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テル・アルムカイヤルの丘で
http://www.asyura2.com/0610/bd46/msg/487.html
投稿者 金十字架 日時 2006 年 11 月 12 日 20:38:23: mfAWtS4GF8MpY
此の方の投稿で、放射能廢棄物を無毒化出來ると云ふ「ブラウン氣體」成るものの事が
記述されてゐた。放射能の無毒化と云ふ事が非常に氣に成つたので、調べてみる。
怪しげな技術として扱はれてゐるが、なかなか凄い技術のやうである。
劃期的な技術ゆゑ體制側としては廣く一般に認知させ度く無いと云ふ事も云へるのではな
からうか。特に原子力關聯産業に深く關つてゐる聯中にとつては尚更であらう。莫大な金
を生み出す原子力産業の利權、エネルギー支配と云ふ武器を手放し度く無いであらうから。
然し、放射性物質を含む産業廢棄物問題、ゴミ問題、エネルギー問題を考へる上に於い
て、此處技術は非常に重要な技術であらう事は間違ひなからう。
5)ブラウン瓦斯を活用した最新溶融技術の開發状況
(株)光と風の研究所 所長 堀内 道夫
目次
1.ブラウン瓦斯とは何か
1) 特性
2) 技術開發の現状
2.燒却灰溶融爐への応用
1) 從來の溶融爐との比較
2) 試作爐(10t用)の實驗結果に就いて
3.ブラウン瓦斯の將來性
・ 多分野への応用
今日は、あまり聞き慣れない名前で、ブラウン瓦斯による瓦斯化溶融爐のお話をし度いと
思ふのですが、以前此處でお話をしたときには再生可能エネルギーの話、太陽光とか風力な
どの話をさせていただいたと思ひます。前囘の一番最後に、此れから21世紀の少し怪しげ
な技術だけれども面白い技術と云ふ話を一寸した覺えがあるのです。ご記憶の方もゐるかも
しれませんが。實は、其の怪しげな話が今日のテーマに成ります。知つてゐる方は、ブラウ
ン瓦斯と聞くと、ああ、例のまゆつばの技術かと云ふ話にも成るのですが、實際に岐阜・羽
島市で10t爐の瓦斯化溶融爐の實證試驗が此の5月から始まりました。3カ月間實證試驗を
して、其れで今後少し手直しをして實際の生産に入ると豫定に成つてゐます。ですから非常
にホットな話題で、一度、日刊工業新聞とあと何社かの新聞に取り上げられたのですけれど
も、今日は其の話をしてみ度いと思ひます。
まづブラウン瓦斯と云ふのは、ブラウン運動のブラウン先生ではなく實はブルガリア生ま
れのユール・ブラウンさんと云ふ先生が發見したものです。發見と云ひますか、簡單に言へ
ば水の電氣分解です。ふつふ水の電氣分解ですと水素と酸素を別々に分離して取り出します
けれども、彼の場合には此れを混合氣體として取り出す。そして此の場合に分子状の水素と
酸素を混合したものでなく、いきなり發生させたときの、詰り原子状の化學用語で云ふ發生
期の水素、酸素瓦斯の状態で此れが出てくるのです。私も化學の出身ですから發生期と云ふ
のは大昔習つたのですけれども、非常に不安定な状態で、ものすごく短時間に原子状のもの
が分子に成つてしまふ。さう云ふことしか教はつてゐなかつたはけですが、どうも此のブラ
ウン瓦斯の場合には、だいぶ其の常識とはかけ離れたやうな舉動がいろいろ見られるのです。
ブラウン瓦斯と云ふのは學術名と云ふふうに我々は言つてをりますが、學術名はブラウン
瓦斯。其れを勝手にと云ふか、皆さんが水酸素瓦斯とか、水素酸素瓦斯とか、或はZET瓦
斯。今日はZET瓦斯の話に觸れるわけですが、同じ言葉ですけれども、ゼロエミッション
・テクノロジー・瓦斯の略ださうです。或はCP瓦斯と云ふのはクリーンパワー瓦斯とか、
アクア瓦斯とか、會社によつて自分の名前を勝手につけてゐると云ふわけです。アクア瓦斯
と云ふのは、アイエスプランと云ふ大阪の尼嵜の會社が鐵を30cmぐらゐの厚さまで切れるや
うな溶斷機、切斷機を作つてゐたのですが、不幸なことに不渡りを出して、つい此の間、住
