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□波紋呼ぶ米中学教材『ヨーコの話』 [朝鮮日報]
▽波紋呼ぶ米中学教材『ヨーコの話』(上)
http://news.livedoor.com/article/detail/2984003/
波紋呼ぶ米中学教材『ヨーコの話』(上)
日本の敗戦直後、韓国人らが韓国から脱出しようとする日本人の女性や子供を迫害し、性的暴行をほしいままにしたという内容が記された日本人作家の自伝的実話小説が、米国の全地域で中学校の教材として使われていることが分かり、現地の韓国系市民らが強く反発するなど、波紋を呼んでいる。
問題の本は、日本人鉄道会社社員の娘で、1945年の日本敗戦時に北朝鮮の羅南から脱出したヨーコ・カワシマ・ワトキンズ氏が書いた『ヨーコの話(So far from the Bamboo Grove:竹の森遠く)』。
1986 年に出版されたこの本は、第2次世界大戦で日本が敗戦した当時、11歳のヨーコと家族らがソウルと釜山を経て、日本に脱出する過程で体験した内容を記している。ヨーコ氏は、脱出の過程で起きた韓国人らの日本人に対する無慈悲な追跡とテロ、脱出過程での苦痛と飢えなどを描写し、人々がばたばたと死に、性的暴行がほしいままに行われるのを目撃したと記述していると伝えられている。
この本は、2005年にフリーライターのユン・ヒョンジュ氏が翻訳し、出版社「文学洞内」から『ヨーコの話』という題名で韓国でも出版された。
この件について、米日刊紙ボストン・グローブは最近の一連の報道を通じ、米国の全地域で中学校の教材として採択されたこの本に対し、一部韓国系生徒と保護者らが強く異議を唱えていると伝えた。
同紙によれば、マサチューセッツ州のドーバー・シェルボーン地域の学校協議会は今月7日、この本の教材としての使用継続を問う投票を行った結果、この本に関する授業を修正することを決定した。
これに先立ち、この地域の保護者13人が「『ヨーコの話』は韓国人に対する偏向した認識に基づいて書かれており、性的暴行の描写が余りにも露骨だ」とし、この本を正式な教科課程から除外すべきだと主張した。
ある韓国系生徒の保護者は、同紙とのインタビューで、「わたしの父は韓国語をしゃべったというだけで日本軍に殴り殺されたというのに、日本軍の蛮行については一切の言及をせず、韓国人をならず者のように描いたこの本の影響を、わたしの息子が受けるのではないかと心配になる」と語った。
カン・ヨンス記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
2007年01月18日12時01分
▽波紋呼ぶ米中学教材『ヨーコの話』(下)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2007/01/18/20070118000040.html
波紋呼ぶ米中学教材『ヨーコの話』(下)
「韓国人が日本人少女に暴行」…内容に現地韓国系市民が反発
しかし、『ヨーコの話』については現地の韓国系社会でも賛否をめぐる意見の対立が起きていると伝えられている。
例えば、韓国系のジェフ・リー君(17)は「この本は本当に素晴らしい本だ。この本が学校教材としてずっと使われ続けるべきだと思う」と語ったと同紙は伝えた。
「わたしの父は鉄道会社で働いていた民間人で、戦後シベリアに抑留された」と自己紹介したヨーコ氏は、今回の件について、「わたしは韓国人を偏向した認識で書いたつもりはなく、これからも教材として使われ続けることを望んでいる。自分は平和活動家であり、日本政府は過去の戦争で犯した残虐行為について既に謝罪したと思う」と述べたと同紙は伝えた。
今回の件に関し、ハーバード大で韓国史を教えているカーター・エッカート教授は、ボストン・グローブへの寄稿文で、「この本に記されたサバイバル・ストーリーは人の心に訴える力があるが、日本が40年間韓国を支配し、従軍慰安婦の徴集や強制連行などをほしいままに行った歴史的脈絡を省略したことも、この本が強い影響力を持つことになった一つの理由といえる。結局、歴史的脈絡とバランス感覚が重要だ」とコメントした。
また、池永善(チ・ヨンソン)駐ボストン韓国総領事は、聯合ニュースとのインタビューで、「『ヨーコの話』問題は、昨年9月にボストン近郊の韓国系生徒の保護者らが本格的な反対運動に乗り出したことで火が付いた。また、ほぼ同時期にニューヨークでもこの本に対する拒否運動が展開され、この本の教材使用を禁止するための組織的な運動が本格化した。この本のため、韓国系生徒らが差別や衝撃、羞恥(しゅうち)心を感じていると訴え、米政府や政界、マスコミなどを対象に積極的な是正運動を展開している」と説明した。
続けて池永善総領事は「米国の学校でこの本を教材として使用するのは、韓国系生徒や保護者らに対する一種の人種差別であり、人権侵害だといえる。韓国系生徒の保護者らは、この問題を正すため、連邦教育省や州教育省に正式抗議する予定であり、領事館としては連邦教育省や州教育省に既に抗議書簡を発送した」と抗議活動の状況を紹介した。
カン・ヨンス記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS