないか」と笑った。
米国では現役時代「キング」と崇められたレイスは今年6月、米国のレスラー親睦組織カリフラワーアレイクラブ総会で、「今もマット界に貢献している」と、最高の栄誉にあたる初代会長マイク・マズルキー賞を受賞。「オレ様は(まだ)キングなんだ」と語った、その言葉は生涯現役宣言にも聞こえた。
(格闘技ジャーナリスト、タダシ☆タナカ)
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【メモ】
1943年4月生まれ。68年の日本プロレス初参戦から、来日回数は70を超えた。2004年に出版された自伝『キング・オブ・ザ・リング』には、80年に故G馬場に2度目のNWA王座を奪われた件について、NWAに「アクシデントで失神したんで、1週間後に取り戻したと報告した」と書かれ、「小遣い稼ぎだった」と暴露。89年に引退。現在、元銀行員だった3度目の夫人と暮らす。(2006.11.07紙面掲載)