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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu131.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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モルガンスタンレーの不動産は典型的な底値買い+付加価値
作戦でこれはかなり優秀なやり方です。大不動産ブームが来た!
2006年11月15日 水曜日
◆儲かる訳・・・ 11月14日 グッチーさんの金持ちまっしぐら
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/6277fec26c8e5e1b635644a78664c5e9
モルガンスタンレー、80億ドルの新不動産ファンドで日本に焦点
まあ、それ自体は大した事無い。普通の話ですな。ワシントン州職員退職年金基金の払う4億ドルも、大体投資金額の5%なのでそれほどひどいレートでもありません。しかし、アップフロントで400億円以上コミッションを払う、なんてのは日本の会社ならひるむでしょうね。まあ、こうやって投資銀行は儲ける訳です。
モルスタの不動産は典型的な底値買い+付加価値作戦でこれはかなり優秀なやり方です。彼等の本社のあるブロードウェーのビルも、もともとはライバルのソロモンブラザースが自社ビル用に建てた物。ソロモンが絶好調だった80年代に思わず高値を掴み、バブルがはじけて、結局売れなくなってしまい、仕方なく自社ビルを建設。
そうこういしているうちにソロモンはスキャンダルで業績悪化のため本社ビルを建設途中で売らざるを得なくなる。行ってみてもらえばわかりますが、もう、証券会社のトレーディングフロアー以外に転用不能な代物で、しかもブロードウェー(今のブロードウェーを想像しちゃだめですよ)のど真ん中ですから、ストリップとブロージョブプレイス(朝から下品ですみません・・・)しか回りにはない。だれも買いませんわね。
私も初めて訪問した時は窓からストリップの看板しか見えないは、一歩出ればポン引きに出会うわ、もうとんでもない状況でしたが、買い叩いた上に、結局ジュリアーニを抱き込み街そのものを変えてしまったお陰でいまや、ブロードウェーを写すと必ずモルスタの株価ボードが流れるという、すさまじい宣伝効果。マリオットも連れてきて正に歌舞伎町が青山になっちゃったような劇的な変化です。ビルそのものの価値もそれはあがりました。
ロンドンではカナリーワーフ(ドックランド)に80年代後半には進出。当時、モノレールで駅を降りてもビルはモルスタのビルだけ、他は更地。パブは一軒しかなかった、というすさまじいスタートで私は本当にびっくりした覚えがあります。しかし、いまやその面影すらないくらい、一大ビジネスセンターとして成長しました。街そのものに付加価値を付けてしまうのです。
日本では、この記事で取り上げられているのは恵比寿のプライムスクエアーです。ウェスティンホテルのあるガーデンプレイスもサッポロから買い叩きましたが、こちらはまだ保有中。このプライムスクエアーは某潰れた損保会社の物件で私の記憶では200億円強で落札、この記事によると6億ドルで売却したことになってますね。これもガーデンプレースを観光名所にするというストラテジーで恵比寿地区全体の付加価値をあげてしまい、土地及びビルそのものの価値まであげるといういつもの作戦をとり、売り逃げたもの。
実に見事ですね。ビルの宣伝の一環として清原選手にそこのジムにかよってもらった(もちろんお金を払って)なんてのはご愛嬌でして、とにかく困っている奴を見つけて、安く買って、付加価値を付けて高く売るという、投資銀行の王道を行っているのがモルスタの不動産ビジネスであります。