友金屬の子會社に引き取られて、其処でもつと大きな容量のものを作るさうです。此れも一
種のブラウン瓦斯の応用です。或は、此の間、幕張の展示會で臺灣製のエポック水酸素炎な
どもあり、3cmぐらゐの鐵を實際に分速50cmぐらゐのスピードで簡單に切れる實驗をやつて
ゐて、來た人たちはみんなびつくりしてゐました。其のやうなことが最近の一寸話題に成つ
てゐます。
ブラウン瓦斯自體は非常に單純なものですから、水を電氣分解して水素と酸素の混合氣體
を取る。今までみ度いに分離しないで。さうするとどんな特性が現れるかと云ひますと、ま
づ、非常にクリーンである。水素と酸素以外は入つてゐませんので。何か入つてゐるのでは
ないかと云ふので、持ち歸つて分析させろと云つてトヨタ自動車關係の人が來たさうですが
、結局何も入つてゐなかつたと言つてゐまし度けれども、ともかく水素と酸素しか出てきま
せん。勿論、水が不純物を混入してゐれば其れが少し析出すると云ふことはあるかもしれま
せんが、ピュアな水であれば水素と酸素だけです。
其れでは水素と酸素が混合してゐるからものすごく不安定で、振動とかショックですぐ大
爆發でもするのではないかと思ふのですが、此れは皆さんご存じのやうに爆發限界と云ふの
があります。63、64%ぐらゐに成ると爆發する可能性はありますが、此れは丁度水素と
酸素が2對1ですから、約67%と云ふことで、爆發限界から若干離れてゐるわけです。化
學の特性と云ふのは非常にうまく出來てゐるもので、若干でも、此れは全く爆發しない。
では、爆發しないで火をつけたらどうなるかと云ふと、此れは爆縮するのです。凝爆とも
云ひますが、爆縮とか凝爆。英語で言つた方が分かりやすいのは、爆發はエクスプロージョ
ンですが、凝爆はインプロージョンです。うちに爆發すると云ふか、爆縮です。其のために
、例へば着火しますとバッと燃えて周りが眞空に成るわけです。詰り空氣の容量から液體の
容量に、水に成つてしまふわけですから、液相に移るわけですから、其の空間がなくなるの
で、此れは眞空に成る。ですからバーナーの炎を手に近づけて、此のぐらゐの炎が出てゐる
としますと1cmぐらゐ近づけてずつと手を置いておいても、全く熱く感じない。火傷もしな
い。さう云ふ非常に集中した、エネルギーを外に無駄に流さないと言つた方が……(素人的
には云へば、)其のやうな特性があります。
更に面白いのは、炎の温度だけは280℃と非常に低いのです。ところが、此れを鐵に當てま
すと、鐵板1mmでも2mmでも簡單に孔瓦斯ポッとあきます。一寸サンプルを持つてきました
。此れは日銀さんには惡いけれども百圓玉をブラウン瓦斯で、小さな普通のアセチレンバー
ナーと同じものを使つてあけたのです。さうすると、此れは4〜5秒で孔瓦斯ポッとあいて
しまふ。ふつふアセチレンを當てますと、此のニッケルの百圓玉は眞つ赤に成つて溶ける事
はしないのですが、此れがブラウン瓦斯ですと5〜6秒でスポッと孔があいてしまふ。
其れから、タングステンの棒を用意します。タングステンと云ふのは融點が3480℃ですか
ら、鐵よりもタンタルよりも高いわけです。其処にブラウン瓦斯を當てますと、例へば1cm
ぐらゐの太さの棒瓦斯ぐ眞つ赤に成ります。15秒ぐらゐで眞つ赤に成つて、タラッと溶け出
します。溶けるだけではなくて、激しく燃えると云ふか、昇華します。ですから少なくとも
3400℃の熱が其のブラウン瓦斯が出てゐるわけで、其れが蒸發しますから、5000〜6000℃以
上の温度に成つてゐるのでせう。詰り、相手の物質次第で温度が自由に上がる。かう云ふ不
思議な炎と云ふか、特性を持つてゐるのです。
其れでいろんな用途が考へられて、1つは灰溶融、燒却灰の溶融爐に使はうと。詰り溶融
灰は重金屬とか硝子質とかケイ素とかアルミナとかいろんなものを含んでゐますが其処に當
てますと、其れが瞬時にして溶けはじめるのです。此れを応用して1t爐をつくつてプレテ
ストを行ひ、其れでうまくいつたものですから、今度はスケールアップして10t爐にして實
際の燒却灰の實證試驗を始めたと云ふことです。其れで實は、超高温に成つて相手の原子に
反応して加工對象物だけしか温めないので、空間で燃してゐる間はそんなに高温に成らない
。さう云ふ特性がありますので、小さな爐にして灰を表面融溶する。さう云ふ形にもつてい
つてゐるわけです。
其れから、未解明の理論と云ひますが、何故此れだけすごいエネルギーが出るのかがよく
分かつてゐない。其のために、一部の學者さんたちは譯が分からないので面白いからと云つ
て手を出してゐる人が結構いますけれども、大會社は、理論の分からないものは、ほんまか
いなと云ふことで手を出さないと云ふところがあります。
何故、今までそんなすごいものが使はれなかつたのだらうか。今の理由も一つですが、此
れはユール・ブラウンさんがソ連で研究してゐて、其の後GPUに追はれ、其れでオースト
ラリアに逃げて、其れから韓國へ行つて韓國で研究して、オーストラリアでも韓國でも弟子
が出來て其の人たちが細々と小さな發生機を作り、最後は支那へ行つたりしてゐます。さう
云ふ所でいろんな弟子がブラウン瓦斯をつくつて、細々と云ひますか、せいぜい冷藏庫の大
きなものぐらゐの發生機を作つたりしてゐたはけです。ですから、小さなものはもう世界中
に何百臺も出囘つてゐまして、此れは小さな炎でスポッと溶融しますから寶石の加工に非常
に向ひてゐる。或は齒科技工の加工機とか、今一番出てゐるのは鐵とかステンレスの溶融切
斷です。此れは産業としてまだあまり知られてゐませんけれども、或程度普及し初めて浦安
の鐵工團地などで使はれてゐます。
實は、あまりにもデモを見るとすごいので、いろんな山師たちが群がつて其処で一旗儲け
ようと云ふこともありまして、餘計ブラウン瓦斯の業界と云ひますか、フィールドを怪しく
してしまつて、そんなものには手を出すなと云ふこともあるのです。さう云ふ中の一つに、
先ほど理論が分からないけれど、核變換がどうも此のブラウン瓦斯で現象的には起きるらし
いと。此れは元MITのミルズ先生が自分のホームページで世界中の學者のディスカッショ
ンを載せてゐますが、常温核融合も其の中の一種に成り得ると云ふことで、常温核融合學會
の中でも此のブラウン瓦斯のペーパーが出てゐると聞いてをります。ともかく常温核融合と
か核變換なんて云ふと、ますます自分たちの身近とは遠くなつてきて、なんか怪しくなつて
くる。
一例を言ひますと、六箇所村で灰放射能の處理施設を2兆圓もかけて造つてゐるわけです
けれども、此れが若しブラウン瓦斯で、溶融してしまふと放射能が減じるとか消えてしまふ
と云ふ實驗が韓國の工業技術研究院ではなされてゐるさうで、實際に其の現象があると聞い
てゐます。此れは日本に來てゐる王さんと云ふ先生から聞いたのですけれども、本當にさう
かなあと、我々は追試をしてみないと大體かう云ふのは疑つてみるわけですが。其のやうな
面白い現象が度くさん出てゐまして、技術開發が最近すごく進んだためにまた脚光をあびる
やうに成つてきたと考へてください。
其れは、電氣分解が非常に高效率に出來るやうに成つたと。今までブラウン瓦斯をつくる
のには、例へば1のエネルギーを入れて10分の1ぐらゐのエネルギーの瓦斯しか取れなかつ
た。其れがどんどん效率化してきて、例へば1m3のブラウン瓦斯をつくるのに大體2kW以
内でいけると云ふことで、今、岐阜・羽島の實驗では2kW以下の電力で實際に賄はれてゐ
ます。さうすると、コストパフォーマンスが非常に良くなつて、從來の化石燃料の約2分の
1のコストでいけるだらうと云ふやうに成つてきました。燃料によつて違ひます。例へばア
セチレン瓦斯で鐵を溶斷すると云ふ場合には、アセチレン瓦斯は結構高いですから、ブラウ
ン瓦斯でやると其れの3分の1ぐらゐで出來ますので、其の場合には3分の1と云ふことも
言へますし、天然瓦斯が1m345圓位ですから、電氣代次第なんです。其のやうに考へると、
例へば20圓ぐらゐで出來るのであれば半分。ですから、電力コストの安いところへ行けばブ
