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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/korea/news/20061213org00m030046000c.html から転載。
日本の中の韓民族史探訪:日本の教師も日本社会の右傾化憂慮(朝鮮日報)
朝鮮日報・新韓銀行主催「日本の中の韓民族史探訪」
「日本で正しい歴史教科書を作る出版社は次第に採択率が減少しているため、倒産の危機に直面しており、扶桑社版歴史教科書のように韓日関係史を歪曲した教科書は、右翼政治家らの支援で採択率が7倍にも増えました」
今月9日、大阪のあるホテルで、韓国の小中高校の教師5人と日本の小中学校の教師4人が出会った場で、大阪地域の中学社会科教師・オウカフミオさんは、日本の一部の右傾化現象について懸念を示した。
この対談は、朝鮮日報と新韓銀行が主催し、今年で20年目を迎える「日本の中の韓民族(朝鮮民族)史探訪」での訪日中に行われた。韓国の歴史担当教師らが来日するとの知らせを聞いた大阪地域の教師らが、韓日間の教科書問題などを共に話し合おうと提案したのがきっかけとなり、急きょ決定した。これまで20年間行われてきた探訪行事で、韓日の教師らが討論会を開くのは今回が初めてだ。 互いに初めて会う関係であり、言語も異なるが、歴史問題を正しく教えなければならないという心だけは通じ合った。お茶でも飲みながら軽い雰囲気で話し合おうと設けた出会いの場は、たちまち学術フォーラムを連想させるような熱気を帯びた討論の場に変わった。
オウカさんは「帝国書院の教科書は朝鮮総督府の写真を掲載し、朝鮮の王宮を隠すために王宮の正面に総督府を建てたと説明しており、安重根(アン・ジュングン)義士や3・1運動についても客観的に掲載しているが、次第に採択率が落ち込んでいる。また、正しい歴史を記述している他の出版社は倒産の危機に直面している」と語った。
日本の教師らは、自分たちが「扶桑社版歴史教科書の採択反対運動」を展開していると自己紹介した。そして日本の教師らは、日本国内の右翼勢力が勢力を伸ばすとともに憲法改正を推進しており、教育基本法にも手をつけようとしているが、その方向の行き着く先が不安だと口をそろえた。日本が敗戦以来守り通してきた平和主義の代わりに、これまでタブー視されてきた「愛国心」を強調する教育へ方針を転換しようとしているというのだ。
大阪教育合同労働組合の竹林隆書記長は「“愛国心”教育とは、日本の民族主義を強調するもので、結果的に“歴史歪曲(わいきょく)”がさらに深刻になる方向へ進むだろう」と指摘した。
最初に出たお茶は冷めたが、対話は次第に熱くなっていった。大阪の教員・伊賀正浩さんは「現場で教える教員らに教科書を採択する権利がなく、教育委員会で一括して採択する教科書を決め、現場に強要している。こうした政治家らによる圧力の行使が可能な日本の教科書採択システムは問題」と指摘した。
また、日本の教師らが「韓国では教科書をどのように採択しているのか」と尋ねると、慶尚南道晋州から来たパク・ジョンチョンさんが経験談を話した。パク・ジョンチョンさんは「近現代史教科書の検定作業に参加し、7種類の教科書のうち、3種類を不合格にしたことがある。しかし、われわれは政府の指示を受けるとか、ある団体からの圧力を受けてそうしたわけではなく、歴史を眺める視点が一方に偏っていたため、不合格にした」と説明した。
韓日の教師らの話は、夕食の席でも続き、話題は教科書問題から教師と子供の関係など、日常の悲喜こもごもに関することにまで広がった。大阪の夜はそうして更けていった。(朝鮮日報 12月13日)
2006年12月13日