★阿修羅♪ > Ψ空耳の丘Ψ46 > 372.html
 ★阿修羅♪
「日本企業はSK−U事件を教訓にせよ!!」:依存症の独り言
http://www.asyura2.com/0610/bd46/msg/372.html
投稿者 姫 日時 2006 年 10 月 29 日 19:13:54: yNQo0naya4Ss.
 

日本企業は「SK−U」事件を教訓にせよ!
依存症の独り言
http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2006/10/post_1f33.html

マックスファクターのSK−Uは、製品に重金属が含まれていると中国当局から指摘され、中国国内での販売が中止されていた。
が、1月以上経って、ようやく販売再開の見通しが立ったようだ。

以下は、産経新聞からの引用である。


【北京=福島香織】中国の国家質量監督検査検疫総局は24日までに、日本製造の高級化粧品、マックスファクターSK−U(製造元P&Gジャパン)について、「化粧品製造の技術的な要因で、微量のクロム、ネオジムが含まれているが、危険性は低い」との見解を公表し、同総局の検査結果をもとにした9月14日の「危険」との判定を翻した。

安倍晋三首相の訪中で日中関係が好転したことで、これまでの日本バッシング姿勢を改めようとの中国当局の意図もうかがえる。

P&G(中国)では、9月22日から商品の国内販売を一時停止していたが、24日にはできるだけ早く販売を再開すると発表した。

日本製「SK−U」一転して危険性低い 中国当局 (産経新聞)

-------------------------------------------------------------------

しかし、以上の産経新聞の記事は半分は正しいが、半分は間違っている。
まず、中国は「9月14日の『危険』との判定を翻した」わけではない。また、「危険性は低い」との国家質量監督検査検疫総局の判断も、同総局が再検査した結果ではない。

以下は、中国共産党の機関紙・人民日報のネット版である人民網からの引用である。


国家質量監督検疫検験総局(品質管理部門)は9月14日、出入境検験検疫機関においてSK−Uブランドの化粧品9種類からクロムとネオジムが検出されたと発表した。

この件について、質検総局と衛生部は24日、共同で声明を発表し、「同検査の根拠ははっきりしており、結果は正確。中国およびその他の多くの国で、クロムとネオジムは
化粧品中の禁止物質となっている」との見方を示す一方、「しかし、化粧品の生産技術上、避けることのできない要素であるため、原料の中に微量のクロム・ネオジムが混入する可能性はある」と指摘した。

声明によると、生産元であるP&G(プロクター・アンド・ギャンブル)社がSK−Uブランドの商品に対して厳しい検査と分析を行った結果、問題の製品から検出されたクロムと
ネオジムは全て原料のなかに混入していたもので、生産過程で添加しているわけではないことが確認された。専門家によれば、化粧品の中にクロムとネオジムが微量に含まれていても、正しく使用すれば消費者の健康に対するリスクは比較的低いという。現在までに、化粧品の中にこれらの物質が含まれていることで消費者の健康が損なわれたという実証はない。

声明はさらに、P&G社は今後(1)中国で引き続きSK−Uブランドの商品を販売する(2)SK−Uの品質に対する管理を強め、消費者に対し質の高い商品を提供していく(3)商品販売と同時に、消費者の使用状況について調査していく――などとした。(編集SN)

SK−Uの化粧品、中国での販売を再開へ (「人民網日本語版」)

-------------------------------------------------------------------

人民日報(人民網)によると、「(中国当局は)同検査の根拠ははっきりしており、結果は正確。中国およびその他の多くの国で、クロムとネオジムは化粧品中の禁止物質となっている」と述べている。
一方で、「しかし、化粧品の生産技術上、避けることのできない要素であるため、原料の中に微量のクロム・ネオジムが混入する可能性はある」、「生産元であるP&G社がSK−Uブランドの商品に対して厳しい検査と分析を行った結果、問題の製品から検出されたクロムとネオジムは全て原料のなかに混入していたもので、生産過程で添加しているわけではないことが確認された」とも述べている。

つまり、中国当局の発表はあくまでも正しかった。
が、化粧品の原料の中に微量のクロムやネオジムが混入する可能性はある。
P&G社が厳しい検査と分析を行った結果、クロムとネオジムは全て原料のなかに混入していたもので、生産過程で添加しているわけではない。
したがって危険性は低い=実質的に問題はない。
中国当局の声明は、そういう論理で構成されているのである。

何という欺瞞であろうか!
9月15日付の国営新華社通信は次のように報じた。


国家質量監督検験検疫総局(質検総局)の最新情報によると・・・・・・(略)
先ごろ広東省の出入境検査検疫機関(貿易検疫機関)がP&G(プロクター・アンド・ギャンブル)グループのマックスファクター株式会社が製造した化粧品「SK−U」シリーズ製品から配合が禁止されているクロム、ネオジムを検出した。検査検疫部門は同ブランド製品を検査したところ、ファンデーションから1キログラム当たり4.5ミリグラムのネオジムを検出。そのほかの製品からも1キログラム当たり0.77ミリグラムから2.9ミリグラムの禁止物質を検出した。

