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中国の海洋戦略は潜水艦に依存しており、潜水艦の増強、改善を継続する。中国は西太平洋での制海権を得る。
http://www.asyura2.com/0610/asia6/msg/569.html
投稿者 TORA 日時 2006 年 11 月 22 日 15:06:01: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu132.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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中国の海洋戦略は潜水艦に依存しており、潜水艦の増強、
改善を継続する。中国は西太平洋での制海権を得る。

2006年11月22日 水曜日

日本のマスコミは中国の潜水艦の事は報じないのに
海上自衛隊の潜水艦接触事故はテレビでトップニュース


パナマ船籍のタンカー「スプリングオースター」と接触事故を起こした海自の練習潜水艦「あさしお」。縦かじが曲がって損傷しているのが分かる(21日、宮崎県日南市油津港外=第10管区海上保安本部提供)(時事通信社)20時21分更新


◆「西太平洋の制海権狙う」と警告=中国海軍増強で報告書−米議会諮問機関
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061116-00000079-jij-int

【ワシントン16日時事】米議会の超党派の諮問機関「米中経済・安全保障再検討委員会」は16日、2006年版の年次報告書を発表した。報告書は「中国の海洋戦略は潜水艦に依存しており、潜水艦の増強、改善を継続する」などと指摘、「中国は西太平洋での制海権を得るための方策を追求している」と警告した。 
(時事通信) - 11月17日1時1分更新


◆中国の海洋戦略 元海将補 川村純彦
http://www.worldtimes.co.jp/special2/china5/040816.html

――中国の積極的な海洋進出は、どのような戦略に基づいているのか。
 現在、改革・開放政策を推し進める中国は、もともと大陸国家であり、毛沢東時代までは「人民戦争戦略」を採っていた。これは、中国の広大な国土に敵を誘い込み、ゲリラ戦で殲滅(せんめつ)するという戦略で、つまりベトナム戦争のような形態を想定していた。

 しかし、八〇年代になると、自国に甚大な被害をもたらす人民戦争戦略では、世界の趨勢(すうせい)に対応できないと判断するようになった。そこで、当時の最高実力者・トウ小平は、国土の外側で敵を迎え撃つという「積極防衛戦略」を打ち出した。

 トウ小平の戦略の範囲を海洋に広げたのが、海軍司令員(総司令官)・劉華清だった。彼は八〇年代半ばに「近海積極防衛戦略」を提唱し、海軍の防衛範囲を外側に広げていく努力を開始した。日本周辺海域で活発化する中国艦船の活動は、こうした戦略の一環と見ることができる。

 ――中国海軍は「外洋海軍」を目指しているといわれるが。

 八五年の中央軍事委員会の決議で、領土主権とともに海洋権益の擁護が初めて公式に承認された。この決議が、それまで陸軍の作戦支援を主任務としていた海軍を沿岸海軍から外洋海軍へと進ませる根拠になった。

 戦略の変化により、各軍の重要度にも変動が生じ、最下位だった海軍の地位が最上位の陸軍と逆転した。海軍においては、ロシアからソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦、キロ級潜水艦、スホイ27戦闘機を輸入し、近代化が進められている。

 ――中国海軍は具体的にどのような目標を持っているのか。

 作戦海域を近海と外洋の二つに分けている。近海の範囲は、日本から台湾、フィリピン、マラッカ海峡までで、これを「第一列島線」と位置付けている。外洋の範囲は、小笠原諸島、マリアナ諸島などを含む「第二列島線」だ。

 中国海軍は、二〇〇〇年までに近海防衛の艦隊を建設し、二〇二〇年までに外洋での行動能力を確保することを目標にしている。

 ――中国の行動には、国連海洋法条約など国際法を無視したものも目立つ。

 改革・開放政策の結果、中国は閉鎖的な大陸国家から海洋に依存する通商国家へと変化した。そのため、沿海部の経済都市の防衛や海洋資源の獲得が必要となり、海空軍力を背景に国防圏を自国からできるだけ遠い海空域にまで拡大することを狙うようになった。この戦略を裏付ける理論が、「戦略国境」という概念である。これは、そのときの国力や国際環境によって国境は変わるという考え方だ。

