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EU、加盟国の介入抑制――域内金融再編を加速、審査基準を明確化。2006/11/14, 日経金融新聞, 9ページ, 有, 1002文字
伊・ポーランドけん制
【ブリュッセル=下田敏】欧州連合(EU)の欧州委員会は国境を超える金融再編を促すため、加盟国の金融当局が持つ監督権限を規制する方針を決めた。合併に介入する際の基準を統一し、審査期間も大幅に短縮する。イタリアやポーランドで外資による銀行買収を妨げる動きが出ており、保護主義的な介入をけん制する。
EU域内の国境を超える銀行、証券会社、保険会社の合併・統合は欧州委が認可権限を持つ。だが監督権は加盟国の政府や中央銀行にあるため、国内での系列銀行の合併認可をめぐって欧州委と加盟国が対立する事態が起きている。
欧州委は金融当局による審査手続きなどを定めた新たなEU指令(法案)を提出。加盟国は今月中に開く財務相理事会で承認する見込みだ。現行のEU法令では金融当局は「金融機関の健全な経営がリスクにさらされる」と判断した場合に合併などを拒める。欧州委はあいまいな規定を改め、審査基準を金融機関の信認、財務健全性、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロリストへの資金提供リスク――などに明文化する。
金融当局がわざと合併認可を遅らせるのを防ぐため、審査期間も現行の三カ月から三十日に大幅短縮する。詳しい審査のための再編差し止めも一回に限定。当局の裁量を制限し、再編への過度の介入を抑える。
欧州委が金融監督の規制に動くのは、外資に国内金融機関を買収させないようにする保護主義の動きが出ているため。伊ウニクレディトと独ヒポ・フェラインス銀行の統合では欧州委が計画を承認したにもかかわらず、外資の攻勢を嫌うポーランド政府が民営化時の協定を理由に国内系列銀行の合併を拒否。欧州委が欧州司法裁判所への提訴を視野に入れた法的手続きに入って、ようやくポーランド政府が合併を承認した。
イタリアでは準大手銀行をめぐる蘭ABNアムロとイタリア国民銀行の買収合戦をめぐって、イタリア中央銀行のファツィオ総裁が国民銀に有利となるように取り計らったという疑惑が浮上。金融当局が外資の参入阻止を狙って過度に介入したと批判され、ファツィオ総裁は辞任に追い込まれた。
EUでは国境を超える大型再編が過去最高ペースとなっているが、金融再編はそれほど進んでいない。欧州委は金融再編がEUの市場統合のカギとみており、マクリービー委員(域内市場担当)は監督権規制について「域内市場を完全に機能させるために必要な措置」と訴えている。