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『スカラー波理論こそが科学を革命する』 ニューエイジ集団自殺カルト団体は米軍テロを超える存在になりうるか
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投稿者 姫 日時 2006 年 10 月 10 日 02:25:00: yNQo0naya4Ss.
 

 参考引用
「カルト資本主義」 斉藤貴男著

ニューサイエンスと永久機関

 今日の永久機関開発ブームは、19世紀末のそれとは大きく異なる側面を持っている。いわゆるニューサイエンスの文脈で把握することができるのだ。ニューサイエンスとは、近代科学に対するアンチテーゼとして発生した潮流である。本書が描こうとしているさまざまな現象の背景にしばしば顔を出す概念なので、ここで簡単に検討しておきたい。まず『現代用語の基礎知識96年版』の初歩的な説明から-」〈ニュー・サイエンスは、近代科学に対する批判のなかから生まれてきたものであって、近代科学が秩序や合理性だけを求めて、その原理では把握できない無秩序なもの、非合理なものを取り入れなかったことを批判する〈ニュー・サイエンスは、部分的な真理よりも全体的な真理を優先させる。そのために、実践的な次元でエコロジー一環境保護一運動と結びつく。科学と宗教的なものとを結びつけ、さらにそれを実践運動に発展させている点で、きわめて現代的な動きといえる〉

 歴史をたどってみよう。『科学史技術史事典』や、ニューサイエンス側に立った概説書『パラダイム・ブック』(C+Fコミュニケーシヨンズ編)などによると、その源流は1930年代、かのA・アインシュタインとN・ボーアらとの間で展開された、量子力学をめぐる有名な論争に遡る。論争に先立つ20年代は、物理学が飛躍的な発展を遂げた時期だった。目に見えない極微の世界では、アインシュタインが1955年に提出した一般相対性理論をはじめとする通常の物理法則は当てはまらないこともわかってきた。目で見える世界なら、現在の位置と速度から、次の瞬問の位置と速度とを正確に計算できる。だが極微の世界の原子や電子が次にどう動くかは予測できず、ただ確率を示すことができるだけなのだ。

 極微の世界の不確定性はデンマークのボーア、さらにドイツのW・ハイゼンベルクらによって確認され、20年代の後半には「量子力学」が確立した。彼らはこの考え方を拡大し、いわゆるコペンハーゲン解釈を打ち立てた。『パラダイム・ブック』によれば、それは近代科学の原点である客観性を否定する一方で〈観測者の重要性を強調し、主体と客体の不可分性を論じた。ここにきて、あのデカルトの「思惟するもの」が復活した。ただし、それはデカルトが唱えたように独立、分離したものではなく、自然と不可分な関係にあるパラメータ(変数)としての「思惟するもの」である〉

 アインシュタインには、この飛躍が許せなかったようだ。京都大学教授の田中正(物理学)は、『物理学と自然の哲学』の中で、当時の彼の心境をこう忖度している。〈量子論の誕生に決定的な役割を果し、相対論の建設を通じて最終的に強固な実在論に到達したアインシュタインにとって、「完成」した量子力学の根幹部分に、「客観的な世界の法則性、規則性」を覆すかのような自然の確率的振舞い、いわゆる「サイコロ遊びをする神」が立ち現れるようなことは到底認めがたいものとなります〉アィンシュタインに共鳴する田中は、"量子力学的状態"が古典力学の理解を超えている現実を認めながらも、さらに次のような危慎を表明した。〈しかし客観性、実在性のあり方を、巨視的世界でなじみの、このような直観的でナイーブな形に限定し、それをどこまでも自然におしつけるとしたら、それはまた初期のアインシュタインが正当にも忌避した「形而上学的思弁」に化すおそれがあります〉

 つまり、極微の世界が不確定なものであるとわかったからと言って、これまで論理的に証明されてきた様々のことがら−エネルギー保存の法則や、相対性理論−が否定されるわけではまったくないということなのである。そのことをわきまえぬ"知性の放棄"をこそ、アインシュタインは危倶したのである。一切の主観を排し、あくまでも客観的であろうとするアインシュタインのような立場は、しかし、やがて一部の科学者たちによって"唯物論的"であると見傲されることになる。すなわちニューサイエンティストたちは、極微の世界の現象を、いつの間にか普遍的な真理として扱うようになっていく。

 第二次世界大戦を経、東西冷戦が深刻化して、ベトナム戦争が泥沼に入り込んでいくにしたがい、科学者たちは、そのような地獄を演出した近代科学の存在そのものに不信を募らせた。比例して、ニューサイエンスが台頭していった。75年、ニューサイエンスの思想性は、オーストリア生まれの物理学者F・カプラの『タオ自然学』で、一般的に示されることになる。日本語版の一部を抜粋してみよう。〈力学的な古典物理学は、通常の物理現象の記述には有効で、日常を処理するのに役立ってはいた。科学技術の基盤としても確かにかなりの成功を収めた。しかし、極微の世界の現象を記述するには、ふさわしいとはとてもいいがたい。〈力学的世界観と対立する神秘思想は、「有機体的」という言葉で要約できるが、これは、宇宙の全現象を、分離不能な調和ある全体のなかの部分としてとらえる考え方である。

 このような世界観は、伝統的に、瞑想状態から生まれてきた。(中略)20世紀自然学は、巨視レベルの科学や技術ではほとんど価値をもたなかった有機体的な世界観が、原子や素粒子のレベルでは有効性を発揮することを明らかにした。有機体的な世界観の方が、どうも力学的な世界観よりも根源的なようである(中略)科学に神秘思想はいらないし、神秘思想に科学はいらない。だが、人問にはどちらも必要なのだ。神秘体験が、ものごとの内奥に潜む本質を知るのに欠かせないように、科学は現代生活に不可欠である。ならば、われわれに必要なのは、両者の統合ではない。いまこそ、神秘的直観と科学的分析のダイナミックな相互作用が望まれているのだ〉

 要するにニューサイエンスとは、量子力学と東洋的な神秘思想の共通点に注目する科学観であった。その思想の中核は、@東洋患想と現代物理学の相似性の強調A還元主義に対する包括的理論の提唱B神秘主義的アプローチ、という三要素から構成されるという(『パラダイム・ブック』21ぺージ)。隠された"真理"を知るために、ニューサイエンティストたちは瞑想やさまざまな苦行、時には薬物によってでも意識を変化させようとする。カブラ自身、同書の序文で、こうした境地に至るために当初は"パワー植物"、すなわち幻覚植物を使用したことを告白していた。なお「タオ」とは、古代中国の道家の一人である老子が"究極のリアリズム"に対して名付けタオたという"道"を指している。ニューサイエンスの基調は、西洋人が理想化して捉えた東洋思想のように思われる。鈴木大拙の著作などを通して、日本の禅の影響も強烈だ。アインシュタインと論争したボーアは晩年、中国の"易経"の研究に没頭したと伝えられる(天外伺朗『「超能力」と「気」の謎に挑む』)

 カプラにとどまらない。70年前後を境に、優秀な科学者たちが続々とニューサイエンスになだれ込んでいった。英国の理論物理学者D・ボームや、ジョセフソン素子の開発者で、33歳の若さでノーベル賞を獲得したB・ジョセフソン(大脳生理学者でスタンフォード大学教授のC・プリブラムらが、初期の代表的なニューサイェンティストたちである。84年11月、筑波大学で開かれた日仏協カの国際シンポジウム「科学・技術と精神世界」を契機に、ニューサイエンスはわが国にも本格的に上陸するに至る。そして、その信奉者たちは、かつて天動説から地動説へと世界のパラダイム(枠組み)が転換した局面以上の規模でのパラダイム・シフトを夢見るのである。

 今日の永久機関開発ブームは、以上のような国際的な潮流の中に顕れた、典型的な現象なのである。ソニーの超能力研究も同様だった。東洋思想を有力な構成要素とするニューサイエンスは日本に"逆輸入"され、今まさに花開いているのだ。Nマシンの猪股修二が強調していた"意識"や"見えない世界のエネルギー"は、彼の専売特許ではない。ニューサイエンスの重要なキーワードである。私が取材した他の永久機関研究者の中には、"フリーエネルギー"とか"スペースエネルギー"といった言葉を用い、それらを取り出すのが眼目なのだからエネルギー保存則には反しない、"永久機関"と形容されるのは心外だと怒った人が少なくなかった。

 彼らの言うエネルギーとは、古代ギリシャの自然哲学以来、エーテルと呼ばれてきた存在を指す場合が多いようだ。『科学史技術史事典』などによれば、地、水、火、空気と並ぶ地上の第五の元素として発想されたエーテルは、星を運ぶ宇宙霊魂の組成物質とも考えられ、やがて光や電気、磁気などまでもを媒介するものと理解されるようになった。少なくともルネサンス末期までの古典物理学では万能の役割を負ったエーテルは、19世紀後半には〈物理的世界と心霊界(精神的存在の世界)との媒介者であると考えられた〉(高田紀代志「心霊研究と物理学」『科学と非科学のあいだ』91ぺージ)。やがて1887年、米国のA・マイケルソン(後にノーベル物理学賞を受賞)とE.・モーリは光の媒質としてのエーテルと地球の自転運動との関係を検出しようとした精密物理光学実験を試み、かえってそのようなものが存在していないことを証明する。さらにアインシュタインの相対性理論の登場に及んで、エ-テルの概念さえも完全に放棄されたのだったが、ニューサイエンスの台頭とともに、その亡霊が甦ったのである。

