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「為替」 米中間選挙通過での不透明感の払拭にドル反発118.01円／ニューヨーク外国為替市場概況
「米中間選挙通過での不透明感の払拭にドル反発118.01円」ニューヨーク概況
2006年11月9日（木曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:24JST 「米中間選挙通過での不透明感の払拭にドル反発118.01円」
【ロンドン市場概況】
8日のロンドン外為市場では、米国中間選挙での上院の結果待ちのなか、ユーロ・
ドルにシカゴ筋からまとまったユーロ買いが入ったのをきっかけに一時ドル売りが
強まった。ユーロ・ドルは1.2769ドルから1.2808ドルまで上昇、ドル・円は117円68
銭から117円38銭まで下落、ポンド・ドルは1.9053ドルから1.9097ドルまで上昇、ド
ル・スイスは1.2501フランから1.2452フランまで下落した。ユーロ・円は150円21銭
から150円49銭まで強含んだ。
その後、ユーロ・ドルはポジション調整の売りに1.2790ドルに反落、ドル・円は
117円63銭に反発、ポンド・ドルは1.9067ドルに反落し、ドル・スイスは1.2469フラ
ンに反発し、様子見の感じになった。
【経済指標】
中・10月貿易収支：+238億ドル（9月+153億ドル)、過去最大
独・9月貿易収支：+150億ユーロ（予想+131億ユーロ、8月+124億ユーロ←+121億ユ
ーロ)
【要人発言】
福井日銀総裁（諮問会議議事要旨)
「早めに金利を引き上げることにより景気拡大の芽を摘むという考えがとらない」
「金利政策のタイミングが遅すぎて先行き景気の波を大きくすることも避けたい」
「徐々に早すぎず遅すぎずゆっくり金利水準の調整行う」
「金融環境が甘いままだと設備投資・資産価格などで思わぬリスク出てくる」
「今後の市場金利の出方通じ、政策金利についてのコミュニケーション行える」
安倍首相（諮問会議議事要旨)
「日銀には政府と連携・強調を期待、諮問会議でマクロ経済運営の審議深めて欲し
い」
独政府経済諮問委員会
「独GDP伸び率、07年は1.8％・06年は2.4％の見通し」
「ECBの金融政策は依然景気刺激的、2次的影響あれば一段の利上げ必要」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：117円62銭、ユーロ・ドル：1.2778ドル、ユーロ・円：150円29銭、ポン
ド・ドル：1.9048ドル、ドル・スイス：1.2482フラン
【ニューヨーク市場概況】
8日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は“イラク政策変更”を掲げる民主党の
躍進、選挙終了に伴う不透明感の払拭からドルショートカバーが強まり、117円60銭
から118円01銭まで上昇したが、戻りでのリアルマネー主導の売りや、中国への人民
元改革圧力が強まるとの観測を受けて117円80銭前後に軟化して引けた。
ユーロ・ドルはストップロスをつけて一旦1.2746ドルまで下落後1.2778ドルに反発
し、1.2760ドル前後で引けた。ユーロ・円はドル・円の上昇に連れて150円25銭から
150円50銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.9008ドルまで下落後1.9069ドルに反発
し、ドル・スイスは1.2480フランから1.2524フランまで上昇した。
【FF先物米金利変更織り込み率】
年内までの利下げ確率3.1％で変わらず、来年3月までの利下げ確率28.2％←22.5％
【原油市場】
原油相場は反発。週次の在庫統計で製油所の稼働率低下に伴い留出油在庫（暖房油
含む）が5週連続減少となったことが買い材料となった。製油所の稼働率が伸び悩む
ことで留出油在庫は予想を上回るペースで減少する傾向にあり、冬場の暖房油など
の供給不安が高まっている。また、イラン最高指導者のハメネイ師が今後も核開発
を継続させることを演説で明言したことによる、イラン核開発問題に伴う供給懸念
も手掛かり材料となった。原油先物価格は一時60.30ドルまで上昇し、高値圏59.83
ドル（前日比+1.5％）で取引を終えた。
【株式市場概況】
NY株式相場は上昇。注目の中間選挙は民主党が下院で過半数を制し、上院もバージ
ニア州の1議席を残して拮抗している。最大の焦点であった中間選挙で大勢がほぼ判
明したことによる不透明要因の払拭を好感して、引けにかけて上昇する展開となっ
た。セクター別では、エネルギーや消費者サービスが上昇する一方でヘルスケア機
器・サービスや医薬品・バイオテクノロジーが軟調。民主党の勝利を受けて幹細胞
