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□「20行・5000万円裁判」第1回弁論〜名誉毀損か言論の自由への威嚇か〜 [JANJAN]
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「20行・5000万円裁判」第1回弁論〜名誉毀損か言論の自由への威嚇か〜 2007/02/14
雑誌に寄せたコメントをめぐって「名誉毀損」か「言論の自由への威嚇」かで、音楽情報提供会社とフリージャーナリストが争っている裁判の第1回目口頭弁論が13日、東京地方裁判所(709号法廷)で開かれた。
裁判の発端となったのは月刊誌「サイゾー」(2006年4月号)に掲載されたフリージャーナリスト・烏賀陽弘道氏のコメントだった。「ジャニーズは超VIP待遇!?事務所とオリコンの蜜月関係」と題する記事の中で、烏賀陽氏は「サイゾー」編集部のインタビューに「オリコンは予約枚数さえもカウントに入れている」「統計手法をほとんど明らかにしていない」などと答えた。記事にしてわずか20行、300字余りである。
オリコンは事実無根で名誉・信用を著しく傷つけられたとして、烏賀陽氏のみを相手取り、5000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を請求した。
オリコンの訴えに対して烏賀陽氏は「言論の自由への威嚇だ」などとして8日、東京地裁に反訴した。
反訴状によると――オリコンが予約枚数をカウントに入れていることは、電話取材に対応したオリコン広報部の社員自らが認めていた。オリコンのウェブ上にある「音楽ヒットチャートの集計方法の概略」を見ても統計手法の公開は極めて不十分である。
オリコンは反訴原告(烏賀陽氏)を攻撃する手段として威嚇するに足る金額5000万円の高額訴訟を提起した。裁判制度の悪用である、などとしている。
わかりやすく説明しよう。訴訟というパンチを最初に繰り出したのはオリコンだった。資力にモノを言わせたヘビー級のボクサーが、フリージャーナリストというライト級のボクサーを殴りつけたようなものである。
「これではたまらん」とばかりにカウンターパンチを出したのが烏賀陽氏だ。やたらと振り回すヘビー級ボクサーのパンチと違って、相手の急所を正確にヒットしそうなカウンターパンチだ。
第1回目の口頭弁論は、原告と被告双方の書面の提出を持って陳述とする。このためわずか4〜5分間で終る。ところが宇賀谷氏は書面では言い尽くせないことがある、として意見陳述をした。
「オリコンの手法を応用すれば、新聞社やテレビ局の社員ジャーナリストを組織から分離して、個人として訴えることが可能です。記者たちを萎縮させることでしょう。これは憲法に保証された言論・報道の自由の侵害に当ります」。
これはほんの一部だ。「激昂してしまった」と烏賀陽氏が後でいうように、5分間余りにわたって烏賀陽氏の甲高い声が、狭い「709号法廷」に響き渡った。
夕方には東京都文京区で裁判の報告会が開かれた。会場の「文京シビックセンター」には、出版関係者やフリーライターなど30人余りが駆けつけた。
「圧倒的な資力を持つ企業が、報道機関にコメントした1民間人、記事を書いた一人のライターを狙い撃ちするような訴訟が今後も続くようなことになると、報道にとって命とりだ」。参加者は口々に訴えた。
あるフリーライターが「今回の事件を多くの人が知ることになったのも、インターネットだ。支援の輪もインターネットで広げて行こう」と呼びかけた。
既存の大メディアは「ジャニーズ・タブー」などもあって、この訴訟をほとんど報道しない。これを逆手にとり、インターネットに代表される新しいメディアが威力を存分に発揮するチャンスではないだろうか。
(竹谷昇)
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