 "永久機関業界"と"精神世界産業" 

 ニューサイエンスは科学者の世界の知的な思想運動だが、同時にニューエイジ運動の科学観であるという側面も持っている。アメリカでニューエイジ・サイエンスと呼ばれることが多い(『現代用語の基礎知識96年版』1252ぺージ)のはこのためだ。ニューエイジには明確な定義がないが、すでにニューサイエンスを概観したこの段階では、ニューエイジとはこの世界を動かしている基本的価値観をニューサイエンスのそれへと180度ひっくり返し、さらには人問のライフスタイルの根本的転換をも目指す運動あるいは文化であると理解しておけばよいと私は考える。

 その影響下にある人々の層はより広く、包含する領域もニューサイエンスより広範にわたるのは当然だが、それらについては第三章以降に譲りたい。ニューサイエンスはニューエイジ運動と表裏一体の関係にある。そして米国の臨床心理学者マーガレット・シンガーによれば、ニューエイジ思想を標榜する集団はしばしば共同体を形成し、そのうちの多くがカルトと化す傾向があるという。彼女の指摘はこうである。〈カルトは、信者の行動をコントロールするという点で全体主義的すなわち全体を包括するものであり、世界観において熱狂と過激な傾向を示すどいう点でイデオロギー的な意味でも全体主義的である。(中略)ほとんど全部の問題に対して、いわゆる白か黒かの式の思考で単純に割りきり、すべてか無かの観点に立つことをカルトは奨励するのだ。信者のライフスタイルを中断させたり改めさせたりすることを信者に要求するカルトが多い〉(中村保男訳『カルト』32ぺージ)

 チャールズ・マンソンを中心に、LSDとビートルズによって結束した米国の「マンソン・ファミリー」は69年、女優シャロンニアートをはじめ7人の仲間を惨殺した。78年には南米ガイアナのジョーンズタウンで、ジム・ジョーンズの「人民寺院」の信者たち900人以上が集団自殺している。第一章でも紹介した米国オレゴン州の「ラジニーシ・ファウンデーション」は、一時は地元アンテロープの市政さえも支配するに至ったが、武器の備蓄や細菌兵器の製造を始めたところで摘発された。この他、93年にFBIとの銃撃戦の末壊滅した米国テキサス州の「ブランチ・ダヴィデイアン」94年にやはり信者が集団自殺したスイスの「太陽寺院」。92、93年にかけて世界各地で摘発され、多くの子供たちが保護された「神の子供たち」。そして上九一色村のオウム真理教。いずれも典型的なニューエイジ系カルト集団だ。宗教団体の体裁を採っているかどうかにはあまり意味がない。

 それらほどには今のところ凶暴でないが、スイスのリンデンという村にも「Merthinita」(メ夕ニタ)というニューエイジャーたちの共同体があるとい言永久機関専門誌『Spase Energy Jounal』の94年12月号によれば、ここには独自に開発された「M・コンバーター」と呼ばれ永久機関が稼働していて、共同体メンバーたちはここから供給される電力を使って自給自足の生活を営んでいる、ということである。もちろんそんな装置はあり得ない。メタニタ側でも「人類には、まだこの大発明を受け入れる準備ができていない」ことを理由に、装置を公開したことがないようだ。だがカルト共同体がぜひ実現させたい夢であるに違いないことだけはよくわかる。

 日本でも、合同結婚式で有名な某宗教団体が埼玉県内の電子部品メーカーに巨額の資金を投じ永久機関の開発を進めさせているとの情報が、研究者たちの間で飛び交っている。山梨県の清里高原で、あるマッド・サイエンティストが"信者"たちを動員して研究に余念がないという話も私は聞いた。オウム殺人教団も、永久機関に強い恩を示していたそうだ。そこでこの"業界"では、こんな話が日常的に交わされるのである。「オウムの連中が、われわれの業界の周辺をウロチョロしてたのは、以前から知っていました。一緒にUFOのテレビ番組に出た海外の超能力者たちの見立てで、彼らが相当に危険な集団であり、例の坂本弁護士失踪事件もオウムの仕業だと早い時期から承知してましたから、私たちはしばらく研究をクローズしていたんです」肩をすくめたのは横山信雄である。