 ヒトラーはかつて、「国家が生存発展に必要な資源を支配下に収めることは、成長する国家の正当な権利である」として、近隣諸国の併合を正当化したが、これと全く同じ論理だといえる。中国はこの戦略国境を拡大するために、外洋で行動できる海軍力の整備を進めている。

 ――中国が東シナ海で建設を進めている天然ガス採掘施設は日中中間線の中国側だが、戦略国境の理論だと、いずれ日本側海域でも資源開発を始めるのでは。

 戦略国境の考え方からいえば、それは当然のことだ。現在、中間線から中国側四、五キロのところで開発を行っているが、中国は中間線を全く認めていない。中国の大陸棚は沖縄のすぐそばの沖縄トラフ(海溝)まで続き、そこまでが中国のEEZだと主張している。

 中国がまだ日本側海域で開発を行わないのは、現在、中国にそれができるだけの海軍力がないことと、日本の海上自衛隊の防衛力が抑止しているからだと見ていい。

◆南西諸島や台湾の戦略的価値 平松茂雄
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2004/00241/contents/560.htm

中国が海洋に進出するには周辺海域を通らなければならない。その周辺海域は大陸を守る自然の障壁であるが、立場を変えれば、中国は周辺の国家によって包囲されており、半封鎖の状態にある。中共政権誕生以来の二十余年間、米国はこの地理的条件を利用して、中国を海上から封じ込め、中国の発展を停滞させてきた。先に書いたように七〇年代以降、中国は周辺海域に進出し始め、とくに八〇年代に入ると、成長しつつある海軍力を後ろ盾に南シナ海の支配を拡大し、さらに東シナ海に進出しつつあるが、今なお半封鎖の状態にある。中国が太平洋あるいはインド洋に進出するには、周辺の国家に包囲されている半封鎖の状態を突破しなければならないが、その場合カギとなる位置にあるのが日本である。
 日本は、台湾、フィリピン、マレーシアなどの諸国とともに、中国大陸を包囲する位置にあり、中国が海洋に向かう上で、最も重要な場所に位置している。中国が黄海から太平洋に出るには東シナ海を通らなければならず、東シナ海から太平洋に出るには台湾の東側にあるわが国の南西諸島の沖縄本島と宮古島の間の海域(以下「宮古海峡」と呼ぶ)を通るか、台湾海峡を通過して南シナ海に入り、台湾の西側でフィリピンとの間のバシー海峡を通らなければならない。南シナ海から太平洋に出るには、同様にバシー海峡を通るか、台湾海峡を通過して「宮古海峡」を通ることになる。さらに中国がインド洋に進出するには、台湾海峡を通過して南シナ海に出なければならない。
 「宮古海峡」は幅員約三五〇キロメートル、バシー海峡は幅員約八五キロメートル(小蘭嶼〜イアミ島)にすぎないから、近代化された海軍力で簡単に封鎖できる。わが国の南西諸島は台湾、フィリピンとともに、中国の沿岸海域を事実上封鎖の状態においており、中国の太平洋への出口を塞いで(ふさいで)いる。中国が二十一世紀に海洋に向かって発展して行く場合、最大のカギとなる位置にいる。もし台湾統一が実現できれば、中国は太平洋に面した国家となり、台湾海峡、バシー海峡という日本の海上航路の重要な拠点を抑えることになる。日本にとって台湾はシーレーンの生命線であり、台湾統一は決して他人ごとではない。
 中国が台湾の統一に固執する理由は、たんに「台湾は中国の領土である」ということにとどまるものではなく、中国が海洋に進出して行く上で、どうしても確保したい地域の一つだからである。同じように日本の南西諸島の地理的位置もそれに劣らず重要である。もし中国が台湾の軍事的統一を実現しようとするならば、南西諸島は好むと好まざるとに関わりなく、紛争に巻き込まれる。また海洋に進出する国家にとっては、たとえ小さな島であっても、戦略的観点から見れば価値は大きい。


