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□フジ系列『あるある』の｢納豆問題｣に一件落着？ [PJ]
http://news.livedoor.com/article/detail/2988419/
フジ系列『あるある』の｢納豆問題｣に一件落着？
【PJ 2007年01月21日】− フジ系列『発掘！あるある大事典II』のねつ造放送｢納豆問題｣は、一件落着といえるのだろうか。制作者側が、番組の内容に不適切なことがあったと認めたとしても、この問題が終わったわけではない。映像メディアの、情報操作の実体や様々な部分で露見した大企業中心の利益優先は、市民生活を手玉にとった巧妙かつ傍若無人なやり方になっている。
この事実は、情報バラエティ番組だけが、そうであるとはいえない可能性が高い。報道も明らかにその影響下にあると言ってもよいのではあるまいか。マスコミ・メディアの良心は、既に営利主義の怪物に飲み込まれてそのかけらも残っていないのかも知れない。
映像は、その事実を同時に中継報道できる力をもっている。しかし、その視点はカメラアイの範囲に限定されてしまう。まして、映像は編集によってどのようにも加工できるのだ。いずれにしても映像に完璧な事実を求めることはできないのが事実である。活字でも、その危険がないわけではない。予測記事やでっち上げの例が、過去多く存在しているのだ。
視聴者や読者が、そのことを理解して対応する必要があるのだろうが、現実としてそこまでを期待はすることは出来ない。結果として、操られ不利益や迷惑を被るのは庶民のみという構造が確実に生まれている。
公正・中立のメディアは、世の中に存在しない。追求している側が、突然、追及される側になってしまう例は、多くある。すねにキズを持つものばかりなのだ。情報操作は、格差社会と同様に高度資本主義の体制の下では、必要悪に近いものとして容認されてしまった。国家・公務員、企業など全ての行為や活動に、声や批判が出なければ､迷惑がかからなければ、法律に抵触しなければ、が判断基準である。もし、何かが起これば、危機管理マニュアル通り、迅速に事実を認め、頭を下げて沈静化を図る。時が経てば、忘れてくれるが常道である。
市民・庶民・大衆は、まだその不満を抑制できる状態にある。没落しつつある中産階級は、まだなんとか過去の栄光にしがみついての生活が維持できている。「パンがなければ、お菓子があるでしょ。」とマリー・アントワネットは、フランス革命の始まり近くに言ったという。今の日本は、あたかもそのような状況なのかも知れない。
たかが、納豆のダイエット効果を強調した番組で、このような状態が起こるとは、誰が想像しただろうか。納豆には過去にその前例もある。ココアや寒天の例もあり、多少の品薄状態でも、メーカーは、今回もできると判断したのだろう。そこには、販売者の思惑も含めしたたかな計算があったと考えられる。特売商品の目玉としての低落している価格の高値安定をも画策したかも知れない。国産原料大豆の価格の問題もある。ある意味で地域商品としての位置付けでしかなかった納豆が、最近の健康志向の中で、相当注目されていることはその販売量の増加で、メーカーも販売者もマーケティングの成果と自負していたに違いない。
この問題は、単なる「納豆」という商品の問題ではなく、日本の経済構造、そして政治の問題として捉えるべきことなのだ。原料の大豆を追求していけば、日米の貿易問題や農業政策などの構造的な問題が次々と現れてくる。今後、納豆が売り場にあらわれ、めでたし、めでたしでは、決してありません。【了】
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パブリック・ジャーナリスト 鈴木修司【 愛知県 】
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2007年01月21日09時30分
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