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□ヤラセの実態を報告する・テレビは頭から疑って見たほうがいい [JANJAN]
http://www.janjan.jp/media/0701/0701228606/1.php
ヤラセの実態を報告する・テレビは頭から疑って見たほうがいい 2007/01/23
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関西テレビの生活情報番組『発掘!あるある大事典U』で捏造が発覚し、問題となっている。今回のヤラセは氷山の一角に過ぎない。『あるある大事典』の中でも、テレビ局全体の番組の中でも氷山の一角だ。30年近くテレビ業界に関わってきた者として断言できる。
事実「あるある…」の元スタッフが、「しょっちゅう(ヤラセを)やってた」と証言している。別の番組の元スタッフもヤラセの仕方をつぶさに話している。
ヤラセの元凶である視聴率に、なぜ民放は血眼になるのかを簡単に説明すると――番組にはスポンサーがつくのだが、視聴率が高いほどスポンサーから広告代理店を経由してテレビ局に入ってくるお金は多くなる。テレビ局の収入は視聴率に左右されることになる。
どこの会社だってそうだが、お金を稼いでくる社員は優秀な社員、お金を稼げないのはダメな社員と相場が決まっている。テレビ局とて例外ではない。視聴率を取れないプロデューサーは出世できない。高視聴率を取って出世したプロデューサーは要職に就くから、視聴率至上主義がテレビ局に浸透することになる。
ミノ虫の蓑はライターで炙る
東京・赤坂のとある番組制作会社で、会社の幹部からこんな事を言われたことがある。野生動物が人里に降りて来て畑を荒らす、などと騒がれ始めた頃のことだ。
「鹿のクソが家の中に落ちているような絵(ビデオ映像)が欲しいんですよ」「それも都内がいい。まあ多摩・八王子くらいかな」。
テレビ番組を実際に作るのは孫請け会社が多い。大概は自転車操業だ。番組が売れなければ、社員の給料はもとより事務所の家賃も払えなくなる。そうでなくても給料の遅配・欠配が恒常化している会社が多い。生活のためならヤラセも厭わない。罪悪感はマヒしていると言ってよい。
彼らはヤラセとはいわず「仕込む」と言う。強者になると「演出」とさえ言って憚らない。数々の賞を受賞した名ドキュメンタリストも、実はアフリカの部族に現金を渡して戦(いくさ)のシーンを撮影していた、という。ヤラセが今ほど糾弾されない、30年も40年も前の長閑な時代の話だが。
身近な季節の話題にだってヤラセ映像はある。例えば「啓蟄」。「きょうは冬ごもりの虫が這い出てくるといわれます」と話すキャスターのコメントに合う映像を作るにはどうするか。ミノ虫の蓑をライターで炙るのだ。するとミノ虫は出てくる。この程度の「絵作り」ができないカメラマンやディレクターはテレビ局では使いものにならない。
かくいうワタシも若かりし頃、番組の流れに沿ったコメントが必要なので、女子大生をそのように仕向けて言わせたことがある。しかも女子大生は、説得力が出るように京大の学生を選んだ。
民放のように視聴率に左右されないNHKだってヤラセはある。15〜16年前にブータンの秘境を紹介する番組で「砂なだれ」のシーンがヤラセだったことが発覚し、大きな問題となった。
今回のヤラセは関西テレビだったので、他局はここぞとばかり叩いている。TBSの報道番組でみのもんた氏がしたり顔で批判していたが、5〜6年前、彼が司会をしていた番組でもヤラセがあった。
テレビ番組制作に長年携わってきた人間で「ヤラセをしたことがない」などという人間がいるとすれば、それはモグリだ。
潰れないテレビ局に危機感なし
生産管理体制がズサンだった場合、食品メーカーであれば、会社の存続さえ危ぶまれることになる。不二家がいい例だ。だがテレビ局は潰れない。幹部は危機感など持っていないだろう。
『どうしてバレちゃったんだ』『これからはバレないように下請けを指導しよう』くらいにしか思っていないはずだ。『あるある…』のヤラセは『週刊朝日』の追及で明らかになったのだが、記者の1度目の質問に関西テレビ側は「取材・制作方法は妥当だった」と回答している。動かぬ証拠を突きつけた2度目の質問でやっとヤラセを認めた次第だ。
テレビ局とヤラセは切っても切れない。「政治家と金」の関係と同じだ。絶縁を求めるのはドダイ無理だ。テレビは頭から疑って見たほうがいい。
(竹谷昇)
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