(私のコメント)
昨日のテレビニュースは海上自衛隊の潜水艦の「あさしお」の接触事故がトップニュースで大々的に報道されていましたが、それに比べると中国の潜水艦が米海軍空母のキティーホークを8キロ間近まで追尾していたニュースはほとんど報道されなかった。「あさしお」の事故は交通事故のようなものでありたいした意味はありませんが、中国の潜水艦の米空母追尾のニュースは戦略的にかなりの影響のあるニュースだ。

軍事評論家の神浦氏は米海軍によって強制浮上させられたと推測しているが、ニュースでは中国の潜水艦が海上に浮上したところを米海軍の哨戒機が発見したと報道されている。だから米機動部隊が中国の潜水艦の存在に最後まで気がつかなかったと言う状況ではなかったかと思う。

もちろん米海軍機動部隊も十分な対潜哨戒体制をしていれば発見できたかもしれない。しかし潜水艦の技術的な改良でますます発見されにくくなってきており、魚雷やミサイルの進歩によって、米海軍の海上戦闘能力に不安な点が浮上してきた。

確かに通常型潜水艦では機動力に欠けますが、一つの場所に待ち構える作戦では有効であり、射程300キロの対艦ミサイルSS-N−27を発射できる能力があるから対潜哨戒範囲の外からでも攻撃できる能力を持っている。これでは無敵艦隊の米海軍は中国の沿岸は恐くて近寄れない。

しかし米中関係は政治面では悪くはなく、米中の首脳会談は今年だけでも五回も会談している。経済面でも米中の貿易関係は密接であり、日米貿易より上回り、アメリカにおける親中派は侮れない勢力を持っている。このように米中関係は日米よりも密接となりつつある。

このような米中の密接な関係で中国の経済発展はめざましく、その経済力で軍備の増強も毎年17%の軍事費の伸びで近代化が進んでいる。その結果東アジアにおける中国の覇権は広がる一方であり、このまま行けばアメリカをも脅かす存在となる。日本においても中国脅威論は強まってはいても、日米安保に依存していれば大丈夫と言う楽観的な見方がほとんどだ。

それに対して中国はアメリカに対して政治や経済面で密接な関係を築きつつ、着々と軍備増強を続けている。やがては東アジアの制海権を確立して日米の分断を図ってくるだろう。中国の制海権の切り札が潜水艦であり沿岸海域に限ればアメリカ海軍の覇権は確実に落ちてきている。気がつけば日本の周りの海は中国の潜水艦だらけとなりかねない。

東アジア地域にいては日本の影が薄くなり中国の影響力はますます増してきている。それに対して日本は日米安保の枠組みに縛られて独自の外交戦略や軍事戦略を組めないでいる。北朝鮮の核武装によって日本の核武装論議が一時期高まりましたが、ライス国務長官が飛んでやってきてぴたりと日本の核武装論議は止んでしまった。

アメリカは日本を軍事的に弱体化させたまま中国の軍事力強化は放置して、北朝鮮の核武装にもイラクに見せたような強硬手段は用いない。台湾や韓国に対する最近の政策を見てもアメリカはこの両国を見捨てるのだろうか?そして2008年に民主党大統領が出現すればアメリカの親中外交が本格化して日本すら見捨てるのかもしれない。

それくらいの危機感を持って日本の国益を考えて自主独立の道を探るべきと考えるのですが、核に対する議論も封殺される状況では日本の将来は暗い。

アメリカの戦略としては中国を経済発展させて軍事力も付けさせて中国に東アジアを支配させようと言う戦略なのだろうか? 現在のアメリカ外交は支離滅裂でありアメリカの覇権を中国に譲り渡そうと考えているのだろうか? しかしアメリカの国益を考えれば中国を封じ込めるのが正しい選択と思うのですが、日本が中国に取り込まれてしまえば、中国の原子力潜水艦がアメリカの西海岸の沖合いを潜行するようになるだろう。


◆中国の「平和的台頭」戦略と19世紀ドイツの帝国強大化政策 6月9日 株式日記
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/d/20060609

◆「日本核武装」の論点―国家存立の危機を生き抜く道 9月10日 株式日記
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/d/20060910

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