悪口を言うと、ゴールドマン、潰れたソロモン等、同業他社の不動産部門がイマイチなのは彼等のやり方が所謂スクイーズビジネスだということに尽きます。モルスタが、マンションなどを買うときにここにはどう付加価値を付けられるか、と考えるのに対し、例えば積立金などのキャッシュ部分をいかにキャッシュアウトするか、とか、設備会社や管理会社を変える事で、いかにテナントが払っている維持費・管理費から掠め取るか、といった事に拘泥するのが彼等のやり方。正に溜まった者を「スクイーズ」して、カスになったらを売り飛ばす、というやり方です。
どちらがいいかは皆さんの判断ですが、私はモルガンスタンレーのやり方こそ王道だと、やはり思ってます。珍しく褒めてしまったけどね。 底値買いのモルスタが売りに転じた所が天井だと思ってましたが、まだまだ日本に投資をする、という事ですので、日本の不動産ももう少し行きそうです。但し、安く買う、という彼等の鉄則もしっかり覚えておいてください。何でもかんでも上がる訳ではありませんぞ。
◆多様化する不動産投資手法 モルガンスタンレー 篠田 勲
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/special/morganstanley/
不動産市場の活況が続いています。たとえば、J-REITの株価は2年前には50万円程度だったものが現在では85万円程度にまで上昇しました。
これには複数の理由があります。2002年の全国銀行協会の「J-REIT投資からの収入は業務純益に含まれるとみなす」とした指針もその一つです。投資環境が整うことで機関投資家の間でもJ-REITへの投資が拡大してきています。
投資対象として魅力の乏しいビルを投資対象となるように手を加える動きも活発です。アセット・マネジメントに工夫をこらすことで物件自体を再生したり、付加価値をつける方法もあれば、一棟では投資対象として規模の小さすぎる物件を他の物件と束ねてポートフォリオにすることで、ある程度の投資規模を確保することもそのひとつです。
加えて、依然続く低金利も、不動産市場への継続的な資金流入を後押ししています。
これらのほか、今後注目すべきはCMBS市場です。CMBSとは、商業不動産向けのノンリコースローンを裏づけに発行する商業不動産担保証券です。CMBSを含むABS、いわゆる資産担保証券の発行額は年々拡大し、2001年には株式、2004年には普通社債の発行額を追い抜いています。それでもまだ日本のCMBS市場は3兆円、J-REIT市場は2兆円。実はアメリカでは、REIT市場は30兆円程度ですが、CMBS市場は50兆円規模になっています。
ブルームバーグによる日本でのCMBS発行額では、モルガン・スタンレーは2003年に1400億円、2004年に2600億円を手掛け、2年連続1位。2005年はいっそうの拡大が予想されます。そのCMBSの裏づけとなるノンリコースローンの融資も当社は積極的に行っています。
当社のノンリコースローンは地域や物件のタイプも幅広く、融資の限度額もありません。融資期間終了後は借り換えも可能です。
注意したいのは2006年末に新BIS規制が適用されること。ローンが格付けされ、リスクウェイトが変化します。たとえば、格付けトリプルAのリスクは最も低いですが、シングルAのリスクウェイトは50%、投資不適格のダブルBボンドでは350%のリスクウェイトです。このリスクの差が今後拡大していくでしょう。最新の情報を金融庁のホームページなどから得て、マーケットを読むことが重要になっていきます。
商業不動産の潜在規模が約500兆円とすると、そのうち50兆円程度がファンドやJ-REITによって投資されるとして、ノンリコースローンの市場はその8割の40兆円程度と見込まれます。日本のCMBS市場はまだ3兆円の規模ですから、今後ますます拡大することが予想されます。そして、不動産市場が金融市場に取り込まれる動きは一層加速していくでしょう。どちらの分野でも経験と実績を持つモルガン・スタンレーが投資家の皆様に提供できるソリューションは、今後ますます増えていくことでしょう。
私が所有するアパートで窓から海が直接見えます。
海岸では毎年国際的なサーフィン大会があります。
このアパートは投資利回りが年6%〜8%もあります。
(私のコメント)
