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Thursday, October 5, 2006
北朝鮮が核実験を実施しようとする試みは何よりもまず、国境を接する中国と韓国に対する脅威である。北朝鮮が核保有国となることは、両国の人々に対する重大な危険を作り出すとともに、おそらく東アジアの地域安全保障を北京とソウルが好まない形に変質させてしまうことになるだろう。結果如何では日本が自らによる核兵器製造を選択するかもしれない。韓国の対北朝鮮宥和政策、キム・ジョンイルの全体主義的独裁政権を支えている中国の支援方針は安定でなく、実質的に広範囲にわたる不安定を生み出す結果となってしまうだろう。
韓国に駐留する3万の兵が駐留する米国も又脅威にさらされている。しかし北朝鮮は、米国に到達できるミサイルを開発するにはまだ遠い道のりがあるように見える。7月の挑発的な実験は1998年のそれと同じように完全に失敗した。一方で北朝鮮による核実験は北を孤立させるため最も強硬なステップを主張してきたブッシュ政権の人々を一層勢いづけることになりそうである。
北朝鮮の暴走を食い止めるための努力を先頭だってリードすべきは、韓国と中国両政府である。彼らは米国や国連よりも圧力を加えることのできる手段を持っている。彼らが提供しているエネルギーと食糧無しに、又中国政府が北朝鮮からの難民に対し国境を封鎖しようとする意志無しには、キム独裁政権が崩壊することはほぼ確かだ。殆どの専門家は北が核弾頭を爆発させると言っている時、それは単なる脅かしではなく、それに踏み切るかどうかは今週起こった脅威へ国際社会がどう対応するかにかかっていると信じている。
いまのところ、中国と韓国の対応は穏やかに見える。ソウルの報道官は実験は政府の現政策からの“転換”を引き起こすことになるだろう、と発言したが、その政策を完全にあきらめることはしない、と急いでつけ加えた。一方で北京は米国と日本が国連安保理事会に平壌に対する強い警告を発行させようとする試みに抵抗すると思われる。キム氏がこのような対応を実質的なゴーサインと捕らえるだろうことは想像にかたくない。
北の最近の挑発により、米国には独裁政権を手なずけることに失敗した何がしかの責任がある、という非難がよく聞かれるようになった。しかし、ブッシュ政権はもし北が過去何年も拒否してきた多国間交渉の場に戻るのであれば、安全保障の対話に応じることを明確にしてきている。つい先月も、交渉にあたる米国高官が、北朝鮮高官に会って交渉を再開することについて再度提案したが返答はなかった。
なだめすかしたり、賄賂を送ったりして犯罪国家の脅威に応えるようワシントンに求めるよりも、北朝鮮の核実験を防ぎたいのであれば、あの政権に対抗する責任を自ら狭めている政府に行動を求めるべきであり、それは韓国と中国なのだ。
▽元記事
Answering North Korea - washingtonpost.com
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/10/04/AR2006100401650.html?nav=rss_opinion