化粧品にクロムやネオジムを配合することは中国化粧品衛生基準(GB7916)で禁止されている。

クロムはアレルギー性皮膚炎や湿疹などのアレルギー反応を引き起こす原因となる物質。ネオジムは目や粘膜に強い刺激を与えるほか、皮膚にも刺激を与え、吸い込むと肺栓塞を引き起こしたり肝機能を損なうおそれがある。そのため中国や欧州連合(EU)などの国ではこの2種類の物質の化粧品への配合を禁止している。

質検総局はすでに日本政府の担当部門と駐中国日本大使館に通知し、日本側に対し中国へ輸出する化粧品の品質管理を強化し、中国の国家基準を満たすよう要求した。また各地方の検査検疫機関に対しても、日本から輸入された化粧品の検査を強化して、輸入化粧品の安全を確保するよう指示した。

日本の化粧品から配合禁止成分を検出=質検総局 (2006/09/15 新華社)

-------------------------------------------------------------------

禁止の根拠になる中国化粧品衛生基準(GB7916)の内容も明らかにせず、P&Gの「SK−U」シリーズが危険な製品であるかのような報道を、しかも、欧州連合(EU)まで引き合いに出して国営通信社が中国全土に配信する。
これは、まさしく、国家による“風評”のねつ造である。

P&Gは、当初から「クロムとネオジムは生産過程では使用していない」、「重金属の含有量は他国では問題にされない低レベルだ」と主張していた。
また、台湾当局は「(SK−Uから)検出された金属成分は自然界に微量に含まれるもので衛生基準内にある」との検査結果を発表、香港当局も「ネオジムとクロムの含有量はともに微量で、『消費者安全条例』の基準を満たしており、正常に使用する限り人体への悪影響はない」とした。

しかし、中国当局が使用禁止の重金属が検出されたと発表し、しかもそれを国営通信社が報道したため、中国各地で消費者の抗議活動が広がり、P&Gは中国内での販売停止に追い込まれたのである。
そして、「SK−U」シリーズの返品を求める人々がP&Gの上海事務所に押しかけ、入り口のガラスドアが破壊されるなどの事態にまで至った。

この間に、返品や販売停止などでP&Gがこうむった被害額はどのくらいになるのであろう。おそらく、億単位は軽く超えるのではないか。
我が国(つまり法治国家)であれば、確実に損害賠償請求が起こされる事案である。
にもかかわらず「中国当局の発表はあくまでも正しかった」と言い張り、あまつさえP&Gに、「SK−Uの品質に対する管理を強め、消費者に対し質の高い商品を提供していく」「商品販売と同時に、消費者の使用状況について調査していく」ことなどを要求する。

「ぬすっと猛猛しい」とは、まさにこのことである。

「安倍晋三首相の訪中で日中関係が好転したことで、これまでの日本バッシング姿勢を改めようとの中国当局の意図もうかがえる」という産経新聞の指摘は、おそらくそのとおりだろう。
が、逆に言えば、国家の都合で企業活動などどうにでもなる(できる)、そんな国際社会の常識が通用しない国であることを自ら証明したということでもある。

外交関係を優位に導くために、平然と一民間企業を血祭りにあげる。関係が改善されそうになると、自らの理不尽は棚にあげ、企業側の主張を受け入れる。が、けっして自らの誤りは認めない。

近隣諸国が「問題なし」との検査結果を発表しても、「知らんぷり」を決め込む。社会問題にまで発展しても沈静化させようともせず、逆にP&Gの対応を非難する。
そして、1か月以上も経ってから「危険性は低い」、「SK−Uブランド商品の販売を認める」と発表する。が、責任を回避するために、「中国当局の発表はあくまでも正しかった」と言い張り、逆にP&Gに、品質の保証や消費者の保護を要求する。

法治の意識が希薄というレベルを通り越して、もう最低限のモラルさえ守ることができない国、そう断言せざるをえない。

-------------------------------------------------------------------

おそらく今後は、シャープのように、先端技術に関わる部分の製造は日本国内で行うという動きが加速するのではないか。こんな国では、怖くて先端技術のノウハウなど持ち込めない。

我が国が誇る環境や省エネに関わる技術を中国に提供(輸出)できないのも、“知的財産権の壁”が立ちはだかっているからだという。
当局の恣意的な判断でどうにでもなる国には、相応の見返りと保障がない限り、肝腎なところを教えるわけにはいかないということだ。

日本企業は、「SK−U」の事件を教訓にしてほしい。

二度と中国に、同じような理不尽を許してはならない!!!



文中より
「外交関係を優位に導くために、平然と一民間企業を血祭りにあげる。関係が改善されそうになると、自らの理不尽は棚にあげ、企業側の主張を受け入れる。が、けっして自らの誤りは認めない。」

魔女狩りでんなぁ〜。ゆすりや・たかりや。カルテルが結ばれると技術が輸出されるところなんかもまんま戦時下の企業監視・統制システムですね。

グローバル時代を向かえ、これからこのような当局側の”睨み聞かせ”が跋扈してくるでしょう。

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > Ψ空耳の丘Ψ46掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。