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「為替」 中国外貨準備分散懸念にドル一段安117.18円、原油反落59.45ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
「中国外貨準備分散懸念にドル一段安117.18円、原油反落59.45ドル」ニューヨーク
概況 2006年11月11日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:32JST 「中国外貨準備分散懸念にドル一段安117.18円、原油反落59.45ドル」
【ロンドン市場概況】
10日のロンドン外為市場では、前日からの周小川中国人民銀行総裁による外貨準
備分散投資発言をきっかけにした全般的なドル売りが継続され、ドル・円は117円64
銭から117円18銭まで下落、ユーロ・ドルは1.2857ドルから1.2901ドルまで上昇、ポ
ンド・ドルは1.9079ドルから1.9177ドルまで上昇、ドル・スイスは1.2395フランか
ら1.2347フランまで下落した。ドル売り一巡後は、ポジション調整のドル買いが優
勢になり、ドル・円は117円45銭に反発、ユーロ・ドルは1.2868ドルに反落、ポン
ド・ドルも1.9153ドルに反落、ドル・スイスは1.2385フランに反発した。ユーロ・
円は151円08銭から151円26銭で取引された。
【経済指標】
仏・10月貿易収支：-13.48億ユーロ（予想-32億ユーロ、9月-35億ユーロ)
仏・7-9月期GDP速報値：前期比0.0％（予想+0.5％、2Q+1.2％）
仏・10月消費者物価指数確報値：前年比+1.2％（予想+1.4％、9月+1.2％）
仏・9月鉱工業生産：前月比-0.9％（予想+0.4％、8月+0.8％）
独・10月生産者物価指数：前月比-0.2％、前年比+2.9％（予想+0.1％、+3.2％、9
月-0.5％、+3.0％)
OECD9月景気先行指数：加盟30カ国109.6（8月109.1)、G7諸国105.6（8月105.2)
【要人発言】
福井日銀総裁
「機械受注の結果、これから分析してみる」
「長期金利の低下、特に変わったことはない」
岩田日銀副総裁
「日本の経済成長は潜在成長率を超えると予想」
「金融政策を調整するタイミング、具体的に言えない」
「日銀は徐々に金利を調整する」
「全般的なCPIのトレンドは上向いている」
「日本の金融政策は依然として緩和的」
「日本の労働市場は引き締まっており、賃金上昇につながる可能性」
「景気が予想通り拡大すれば日銀は徐々に金利を調整する」
「為替相場はファンダメンタルズに復帰する可能性がある」
国際エネルギー機関（IEA)
「世界の原油市場、第4四半期は、OPECが供給を削減、冬の需要期に入ることから、
需給が引き締まる見通し」
アルムニア欧州委員（経済・通貨問題担当)
「欧州経済、原油高を上手く吸収しているが、2007年になってからインフレの二次
的影響が出てくる可能性」
「2006年、2007年とECBの金融政策がユーロ圏の経済成長を阻害することはない」
シュタインブリュック独財務相
「06年のドイツ財政赤字、対GDP比2.25％程度に縮小へ」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：117円49銭、ユーロ・ドル：1.2866ドル、ユーロ・円：151円15銭、ポン
ド・ドル：1.9144ドル、ドル・スイス：1.2387フラン
【ニューヨーク市場概況】
10日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は米債利回り低下や来週の日銀金融
政策決定会合での利上げ観測を受けて一旦117円30銭まで下落したが、本邦輸入筋や
公的資金とされる買いに下げ止まり、その後週末のショートカバーが強まることで
117円67銭まで反発し、高値圏117円60銭前後で引けた。
ユーロ・ドルはユーロ・円絡みの売りやポジション手仕舞い売りに1.2877ドルから
1.2836ドルまで下落し、ほぼ安値1.2840ドル前後で取引を終えた。ユーロ・円は福
井日銀総裁の円キャリートレード警戒発言を受けて売りが先行し151円20銭から150
円90銭まで下落した。ポンド・ドルは1.9157ドルから1.9104ドルまで下落し、ド
ル・スイスは1.2364フランから1.2419フランまで上昇した。
【FF先物米金利変更織り込み率】
