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http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=a.vZdwSNK1nw&refer=jp_japan
福井日銀総裁:景気は先行きも息の長い成長が続く可能性が高い(3)
1月12日(ブルームバーグ):日本銀行の福井俊彦総裁は12日午前、同日開いた支店長会議であいさつし、「景気は緩やかに拡大している」と指摘。先行きも「息の長い成長が続く可能性が高い」と述べた。消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の前年比上昇率については「プラス基調を続けていく」と指摘。個人消費については「やや伸び悩みつつも増加基調にある」としている。
福井総裁は「世界経済が地域的な拡がりを伴いつつ拡大する中で、輸出は増加を続けている。企業収益が高水準を続け、業況感も良好な水準で推移する中、設備投資も引き続き増加している。雇用者所得も緩やかな増加を続けており、そのもとで個人消費は、やや伸び悩みつつも増加基調にある。内外需要の増加が続く中で、生産も増加を続けている」と指摘。先行きについても「生産・所得・支出の好循環が作用するもとで、息の長い成長が続く可能性が高い」と述べた。
物価については「原油価格反落の影響がなお残ることから、国内企業物価は、3か月前対比でみて目先、弱含みないし横ばいで推移するとみられる。コアCPIの前年比はプラス基調で推移しており、先行きについても、マクロ的な需給ギャップが需要超過方向で推移していく中、プラス基調を続けていくと予想される」としている。
福井総裁はそのうえで「日銀は経済・物価情勢を丹念に点検しながら、金融政策を適切に運営することを通じて、物価安定のもとでの持続的成長の実現に引き続き貢献していく所存である」と語った。
この日の福井総裁のあいさつを昨年10月19日の前回支店長会議と比べると、「米国は景気拡大テンポが鈍化している」という発言がそっくり抜け落ちた。これついて元日銀行員でクレディ・スイス証券チーフエコノミストの白川浩道氏は、「これは日銀がより自信を持っていることを指し示すという意味で重要なポイントだ」とし、「日銀はアメリカのソフトランディング(軟着陸)により確信を持っている」と述べた