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□【社説】韓国は自閉症患者にとって地獄のような国 [朝鮮日報]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2948622/detail
【社説】韓国は自閉症患者にとって地獄のような国
発達障害(自閉症)1級の16歳の少年が高速道路近くの閉め切った廃屋の中で7カ月近く住んでいる様子が2日夜、SBSテレビで報道された。
冬のさなかに服も着ず、髪ものび放題の少年は、まともに話すこともできず、奇声を発しているだけだった。少年が塗りたくった汚物で壁も見えないような部屋で、少年は父親が毎日置いていくご飯を器から手ですくって食べていた。父親は症状が悪化する息子の面倒を見るうちに、精神分裂症を発症したという。
こうした惨状を見ると、年間16兆ウォン(約2兆500億円)もの福祉予算はいったいどこに使われているのか、9000人にもなるという福祉実務公務員たちはどこで何をしているのか、疑問を抱かざるを得ない。
発達障害では先天的な脳障害が原因で、言語活動や他人との関係性の習得が阻害される。自閉症の子どもを抱えた家庭の苦労は、並大抵のものではない。24時間付きっきりで世話をしなければならないため、家族は睡眠をとるのもままならない。
年齢が上がるにつれ症状が深刻化することもある。暴れて人を殴ったり、ものを壊したり、自害行動を取ったりする。それだけに「子どもより一日だけ長生きするのが願い」という親たちも、疲れ切ってしまう。
国内の自閉症の子どもの数は約1万人で、知的障害の子どもまで合わせると22万人の子どもが同じような問題を抱えている。こうした発達障害の深刻さとは裏腹に、韓国では国からの援助がほとんどないのが実情だ。
自閉症の子どものリハビリや、治療を支援する専門機関の受け入れ人数は3000人程度。数十万人にのぼるという自閉症や知的障害、発達障害の子どもたちとその親たちは、孤立無援の状態でさまよっている。公共の特殊教育施設は定員が希望者の数に全く追いついておらず、2‐3年待たされるのも珍しくない。
自閉症の息子を持つある40代の男性は最近、ヨーロッパ駐在を終えて帰国したが、「韓国は障害者にとっては地獄のような国だ。実態を知っていれば帰国しなかっただろう」と語った。息子は学校で「虫」扱いされ、特殊学校も施設や運営の水準がヨーロッパの学校の足跡にも及ばなかったという。
一方、11年前に自閉症の娘と共にカナダに移民したある男性は「娘が就職し、初めて月給をもらったからと何ドルか渡してくれたとき、心から『韓国を出て本当に良かった』と思った」と語った。
自閉症の子どもを抱える親たちに、移民すること以外に何の希望も与えることができない国、それが韓国の現実だ。
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
2007年01月04日12時19分