年内までの利下げ確率3.1％で変わらず、来年3月までの利下げ確率33.8←28.2％
【原油市場】
原油相場は2週間ぶりの高値水準から3日ぶりに下落。国際エネルギー機関（IEA）が
月次レポートにおいて今年、来年の世界原油需要見通しを下方修正したことが売り
材料となった。同レポートでは、北米での需要低下の影響から来年までの見通しが
下方修正されており、07年の需要見通しは2ヶ月連続で引き下げられた。原油先物価
格は一時59.45ドルまで2％以上下落し、ほぼ安値59.59ドル（前日比-2.6％）で引け
た。なお、今週の原油価格の騰落率は+0.8％となった。
【株式市場概況】
NY株式相場は小幅上昇。主要経済指標の発表がない中、引き続き中間選挙の結果
を消化する形で通信・エネルギー関連株を中心に軟調な銘柄が目立った。しかし原
油価格が59ドル台に下落した事が好感され、引けにかけては小幅ながら上昇する展
開となった。中間選挙での民主党勝利に伴う独占禁止法の運用強化観測から、既に
合併を発表している電話会社AT&T（T)とベルサウス（BLS)が共に下落。石油会社へ
の特別課税への懸念からエクソン・モービル（XOM)も軟調に推移した。また商品市
場で金属価格が下落、銅会社のフェルプス・ドッジ（PD)は4.4％安となった。ダウ
構成銘柄では昨夕好決算を発表した保険会社AIG（AIG)が上昇。国防総省から約130
億ドルの受注があったボーイング（BA)も買われた。結局ダウは5.13ドル高の
12,108.43ドル、ナスダックは13.71ポイント高の2,389.72で本日の取引を終了し
た。来週は合計で30億ドルに上るIPO（新規公開）が予定されており、注目を集めそ
うだ。
【通貨オプション】
ドル・円は、中国の外貨準備分散化観測や、来週の日銀金融政策決定会合での利
上げ観測に伴い軟調推移している。オプション市場では、ドルの反落を受けて1ヶ月
物変動率は6.500％から6.850％、3ヶ月物は6.825％から7.000％、6ヶ月物は6.975％
から7.150％へそれぞれ上昇した。
リスクリバーサルでは、中国の外貨準備分散化観測に基づく下値ヘッジ目的の円コ
ール買いが強く25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.450％から+0.525％へ拡
大、3ヶ月物は+0.675％で昨日と同水準、6ヶ月物は+0.825％から+0.850％へ拡大し
た。ユーロ・ドルではマクロファンド筋のユーロ・コール買いが目立っている。
【経済指標】
特になし
【金融政策】
ルーマニア中銀：政策金利8.75％に据え置き
【要人発言】
周小川中国人民銀行総裁
「国内経済は減速し始めている」
「景気が更に減速するかを見極めている」
「保持している米資産を縮小する政策を維持」
「ドルを売却する予定はない」
バーナンキFRB議長
「通貨供給量に依存する政策は賢明でない」
「困難を伴うが通貨の量的な動向を注視する」
トリシェECB総裁
「マネーとインフレの間には強い長期的関連が見られる」
「マネー分析がインフレ期待抑制の鍵」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 117.57 117.67 117.18 117.57
ユーロ・ドル 1.2841 1.2901 1.2836 1.2842
ユーロ・円 150.96 151.26 150.90 150.96
ドル・スイス 1.2417 1.2419 1.2347 1.2417
ポンド・ドル 1.9108 1.9179 1.9082 1.9108
株式市場：
NYダウ 12102.74 12127.08 12074.01 12108.43
ナスダック 2377.72 2389.72 2373.62 2389.72
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.730 4.698
米国債10年物 4.617 4.590
先物市場：
NY金先物 633.5 635.8 626.5 630.1
NY原油先物 60.55 60.70 59.45 59.59
シカゴ日経平均先物 16100 16110 16030 16090
（フィスコ） - 11月11日7時45分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061111-00000001-fis-brf
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