（ES細胞)研究の規制緩和期待から、ステムセルズ（STEM)やバイアセル（VIAC)など
のバイオ企業各社が上昇。また、代替エネルギーへの投資が積極化すると見方から
バラード・パワーズ（BLDP)やフュエルセル・エナジー（FCEL)などが買われた。ま
たファニーメイ（FNM)やフレディーマック（FRE)などの政府系住宅金融も堅調。一
方で予想を下回る決算を発表したフェデレーテッド（FD)が下落。ダウ構成銘柄で
は、医療費の抑制圧力が強まるとしてメルク（MRK)やジョンソン＆ジョンソン
（JNJ)など医薬品大手が軟調推移となった。結局ダウは19.77ドル高の12176.54、ナ
スダックは9.06ポイント高の2384.94で取引を終了した。マーケット終了後にシスコ
（CSCO)が発表した決算は売上げ、利益とも事前予想を上回り、時間外取引で小幅上
昇して推移している。
【通貨オプション】
ドル・円は、米中間選挙で12年ぶりに野党・民主党が下院で過半数を制し一時117
円38銭まで下落した。オプション市場では、スポットがレンジから抜けられず短期
物売りが先行している。1ヶ月物変動率は6.75％から6.675％、3ヶ月物は6.975％か
ら6.925％へそれぞれ低下した。6ヶ月物は7.125％から7.150％へ小幅上昇した。
リスクリバーサルでは、ドル・円が中期攻防水準を再び下回った事で円安観測が
後退し、円コール買いが強まった。25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は
+0.400％から+0.525％へ拡大、3ヶ月物は+0.65％で昨日比変わらず、6ヶ月物は
+0.825％から+0.850％へ拡大した。個別では1年物で118円ストライクオプションの
買いが目立っていた。
【経済指標】
米・週次MBA住宅ローン申請指数：前週比+8.8％（前週-3.0％）
カナダ・10月住宅着工件数：22.3万件（予想21.7万件、前回20.9万件←21.1万件）
【要人発言】
ブッシュ米大統領
「ラムズフェルド米国防長官辞任し、後任にロバート・ゲーツ元CIA長官を指名す
る」
「民主党と共通の基盤を追求」
モスコウ米シカゴ連銀総裁（投票権無）
「インフレは景気減速よりリスクとなる」
「価格安定のためインフレ低下にはある程度の追加利上げが必要となる可能性があ
る」
「更なる住宅建築の減速を予想」
「住宅市場は第3四半期GDPの結果に見られたように全体のGDPの数字に影響を与える
可能性があるが、直接の経済への影響は限られる」
「インフレは高過ぎる」
「更なるインフレ低下が重要」
「消費者は高いエネルギー価格に適応」
「住宅ローン債務不履行の増加は見られない」
「海外資本への依存は長期的な問題」
「米経常赤字は拡大継続できない」
「連銀はインフレへの対策遅れておらず」
「第3四半期の生産は異常」
ハーリー・アイルランド中銀総裁
「ECBはインフレ抑制へ必要とされるあらゆる措置をとる」
「ECB金融政策は07年の指標による」
「先週のトリシェECB総裁の発言に同意」
「インフレリスクは上方」
バーンズ米国務次官
「ブッシュ米大統領は11/18-19にベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議
（APEC）首脳会議において胡中国国家主席と会談する際、北朝鮮に武装解除を求め
る方法について協議」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 117.85 118.01 117.38 117.86
ユーロ・ドル 1.2757 1.2808 1.2746 1.2757
ユーロ・円 150.34 150.50 150.21 150.35
ドル・スイス 1.2510 1.2524 1.2452 1.2512
ポンド・ドル 1.9055 1.9097 1.9008 1.9054
株式市場：
NYダウ 12147.38 12193.75 12102.90 12176.54
ナスダック 2363.43 2393.47 2358.44 2384.94
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.755 4.729
米国債10年物 4.657 4.635
先物市場：
NY金先物 621.5 626.8 617.8 618.3
NY原油先物 59.30 60.30 59.10 59.83
シカゴ日経平均先物 16160 16305 16160 16275
（フィスコ） - 11月9日7時26分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061109-00000002-fis-brf
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