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元大阪府警の敏腕刑事が、現役時代のノウハウを生かした防犯マニュアル本「元刑事が教える子どもの安全新常識!」(KKベストセラーズ、1260円)を出版した。同書では「持ち物に名前を書く」という子供には当たり前のような習慣も「時代遅れ。犯人にエサ(情報)を与えてはいけない」とビシッと指摘。ほかにも想定外の“新常識”が満載。「親の意識改革が何よりも重要」という著者が訴える新しい防犯のススメとは−。
著者の中島正純(37)さん=京都市伏見区=は、テレビの刑事ドラマにあこがれ大学卒業後、大阪府警入り。機動隊を経て捜査2課に所属し、金融や有価証券の偽造など組織ぐるみの知能犯罪を担当した。勤務中に「芦屋の社長の豪邸を見て」“起業意欲”がわき、04年3月に退職。現在は子供向けに、体育の家庭教師の派遣事業を手掛けている。
子供を狙う凶悪事件が多発するなか、「警察で培った経験、ノウハウを生かせないか」と知恵をしぼっていたところに防犯マニュアル出版の話が舞い込んだ。
自らも6歳と3歳の娘の父親。同書では、従来の常識を180度覆す“デカの視点”からの防犯対策が、数多く盛り込まれている。
〈1〉持ち物に名前を書かない。「よく自転車などに、住所、電話番号までご丁寧に書いてあるけど、個人情報をぶら下げて『狙って』と言っているようなもの。外出先で名前を呼ぶ時も、ニックネームを使いたい」
〈2〉かわいい服を着せない。「パンツが見えそうな短いスカートなど幼児趣味の犯罪者は、たまらなくうれしいはず。親としていい服を着せたいという気持ちをこらえ、犯人をその気にさせる格好は、避けるべき」
〈3〉困っている人がいても無視。「今の時代、小さい子に助けを求める大人は、疑われてもおかしくない。見知らぬ人がしつこく声を掛けてきたら、迷わず防犯ベルを鳴らすか、大声で助けを呼んでほしい」
〈4〉子供が留守番する時は必ず居留守。「宅配便や水道工事とかだけでなく、たとえ近所の顔見知りでも家で2人きりになったら豹変(ひょうへん)するかもしれん。親がいない時に、玄関は絶対開けちゃダメ」
内容が理解できない幼児のため、DVDも付けた。「とにかく犯人にスキを見せないこと。ぜひ親子で一緒に防犯テクニックを身に着けて」と中島さんは話している。
2006年11月13日08時15分 スポーツ報知
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