ラウン瓦斯はますます安くなる。灰溶融爐と云ふか、燒却爐で最近はどんどん發電を併設し
たコジェネをやつてゐますから、あれの電力と云ふのは3〜4圓で買へます。さうすると、
此れはメチャクチャに安い灰溶融爐の電力に成り得るだらうと考へられます。
其のほか、技術改良點は電氣分解の效率化だけではなくて逆火防止、フラッシュバックで
す。此れは今までものすごいスピードで爆縮が傳はりますので、火を消した途端に其れがホ
ースの中に入つて、大本のタンクのところまで云つてしまふ恐れがある。さうすると、其の
タンクが爆縮で応力がかかつて壞れてしまふと云ふこともあるのです。エクスプロージヨン
ではないですから飛び散らないわけですが、逆に、中が眞空に成るためにいかれてしまふと
云ふことがあるわけです(一時的に壓力が増加し、すぐ眞空状態に成る)。
其れから、最近の環境意識の高まりが、此のブラウン瓦斯を敢へて使つてみようと云ふム
ードに成つてきたのは否めないと思ひます。實際に灰溶融爐に使はうと云ふアプリケーショ
ンが今出てきたはけですから幾つかのアプリケーションをあとでお話しします。
其れでは、こんな字許りですと詰らないですから、一寸繪を出しませう。
此れは、丁度岐阜・羽島市の驛の舊燒却場の設備の冩眞でまだ壞さずにあります(A)。
此處で、燒却灰を使つて實驗を今始めてゐるのですが、結局此れを取り壞すのに大變なお
金がかかる。ダイオキシンなどで汚染されてゐますから此れ全部を此の溶融爐で處理して呉
れないかと云ふ話が今出てきまして、なるほど、さう云ふニーズもあるんだなあと云ふこと
を一寸感じました。
簡單に言へば、燒却灰を普通のホッパーから此の溶融爐に入れるところは同じやうなもの
ですが、此處が一番の燃燒の主燃燒室です(B)。此處で1500℃ぐらゐの温度をずつと保つ
てゐます。次にスラグ層と云ふのがあります。殆ど連續してゐるわけですけれども、此處で
更にブラウン瓦斯を直接吹き掛ける。さうすると本當にドロドロに成りまして、此處のとこ
ろに落ちてくる(C)。
瓦斯發生には、まづ水を、水道水でも何でも好いのですが、其れを更にピュアにするため
に逆滲透膜の純粹裝置を使ひます(D)。此れはZET瓦斯の發生裝置です。此れは電氣分
解用の直流にする裝置です。此れが瓦斯バーナー。此の瓦斯バーナーは特殊なもので、大變
高温に成りますから、バーナー自身が燃えてしまふわけです。ですからバーナーのところを
完全に水冷するやうな機構、此れの開發が結構大變であつたやうです。此れは一寸小さなタ
イプで1tの實驗爐です(E)。
此處に複雜なパイピングがありますけれども、此れが各バーナーを制禦するための辯など
です(F)。大きさは、此の人がゐますので大體……。此處が煙突ですが、全然高くない。
此の爐の上までせいぜい5mぐらゐと云ふ感じですか。爐自身は、長さが約8m。そんな小
さなもので、此れで10tです。ところが、うまい工合に、此れで15tいけさうだと云ふこと
が分かつてきたのです。
此れは一寸古いタイプのブラウン瓦斯發生機、電氣分解裝置です。今はメンテナンスが年
に一度ぐらゐ、早い場合には半年に一度要りますので、此處のところが一々ふたを開けるの
が面倒臭ひと云ふので、此れを角形にして簡單に開けられるやうにした。其れはノウハウな
ので、此處で冩眞は見せられません。
此れはコントロールパネル(G)です。此處にパソコンでデータと履歴などが全部取れる
やうに成つてゐます。
此れが實際の爐です。此の築爐自身は、韓國と共同でやつてゐるものですから、此れはサ
ムスンの子會社が爐をつくり、發生機も日本のスペックで向かうがつくつた。先ほど言ひま
したやうにブラウン先生の弟子が韓國に結構いまして、其の中には一山當てようと云ふこと
で日本に法外な値段を吹つ掛けてきて、だまされた人も私の近くで何人か聞いてゐますが。
幾つかの流れがあつて、其の人たちが出たり入つたりすると云ふ業界ですので、ますます怪
しくなつてゐるのではないかと云ふ氣がします。