私の本業は不動産業なのですが、例のごとくバブルの崩壊でえらい目にあって首の皮一枚で繋がっている状態です。90年代からの政府による銀行潰し作戦が功を奏して、19行あった都市銀行が3行まで減ってしまった。銀行は政府に潰されない為に強引な貸しはがしを行い、潰れなくてもいい融資先まで潰す事で生き延びてきた。
日本政府と日銀はどういうつもりだったのかは分かりませんが、日ごろ株式日記でも書いているように日本政府はアメリカ政府の要求を断るわけには行かない仕組みになっている。一番ひどかったのが90年代のクリントン政権の時で、アメリカ政府の関係者は「もっと早く不良債権を処理しなければ物件が老朽化してしまう」と平気で言っていた。
私から見ればアメリカ政府=モルガンスタンレーなわけですが、日本のバブルを潰す事で、企業が持っていた優良な不動産物件を外資がみんな買いさらっていった。モルガンスタンレーは恵比寿のガーデンプレイスをサッポロから底値で買い叩きましたが、サッポロはビール会社と言うよりも不動産会社としての経営戦略を立てていましたが、ハゲタカ外資に虎の子を取られてしまった。
西武の堤義明氏が潰されたのも身から出た錆なのですが、ハゲタカ外資に買い取られて、再開発してぼろ儲けするつもりだろう。街ごと再開発するには政府や地方の政治も絡んできますが、不動産開発も国際的になってモルガンスタンレーなどの国際的な投資会社が日本に乗り込んできた。小泉構造改革とは外資に門戸を開放することなのですが、そのためには従来の日本企業を潰す必要があった。
構造改革される前の銀行などは大蔵省の管理監督が厳しくて、あまりにも経営姿勢が保守的であり硬直化したもので、世界の銀行経営の流れからはかけ離れたものであり、各銀行の経営内容は横並びであり、まったく創造性に欠けたものだった。大蔵省の責任と言う見方もありますが、銀行経営者も先見力とリーダーシップにかけた無能な人がほとんどだった。
外資のお陰でREITとかCMBSとかいった新商品が出来て、銀行も安定した投資先が出来た。今までは国債などの低利回り債権しか投資先無い時でも、REITやCMBSを通じて不動産にも投資資金が流れてくるような仕組みが出来た。
このように不動産の証券化はかなり以前から言われていたのに最近になってようやく実現した。かなり前にも株式日記でREITが不動産活性化の切り札になるだろうと書いたことがありましたが、なかなかREITは本格化しなかった。これだけ低金利時代なのに4%〜8%に回るような高利回りのREITに誰も手を出そうとしなかったからだ。
私が銀行員から不動産業に転職したのも、利回り採算からして有利な状況だったからで、バブル崩壊に生き残れたのも投資利回りを重視して投資してきたからだ。銀行も利回り採算を重視して融資していたらバブルなど発生しなかったはずだ。ところが現在では不動産の利回り水準が極めて良いにもかかわらず銀行は不動産業者には金を貸さない。相変わらず経営が横並びだからだ。
上に私のアパートの写真を紹介しましたが、投資利回りは年6%〜8%もあります。このアパートで借りた融資はすでに完済して丸々所得になります。これからは団塊の世代が定年退職して退職金と年金で生活する人が増えますが、年金はあてにならず、退職金も国債では利回りが2%にもならない。ならば不動産投資が一番良いと思うのですが、誰も手を出そうとしない。
自己資金だけでなく借入金も上手く組み合わせれば20%から30%の利回りになる事もあるのですが銀行員に説明しても理解できないようだ。それだけバブルの後遺症が大きくて、不動産投資と聞いただけで銀行は拒否反応を示してしまう。しかし金利などから見れば今が不動産の投資チャンスなのですが私に金を貸してくれる銀行は無い。
日本人はムードや周りの状況に流される事が多く、冷静な計算づくの行動ができない人が多い。日銀がこれだけ金融を緩和してもデフレ状態が続き、人々は消費を切り詰めて減らし続けている。デフレムードに流されているからですが、モルガンスタンレーなどの外資は日本で大規模な不動産投資に乗り出すようだ。確かに金利や利回りから言えば不動産は今が投資のチャンスなのだ。