 芝浦工業大学電子工学科卒、32歳。現在は大手音響メーカーの品質保証セクションに勤務している彼は、「昔からUFOとか不思議なことが好きで」、数年前、通信機メーカーに勤務する同志らとともに研究グルーブ「フリーエネルギープロジェクト」を結成。メンバーの給料プラス原稿料や講演料収入を研究資金に充てながら、エネルギー保存則やエントロピー増大則が登場して以降の永久機関・フリーエネルギー研究の原型とされるテスラ・コイルを使った実験などを独自に行ってきた。この研究グループにも、オウムは接近を図っていたというのである。テスラ・コイルの名称の由来は後述するが、横山によると、この技術を発展させると地球を破壊する地震兵器を製造できるという。地球は絶えず膨張と収縮を繰り返しているので、テスラ・コイルによる高周波振動と爆発とを、地球が収縮を始めるタイミングに重ねていけば、やがて地球は真っ二つになるのだそうだ。

 「まあ、米軍と共同してやれば、今だってその応用で重カを制御して10センチや20センチ空中に浮く程度のものは作れるでしょうし、アメリカあっての日本ですから、彼らに頼まれれば、実験の成果を渡してあげてもいいですけど。相手がオウムではねえ」と、横山は苦笑する。もっとも横山は、日頃の言動や趣味嗜好から、そのオウムの「信者ではないか」と勤務先の同僚たちに疑われていた。永久機関研究者という彼のもう一つの顔は、社内でも有名なのである。地下鉄サリン、新宿青酸ガス事件の直後など、周囲から「次はどこなんだ?」と真顔で聞かれたという。バブル崩壊後の勤務先の業績は良好とは言い難く、横山の研究はなかなか会社に顧みてもらえない。

 ただし不思議な現象を研究しているというので、何か技術的に困ったことが起こると、研究所や工場で時々、「これは横山君にお任せだな」と声がかかる。そんな時彼は爽やかに笑って、「そんなことまでわかれば苦労しませんよ」と答えるのが常だそうだ。ハードな実験を積み重ねてきた横山らの「フリーエネルギーブロジュクト」は、一方で早稲田実業高校の元教諭(地理学)である実藤遠らベテラン研究者たちとも連携し、よりオープンな議論の場としての勉強会「フリーエネルギーネットワーク」に発展している。本体に倣い、こちらも休眠状態が続いているが、一時は理工系の学生や企業の技術者たちからの問い合わせが殺到していたとか。

 67歳になる実藤は語る。「私は理科系じゃありません。エネルギーというものの裏に何があるのだろうか、といった哲学的なところからこの道に入り込んでいったんです。実はテスラ・コイルからはすべてのものを通過する不思議な"波"、つまりスカーラ波というものが出ていて、これが超能カとか反重力とかいったものをすべて解明するカギなんですね。それで技術出版という出版社から『スカラー波理論こそが科学を革命する』という本を何年か前に出したところ、この本が二冊、上九一色村のオウムのサティアンに置いてあったんですって。それで警察が来て、どんな関係かだとか、いろいろ聞かれましたよ」ちなみに永久機関やフリーエネルギーを中心にした"未踏技術"の勉強会は珍しくもない。

 東京だけでも横山の「ネットワーク」の他、前記の「日本意識工学会」、医療機器メーカー勤務の横屋正朗が主宰する「フォースフィールドプロジェクト」、機械メーカーで製品開発室長を務める小牧昭一郎の「ドリームサイエンスフォーラム」などが、その筋では有名だ。なお便宜上列挙したが、各グループはそれぞれ独自の主張を有しながら覇を競っており、単純に一括りなどできないことを付記しておかなければならない。「この世界もいろいろありましてね。近親憎悪というのか、すぐにお互い喧嘩してしまうんです」と、実藤は声をひそめた。


 参考引用
「カルト資本主義」 斉藤貴男著


電波系こそが通貨を自在に操れるか、、ベトナム戦争でも”電波”系兵器は非常に有効に働いたという。心を操れれば世界は電波のものだろう。

ユダヤ人のメシア政策に対抗できるのは『理性』だけだと言われ、また人間の『理性』を呼び起こすために救世主政策はあるのだという。

北朝鮮の核爆弾実験も、北への投資を引き上げさせるために、日本側が依頼した軍事行為ではないだろうか。北朝鮮から日本マネーが引き上げられると莫大な損失が北側の人間(野中系)に襲い掛かってくる。早く言ってしまえば、軍事兵器開発ラッシュでバブル状態の北から早いところ撤退し、損切りを図りたい意図があってのものではないだろうか。

理性を発起させるには充分すぎるメディア戦略である。

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