此の爐自身は、見たところ、日本の所謂ストーカ爐とか流動牀とか瓦斯化容量などを考へ
ますと、迚も小さな規模で、何となく此れでいいのかなと云ふ感じ瓦斯るやうな外觀をして
ゐますが、耐火レンガで、特にジルコニア入りの耐火レンガに對しては、直接當てなければ
耐火性は結構いいのです。例へば普通のレンガにブラウン瓦斯を15秒ぐらゐ當てますと、其
の當てたところが、チョコレートがトロッと中から出てくるやうな宣傳がありますが、あれ
と同じやうにレンガが眞つ赤に成つてトロッと溶け出す。其れは本當にびつくりします。レ
ンガ自身が溶け出すのです。ですから私は此の技術を、アスファルトとかコンクリートを無
音で切る技術にしあげ度いなあと云ふことで、もう少ししたら實驗を始めるところです。う
まくいけば、コンクリートブロックだけだつたら30cm位切れるさうです。ところが、舖裝
道路に成つてゐますと今度は炎の行く場所がなくなりますから、せつかく切つたところがま
た溶着してしまふ。其れをどうするかとか、いろいろな實驗が必要に成るわけですが、とも
かく其のやうな高温の切斷性、溶着性を利用しますと、此れから土木だとかさう云ふ分野で
使へるわけです。トヨタの研究所の人たちは、將來此れがエンジンの、詰り今までの燃料水
素などにかはる事が出來ないだらうかと考へはじめてゐますが、とり敢へずは廢車を切斷す
るとか、ゴムタイヤを切斷するのには中にスチールが入つてゐますから普通はなかなか切れ
ないのが、此れですとスパッと切れますので、減量とか搬送をしやすくするための、或は解
體しやすくするためのデバイスとしても此れから使ひ度いと云ふ話をしてをります。
此れは溶融灰を入れるホッパーで(H)、此れがこちらにずつと入つていくわけです。此
れは先ほどのものを裏から見た爐です。ですから、ブラウン瓦斯は怪しいなあと思ひますけ
れども、ちやんとかう云ふ數億かけての實驗と云ふのが始まつてゐる事をお知らせしたはけ
です。まだまだ私は改良しなければいけないところがあると思ひますが、其れはまた後にし
まして。各バーナーの温度が全部此處で管理されてゐて、爐内が1500℃と云ふことを表示し
てをります(G)。
此れが、丁度溶融されたスラグが、此の上のところからスッと出てきます。出てゐる状態
は次の繪で(C)、此れがさうです。此のところが赤く筋が通つてゐるところ。例へば新日
鐵さんのシャフト爐など、高爐スタイルのものと云ふと、大變な燃料やエアーなどを吹き込
んでゐますので、ふつふ出口で瓦斯が吹きだして溶融スラグ状態を見せる事は出來ません。
出口自身もものすごい冷却裝置などが必要で、また、高爐の場合には大變複雜な制禦が要る
のですが、此の場合には素人が數人で運轉してゐる。今、實驗ですからいろんなデータをと
つてゐますが、其のやうな割と分散型で地域の
ニーズにあつた簡易小型爐が出來さうです。
此の繪は溶融スラグを、いきなり水の中へ落とす、さうすると、此處で急冷するので破摧
するわけで、此れを骨材などに使ふのです。
今度は實驗用に作つた1トン爐です。此れをトラックの上に積んでいろんなところで實驗
してみ度い。例へば醫療廢棄物を自分のところで實驗してみ度いと云ふときに、わざわざ其
處まで來ないで、トラックに積んで、ブラウン瓦斯も4tトラック1臺に積めますが、國内
どこでも實驗に行けると云ふ體制が出來ました。7月末、8月に成るとター罎の燃燒室をブ
ラウン瓦斯で實驗をやろうと云ふことで、此れによつて石化燃料をブラウン瓦斯に置き換へ
る事ができさうだと云ふ基礎實驗が終はつたので、本番の實驗のための燃燒爐をつくる。た
だし、此處のMCL(現在(株)ゼットに社名變更)と云ふ會社は、元住友建機さんにゐた
人が社長をやつてゐる、まだ小さなベンチャー企業ですから、此れから大きな爐を自分でつ
くるとか、ター罎を自分でつくつて何かをやると云ふ意思は全くありません。いろんなニー
ズに對してブラウン瓦斯を供給して一緒にテストをするとか、さう云ふやうなことを今心掛
けてをります。
溶融爐のことをもう少しお話ししますと、灰溶融爐が何故必要かと云ふことはもうやめま
して、此の溶融爐實驗に就いて話しをします。10t爐で今、羽島市の舊ゴミ處理場で實際
1400℃〜1600℃の雰圍氣に保ち、此れが放射熱や爐壁にあたつて高温化したものと實際に
灰とかスラグに當たつて高温に成り溶融するわけですが、燒却灰とフライアッシュの兩方
混合したものを實際に溶融後最初の分析結果は次にお見せゐたしますけれども、全くクリ
ーン過ぎるぐらゐクリーンです。瓦斯の發生量は今、毎時 400m3やつてゐます。今まで、
かう云ふ大量なブラウン瓦斯の發生機と云ふのはなかつたのです。せいぜい60m3とか90m3
でした。此れが 400m3と云ふのは大變な發生量です。
此れが分析結果です。スラグの分析表としては、ろ過テストの結果で、ほんの少しスラグ
の中に出てきてゐるものは銅とか六價クロムが0.01mgl 。此れはスラグの中ですから、實際
に溶融固形化したものは、いつたん固形化してしまへば外に溶出しませんので、ダイオキシ
ンなどは全部分解したあとですから、其のやうな分析が出てをります。
其れで實際に必要なものはダイオキシンの分析結果、此れは一切測定にかからない。ピコ
グラム以下であると云ふことで、此れは大變クリーンなものだと言つていいでせう。 ただ
し、今は、まだテストを始めた許りですので、燒却灰と硝子の破摧したものを混燒してゐる
のです。最初は硝子を 100%で實驗をし乍ら、硝子質で爐壁を覆つて保護し乍ら、其れから
だんだん燒却灰を増やしていつてゐます。50%までつい此の間いきまして、50%いつたとき
の分析結果を今、分析センターの方に依頼してゐます。
100%の分析結果がほしいのですけれども。煙突から出てくる排煙温度と云ふのは50℃な
んです。信じられないくらゐです。煙突はせいぜい高さが地上から5〜6mですから、非常
に低いものです。其処の煙突の眞ん中で測つて50℃なのです。詰り此れは爆縮して此のブラ
ウン瓦斯が水に成りますので、水氣が非常に多い蒸氣を含んだ煙で出てきます。そんなこと
で、今までみ度いにコークスを燃たりして其の炎が冷却塔を設けなくてはいけないと云ふこ
とがないものですから、設備費も非常に安いわけです。ただ、今實驗をやつてゐて、50%以
上燃しますと少し煙に色がつくので、此れは二次燃燒をもつとちやんとやろうと云ふことで、
バーナーの一番最後の煙道のところにもつとバーナーをつけて完璧に煙が出ないやうにしよ
うと。さう云ふやうなことで、一つひとつステップアップし乍らやつてゐるやうです。
ブラウン瓦斯の特徴、此の溶融爐の特徴と云ふのは、前處理が不要だとか、溶融爐とスラ
グ相で成り立つてゐるので均質したスラグが出來る。其れから溶融時間が短い。設備空間が
小さくて、建築費が安くて、維持コストが安い。いい事だらけですけれども、爐の温度はバ
ーナー專用機で自動温度制禦が可能である。比重選によつてスラグを分類させる事が出來る
。此れは他の瓦斯化溶融爐でも同じなわけですが。
ブラウン瓦斯の將來性と云ふのは、先ほど一寸述べました。此れは以前私が此處で述べた
り、或は日港連のところでお話しした事もありますが、此れから21世紀は水素エネルギーの
社會に成るだらうと。此れはトヨタも此の間發表しましたし、BMWなどは前から水素自動
車と言つてゐますし、勿論燃料電池車はホンダが2003年末までには必ず出すと言明してゐま
す。さう云ふ意味では、必ず水素社會經濟に成るだらうと。さう云ふときにブラウン瓦斯と
云ふのが非常に近い存在に成るのです。と云ふのは、PEFC型の燃料電池にいきなりブラ
ウン瓦斯を入れて一寸した工夫をすると、其れで小さな豆電球がつきますから、水素を分離
しなくてもいけると云ふ實驗結果もあります。そんなことを考へると、家電メーカーさんが
、あと2年ないし3年後に家庭用の燃料電池の10キロぐらゐのものをリーズナブルな値段で
