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[ウィーン 24日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるリープシャー・オーストリア中央銀行総裁はロイターとのインタビューで、ユーロ圏のインフレ圧力はまだ抑制されていない可能性があり、原油価格が再び急騰して物価を押し上げるリスクがダモクレスの剣(身に迫る危険の意)のようにECBを圧迫している、と述べた。
同総裁はまた、消費者物価指数(CPI)上昇率が数カ月間1.5─1.7%のレンジで推移していることに加え、このところの原油コストの低下は歓迎できる動向であり、非常に短期的にはインフレ圧力が弱まっていることを示していると指摘。ただ見通しは引き続き急変する可能性があり、原油価格が賃金および物価に二次的な影響を及ぼす可能性も残っていると述べた。
同総裁は「それらは実際、われわれの頭の上にぶら下がったダモクレスの剣だ。管理価格がどのくらい上昇するか分からず、従って将来的に何が起こるかわからない」と述べた上で、これはECBがインフレ抑制において警戒を緩めてはならないことを意味していると付け加えた。。
インタビューは23日に行われた。
同総裁は「すべてが終わったととまでは楽観していない。今後の動向も引き続き警戒し、自己満足してはならないと思う。非常に不安定な状況で、原油価格の今後の動向に大きくかかっている」と述べた。
リープシャー総裁はさらに、ECBが12月7日の理事会で政策金利を0.25%ポイント引き上げて3.5%にすると市場が予想していることについて「この12月の動きに対する市場の予想を変えたいとは思わない」と述べたが、その後の金融政策の見通しについては「今後の見通し次第だ」として明らかにしなかった。
今年のユーロ圏の域内総生産(GDP)伸び率については「半年から10カ月前の予想を上回るレンジの非常に力強い成長率となるだろう」と強気の見通しを示し、07年に関しては、年率2%近辺の潜在成長率に若干減速するとした国際通貨基金(IMF)や欧州委員会の見通しを引き合いに出し、「それよりも高くなるかもしれない。正確には分からない」と述べた。同総裁は12月7日までECBのスタッフ予測は発表されないと指摘した。
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