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□目に余る、2つのバラバラ事件報道 [JANJAN]
http://www.janjan.jp/media/0702/0702139999/1.php
目に余る、2つのバラバラ事件報道 2007/02/15
渋谷短大生殺害事件に関して、東京地検は一部の週刊誌報道などについて「遺族の心情を踏まえ、あえて公表するが、犯行は性的興味や死体への関心が動機ではない」と否定した(07年2月5日 NIKKEINET)。
この週刊誌報道とは性的な興味から遺体の一部を切り取ったり、食べたりしたというものだが、私は週刊誌の新聞広告によって知っているだけなので詳細はわからない。しかしその広告だけでも事件の性格を大きく誤解させる重大な問題である。訂正記事を出したところで完全な回復は不可能である。またこの事件では、被害者(妹)の私生活が興味本位で報道されていたが、ご両親にとって耐え難いことであろう。
また同時期、渋谷区の妻による夫殺害・遺棄事件があった。週刊誌広告から一部を紹介する。
「のこぎり妻 歌織」「白百合時代はバイト風俗嬢」(週間文春)
「実家は裕福のはずが会社は倒産状態」「浮気相手はSMビデオ出演のAV女優」(週刊新潮)
容疑者とはいえ、ここまでプライバシーを侵害してよいものだろうか。容疑者とはその名の通り、犯人と決まったわけではない。現在は逮捕段階で氏名を公表するのがならわしだが、知られたくない過去のことまで暴露するのはやめるべきだ。
裁判の成行きによっては加害者に同情すべき強力な事実が見つかったりすることもある。そして有罪になったとしても短期の刑になったり、執行猶予がつくこともある。過去を興味本位に誇張して書かれた記事やテレビ報道は当人だけでなく家族をも深く傷つける。そて、それはまず取り消すことが出来ない。
加害者は法で定められた刑以上のものを科せられることはない筈だ。刑を終えて社会に出てからも、興味本位の報道のために、当人や家族は重荷を負い続けなければならない。法定刑以外に社会的制裁を受けるのだ。様々な判決の中に、被告は既に社会的制裁を受けているとの理由で量刑が考慮されることがあるように、社会的制裁はとても重いものだ。
加害者には人権もクソもなかった過去の時代の反省から、加害者には一定の法的保護が認められるようになった。反面、加害者に比べ被害者の権利や保護が遅れたために、加害者は十分な法的保護を受けているのに被害者は泣き寝入りするしかないといった議論が起こり、近年は被害者の権利や保護に関心が集まった。しかしだからといって加害者には法定刑以上の制裁を科してもよいことにはならない。
問題は加害者や被害者のプライバシーを暴くのにどのような意味があるのかということである。読者・視聴者の、他人の秘密を覗きたいという欲望を満たすためであるなら、関係者の犠牲の大きさを考え、控えるべきだろう。そこまでして雑誌を売らなければ、或いは視聴率を上げなければ生きていけないような貧しい日本ではあるまい。オピニオンリーダーであるメディアが金銭崇拝主義ではどうしようもない。
被害者の家族や加害者の家族の方は打ちのめされて、気力がないだろうが、メディアを名誉毀損などで訴えれば少しはましになるかもしれない。国民の知る権利を盾にとり、目に余る低俗報道を続けていると、規制を招き、表現の自由を失うことに道を開く可能性だってあるだろう。
テレビのニュース映像である。渋谷区の妻による夫殺害・遺棄事件の歌織容疑者を乗せた車が建物から出てくるのを数十人の報道関係者が待ち構えている。やがて一斉に走りだし、車に群がった光景がとても印象的だ。払っても払っても群がるハエの如くである。彼らが一流の報道機関の人間か、写真を売るだけの人間かは知らない。とにかく、「美しい日本?」の美しくない光景である。そういう私も容疑者の顔を見てしまったが。
(岡田克敏)
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投稿者 パルタ 日時 2007 年 1 月 16 日 20:21:18: BeExvDE2jO5d2
短大生バラバラ殺人 地検が「一部週刊誌はウソ」 [J-CASTニュース]
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投稿者 white 日時 2007 年 2 月 06 日 16:30:49: QYBiAyr6jr5Ac
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