發賣すると言つてゐますので、さう云ふところに此れが使へさうかなあと期待してゐます。
さうすると、電氣と水だけあれば此の燃料電池がどんとん出來るわけです。
此れはまた一寸面白い事ですが、其れだつたら、何故いきなり電氣を使はないのかと云ふ
ことに成るわけです。、此れはカロリー計算では、1のエネルギーを入れて潛在エネルギー
が3のエネルギーを持つたブラウン瓦斯が出てゐるからです。そんなバカな、そんなことを
言ふと學者として怪しまれるよ、と云ふことで手を出さない人も多いわけです。此れは熱力
學の法則に反するではないかと云ふのですが、どうも其れはかう云ふ考へ方があるのです。
水が持つてゐるポテンシャルエネルギーをブラウン瓦斯化する事によつて顯在化した、1の
エネルギーが3のエネルギーを持つことに成り、其のブラウン瓦斯を燃すことによつて今度
はコジェネを動かすと、若しかすると1以上の電力に成つて、ずつとあと水だけおぎなつて
、あとは電力が取れると。此れも韓國の先生が實驗的には正しいと云ふことを言つてゐるの
ですが、まだ私が見たはけでもないし、檢證したはけでもないので、「さう云ふ可能性があ
る」と云ふ聲がある事だけお話ししておきます。
利用分野としては、先ほど言ひました貯藏用としては、此れから自然エネルギーの一つと
してマイクロ水力發電を利用出來ます。日本で、若し50kW以上のところだと30萬カ所ぐら
ゐ良いサイトがあるのです。今はもう大きなダムなどつくれませんので、50kWぐらゐの小
さな電力を山間地で生産する。今までは其れを系統連携しようとすると、配線の費用がかか
るし、電力會社は3〜4圓で買ひたたきますからペイしないので、そんなものはやらなかつ
た。ところがブラウン瓦斯にして貯藏しておきますと、あとは貯まつたら輸送すればいいの
で、風力發電でも何でもエネルギー貯藏用として此れからは相當いけるのではないかと感じ
てゐます。
其のほか各種の利用分野と云ふのは、化石エネルギーの代替分野。此れは何にでも使へる
。工業用、農業用、家庭用、先ほどのター罎、其れから有害物質の熱分解、此れは本當に小
さな企業體レベルで出來るやうに成るでせう。熔接とか金屬の熔解とか。此のやうな分野が
開けてゐますので、若しご興味があれば見學も含めて私に言つていただければ、しよつちゆ
うと云ふわけにはいきませんがアレンジする事は出來ますので。
と云ふことで、雜駁な話でし度けれども終はらせていただきます。(拍手)
〔 質疑応答 〕
○萱嶋 まことに不思議なブラウン瓦斯と云ふお話でし度けれども、ご質問、
ご意見等ございませんか。
○質問 今おつしやつた、詰り水を逆滲透膜で淨化してブラウン瓦斯をつくると。
エネルギーのもとは、ただの水ですか。例へば重水、輕水と云ふ水があるやうに、
Hの原子量は1であつて、酸素の方は16ではなくて17、18と云ふ類の水ですか。
通常の水ですか。
○堀内 通常の水です。異性體は勿論含んでゐますから、16.000何ぼとか。
○質問 さうすると、今、奇しくもおつしやつたやうに、熱力學第2法則に反する
わけですね。ポテンシャルエナジーとしては、例へば水素のエナジーの大きさしか
ないわけですね。
○堀内 水素のエナジーと云つても、今、我々が測定してゐるのは分子状の水素の
エネルギーです。發生期の水素のエネルギーと云ふのは、あまりにも不安定で短
時間なために、其れだけを測定したと云ふ人はあまりいないでせうし、或は測定
器と云ふのはないのです。
○質問 水を燃やしたら、水に此のブラウン瓦斯をかけたらどうなるのでせうか。
詰り含水率の非常に高い生ゴミを燃やした場合ですね。
○堀内 實は、ブラウン瓦斯だけを燃してゐても 280℃しか出ませんので、此の中に
水を少し入れる。さうしますとものすごい火焔が、例へば20cmぐらゐの炎しかない
ブラウン瓦斯に水を混ぜますと1m以上の火焔に成つて、本當に炎と云ふ感じです。
ブラウン瓦斯自身はあまり色がついてゐなくて、見えるか見えないかのブルーの感
