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2006年11月22日、上海市の繁華街で今月20日に発見された女性のミイラ2体が、再び地中深くに埋められることが決まった。これらのミイラは地下鉄工事中に土中から姿を現したもので、専門家によると2人が眠っていた古墳は、明代(1368〜1644年)末期か清代(1644〜1912年)初めのものであることが分かっている。 この日大雨が降り発掘が困難となったため、レコードチャイナのカメラマンは、許可を得て現場に入ることができた。土中に埋まった棺のそばに近づくと、木の匂いがしている。専門家に「保存状態がよく、皮膚に弾力がある」と言われた女性のミイラが、そこに黒ずんだ肌を見せて横たわっていた。 発見時保存状態がよいと言われたものの、実際それはミイラの顔や上半身の前側部分のみで、背中や足は腐って溶けているか、一部炭化していることが後の調査で分かった。棺からは、いくつかの指輪とかんざしが見つかっている。女性が着ている服には美しい柄が入っており、足は纏足されていたことが、残されていた靴により分かった。 墓からはミイラの身分を証明する有力な資料が見つかっていないため、これらの女性がどんな人物かは分からない。しかし少なくともこの女性達は、豊かな暮らしができる身分であったことは間違いない。 上海市盧湾区(ルーワンチュー)文化財保護管理所の張富強(ジャンフーチアン)所長の推測によると、この古墳は大きな古墳の一部に過ぎない可能性が高いということだったが、明末期という時代に、この辺りに高官が住んでいた記録はなく、発掘しても価値ある物は見つからないだろうということで、作業は中止されることになった。 ミイラ発見後、専門家たちは発掘品が盗まれることを恐れ、厳重な体勢で警備を行い、夜通し起きて現場を見張っていたという。彼らは指輪などの副葬品を持ち帰ることにしたが、ミイラの保存は難しいため、結局もとの場所の土中深く、お棺ごと埋めることが決まった。彼女らは将来、轟音をたてて走り回る地下鉄の下に横たわることになる。
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