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平成19年度予算案の危なかしい裏側を読む
http://www.asyura2.com/0610/hasan48/msg/830.html
投稿者 いかりや爆 日時 2006 年 12 月 28 日 15:08:12: vtKyD/NaAwqGc
 

 12月24日政府は平成19年度予算案を公表した。
 最大の特徴は、歳入のうち税収を18年度当初予算案よりも、7.589兆円多く見積もっていることです。
 世間一般に流布している見方は、「景気回復による税収増」だとされている。

歳  入    18年度当初予算額   19年度予算額    (単位 億円)
          (A)        (B)        (B−A)                
1.租税及印紙収入 458,780       534,670        75,890    

 2.その他収入  38,350         40,098        1,748   

 3.公債金    299,730        254,320      △ 45,410   
 
  合   計   796,860        829,088       32,228     

  歳    出

 1.国債費    187,616         209,988        22,372    
 2.地方交付税
   交付金 等  145,584          149,316       3,732      
               
 3.一般歳出   463,660          469,784        6,124   

  合    計  796,860          829,088       32,228    

 実は、7.589兆円の内訳は上表にはないが、その内訳は所得税による増収が、
3.757兆円、法人税が3.301兆円およびその他で計7.589兆円となっています。

 厚生労働省の資料によれば、個人所得はここ10年来一貫して下がり続けている。
それが格差を生んだ原因となっていることはご存知の通りです。常識的には、国民
の所得が低下すれば、それに見合って所得税収は低下するのが当然です。

 景気がよくなって、税収が増えるのであれば喜ばしい。だが、個人所得が低下して
いるにも拘らず、所得税の増収を見込むということは、それだけ苛烈な税負担を国民
に強いていることを意味している。「家計を破壊する課税増、その他の負担増と給付
減」、老人や障害者にいたるまで血も涙もない小泉ー竹中の冷酷な政策の結果が
19年度予算となって結実したとも言えます。

 プライマリーバランスについて
19年度の場合、公債金(国債発行額)25兆4320億円と、歳出の国債費20兆9988
億円の差額、つまり赤字国債分は4兆4332億円である。前年度予算に比べれば、
大幅(約8兆円)な改善と言える。その差額がゼロになれば、プライマリー・バランスは
達成したことになる。

 TORAさんが一昨日(26日)「日本の財政が来年度にも、黒字化するという事実を、
経済に携わる者を含めて誰一人として指摘しようとしない」と題して怒り?の投稿をし
ている。
http://www.asyura2.com/0610/hasan48/msg/793.html

 TORAさんの主張によれば、景気回復により「これだけ財政がよくなっているというのに、不思議なことに消費税を引き上げようという声は、けっして小さくなることがない。それどころか、定率減税の全廃という実質的な増税が決定してしまった。これは
おかしいのではないか。」と言っている。

 私はTORAさんの主張に水をかける積りは毛頭ありませんが、TORAさんほど単純な見方はしていない。
 そもそも景気回復と言っても、05年の名目GDPは、502.5兆円(最近の報道によれ
ば、更に下方修正している)、この数字は今から10年前の1996年の名目GDP502.6
兆円と同じ水準です(パイの大きさは10年前と同じ大きさです)。06年の名目GDPも
この水準にちょぼちょぼか若干上回る程度でしょう。
 小泉政権になってGDPは急落、その谷底を起点として、僅かずつを長い時間(58ヶ
月)かけて、1996年の水準に戻ったことを「いざなぎ景気を超える」と大本営発表して
いるに過ぎません、いざなぎの尊がこの事実を知ったら大笑いすることでしょう。

 しかもこのごまかしの景気回復には、中流層に属していた多くの人たちを低所得者
に突き落としてしまった。つまりこの景気回復は、リストラというテロ攻撃によって追いやられたものすごく多くの人々の犠牲の上に成り立っています。法人税の増収は、
輸出関連企業とこれらの人たちからの所得移転の結果と見ることができます。これ
で景気回復による税増収と見ていいんですかね?

 詳しくは、「どこが景気回復?大本営発表のごまかし 1−3」を参照ください。
 http://www.asyura2.com/0601/idletalk20/msg/724.html
 http://www.asyura2.com/0601/idletalk20/msg/725.html
 http://www.asyura2.com/0601/idletalk20/msg/726.html

 今後の経済成長と言っても、プライマリーバランスを主眼とする経済政策では、大き
な成長は期待できませんん、従って税収も増えないでしょう。財務官僚たちは、多分
そのことを知っているから、どうしても次は消費税アップに狙いをつけているのだと思
います。
 私の心配は、多くの国民が生活費を切り詰めた生活を強いられている上に、さらに
消費税アップの追い討ちがかけられることです。

 GDPの6割を占める消費が伸びない限り、経済成長は期待できません。個人所得
が増えるような政策を採っていないからです。

 米国流の市場原理主義に洗脳(汚染?)された今の官僚や自民党議員や政府関
係者の発想は、川上思考であり、下流思考が欠如しています。川上さえよくなれば、
川下にも恩恵が及ぶという誤った発想しかしていません。

 次に今後、国債の増発による返済とその利払いがさらに大きくなるはずです。特に
小泉政権時代、それ以前の政権よりも遥かに多くの目に見えない国債を乱発してい
ます。その付けがまわってきます。償還のための国債費が大きく膨れあがるはずです。

 多くの国民は知らないと思いますが、小泉政権の5年間だけで外国証券(その殆ど
が米国債と思われるが財務省はその詳細を明らかにしていない)が倍以上に膨れあ
がっている。特に、イラク攻撃を開始した03年から04年にかけて、30兆円を越える為
替介入を行っています。その金は殆ど米国債に化けています。下記URL参照:
  http://www.geocities.jp/krsnperez/newpage13.html

 米国債は日本にとって限りなく不良債権に近い、なぜなら事実上戻らざる金、つまり
米国への貢ぎ物化しています。この件は、タブーなのか、一般的に知られていない。

 余談ですが、竹中グループの本間税調会長が辞任してほっと一息かと思っていたら、
香西泰氏が新税調会長らしい、彼は売国劇団竹中座のチーム座長?竹中氏らと、同
じ穴の狢?植草氏の出現を待ちたいが、竹中氏の敵はいま本能寺?じゃなくて、小菅
御殿?頑張れ、植草!

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