じで先がほんの少し赤くなつてゐるだけですが、此れが水を混ぜますとブァーッと
燃えるんです。一つの例で云へば、大火の時に水を掛けると却つて爆發しますね。
水蒸氣爆發と云ふのと、もう1つは、水を4000℃ぐらゐにしますと水素と酸素が
30%ぐらゐ分かれる。詰り分離するのです。熱分解だけで水は水素と酸素……高温
でなければだめですよ、4000℃とか、なかなか難しいわけですが、ブラウン瓦斯が
其れに到達してゐるので、ブラウン瓦斯自身が水をまた加熱して一部ブラウン瓦斯
にして燃えますから、其れでボンボン燃えると云ふことが今言はれてゐます。
○質問 さうすると、生ゴミもちやんと處理出來るわけですね。
○堀内 はい。私はみんなとディスカッションしてゐるのですけれども、生ゴミの方
が樂かなあと云ふ話をしてゐます。
○質問 貯藏は可能でせうか。
○堀内 私ども其れは大變興味あるところで、いろんな人に聞きまくつてゐます。
3氣壓ぐらゐで今みんな使つてゐるけれども、此れが10氣壓まで上げても何でも
なかつたと。ところが韓國のある先生は、10氣壓以上に上げると此れが其のまま
水に成つてしまふ。詰り非常に不安定な状態なので、壓縮すると水に成つてしま
ふと言ふのですが、10氣壓に上げても大丈夫だつたと云ふ人と兩方いますので。
此れは變な話ですが、旭電化の研究所長で電氣分解の專門家で取締役だつた方が
定年に成りまして、私がブラウン瓦斯の話を2年ほど前にしましたら、ニコニコ
笑つて「そんなバカな」と言つて、ブラウン瓦斯はかう云ふものだと一生懸命説
明してゐても、あまり眞劍に聞いて呉れなかつた。では、見に行きませうと云つ
て實際に物を見たら、びつくりしまして、私は今まで何をやつてゐたんだらうと
云ふほど今は信用して、小型電氣分解裝置などを實驗用に送つて呉れました。
其の研究所長は、今まで何故かう云ふ實驗が出來なかつたかと云ふと、水素と酸
素を爆發する 實驗なんて云ふのは、ちやんとしたところでないと出來ない。此
れは軍の施設などでないとなかなか出來ないので、みんなやり度くても出來ない。
何かあつたら大變だと云ふことで。ですから、みんなが言つてゐる事を鵜呑みに
するか、ほんの小さなところで命覺悟で實驗するか、其のやうなことをしないと
今まで出來なかつたからです。私自身も此の次お會ひしてもつと慥かなことが言
へるときには、何氣壓まで大丈夫でしたよと言ひ度いと思ふ。若しさう云ふこと
に成れば、此れは却つて水素自動車よりも安定して、簡單にガソリンスタンドで
電氣だけあればブラウン瓦斯が供給出來るやうな社會が來るかもしれないと云ふ
ことで期待はしてゐるのですが。あまり答へに成りませんけれども。
○萱嶋 どうも堀内先生、興味深い話を大變ありがたうございました。
特定非營利活動法人 リサイクルソリューション
土壤汚染對策法と靜脈物流システム
http://rd.search.goo.ne.jp/click?DEST=http://www.recycle-solution.jp/shinki/dai3/05.html&no=1
關聯情報
新科學と健康と雜學: フリーエネルギー
http://newscience.air-nifty.com/blog/cat1201259/index.html
日本はフィリピンを合法的な有害廢棄物の投棄場所にしようとしてゐる
http://www.asyura2.com/0610/asia6/msg/458.html
投稿者 張良 日時 2006 年 11 月 11 日 23:24:03: YeLj0JQdWAK.A
【國會議員へのFAX要請書】「日本−フィリピン經濟聯携協定」の愼重審議を求める要請書
http://www.asyura2.com/0610/asia6/msg/469.html
投稿者 張良 日時 2006 年 11 月 13 日 10:06:23: YeLj0JQdWAK.A
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