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□イラン大統領への単独インタビュー 「タイム誌」/アラビアニュース
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/f33010eb5cbe81c6feb35281ff4a0b31
イラン大統領への単独インタビュー 「タイム誌」/アラビアニュース
危険な魂とのデート/独占記事: 威張った態度で、アメリカとの戦争の恐怖をかき立てている人物、イランのマフムード・アフマディネジャドとの対面。By SCOTT MACLEOD/ハバナ 2006年9月18日、月曜日
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マフムード・アフマディネジャドは形式張らない人物だ。ハバナ郊外のビラで我々が待っていると、アフマディネジャドが出し抜けに勢いよく入ってきて、彼の側近すら驚いた。彼は青灰色のズボンに、黒いローファー靴と自分で「アフマディネジャド・ジャケット」とまで呼ぶトレードマークの黄褐色のジャケットという格好だった。バネの壊れた古い革張り椅子に座りながら、彼は何かつぶやいていた。ちょっとの間、自分を164センチという身長よりも小柄に見せるその椅子にうんざりした様子だったが、まもなく微笑み、促すように、前屈みになってまくしたてた。ブッシュ政権との意見の違いについて問われると「私たちは私たちの人生を生きています。」と答えた。強調する為、彼は私の手の甲を突いた。「アメリカ政府は私たちの問題に干渉すべきではありません。彼らは自分自身の人生を生きるべきなのです。」
昨年、国連総会に参加する為に、最初のアメリカ旅行をした時には、アフマディネジャドは、降ってわいたように現れて、イラン大統領選挙に勝利した、小柄で質素な服装をした人物として、珍しい存在だった。だが、今週のニューヨーク市で、彼は容易に見分けられる。ホロコーストを「神話」だと言明し、イスラエルは、「消し去られる」べきであると述べ、ユダヤ人国家を「不名誉な汚点」と呼んだ彼の扇情的な発言で、彼はイスラム世界で最も目立つ指導者となった。アフマディネジャドのもとで、イランはレバノンやイラクに対する影響力を築き上げ、石油で豊かなペルシャ湾における主要勢力になろうという意思を明らかにしている。彼はまたアメリカが核爆弾製造に向けられていると信じているイランの民間核計画を促進させてもいる。イラン大統領の写真では、ピース・サインをしているものが多いが、彼の行動は世界を戦争の瀬戸際にまで引き込みかねない。
あらゆる大言壮語にもかかわらず、アフマディネジャドは相変わらず謎だ。国家的な物事についての究極的な権威はイラン最高の指導者アヤトラ・アリ・ハメネイにあるというイランの政治構造上、彼の権力は限られている。もしもアメリカがイランに対して軍事攻撃をしかけるのであれば「世界の至る所において」アメリカの利害に対して報復するとイラン政権は脅した。しかしアフマディネジャドは、修辞的な和解の身振りさえして、ジョージ・W・ブッシュ大統領に公開書簡を送り、アメリカ大統領を「国際社会の問題を解決する方法」についてテレビ討論に招いている。(ブッシュ大統領は先週それを度外視した。「私は彼と会うつもりはない」ホワイト・ハウスでの記者会見でそう述べた。)
アフマディネジャドは、のらりくらりしているとはいえ、巧みな論客だ。記者会見で、彼は天与の政治家であり、話しをはぐらかかし、方向をそらす才にたけていることを示した。会見は先週土曜日、大統領が非同盟諸国の指導者達の会合に参加しているハバナ郊外のビラで行われた。この会合には、ベネズエラのヒューゴ・チャベスやジンバブエのロバート・ムガベのような西欧にとっての刺激の種となる人々が参加している。
45分間のインタビューでは、彼は真剣で、微笑みかつ横柄で、傲慢さに近い自信の証拠を示していた。イランの核計画について強調する際に、彼の茶色い目は私の目を見据えていた。彼の弁舌は慎重に考えられたものだったが、これほどまでに彼を物議の種にした問題については、かたくなだった。彼は、イランはウラン濃縮計画を中止すべきだという国連の要求をはねつけたが、「私たちは核兵器の開発には反対です。核兵器は何の役にも立たず、諸国民の利害に反すると思います。」と言った。ホロコーストについて尋ねた時に、私が彼の論理を理解しかねていると、彼は尊大に手を振った。ホロコーストは神話だという自分の主張を擁護しようとして、まとまりのない暴言を続け、ホロコーストについて「独自の調査」をしようとした人々は投獄されたと主張した。「歴史的な出来事については」 彼は言った。「様々な見方があるのです」
アメリカの話になると、彼はずっと寛大で、協調的で、五月のブッシュ大統領宛の手紙は話し合おうという、真摯な努力だと語った。ニューヨークへの旅行経験から、アメリカ人を高く評価している。「私の全体的な印象では、アメリカ合衆国の人々は良い人々です ..。アメリカ合衆国の人々も平和、愛、友情と正義を求めています」
こんな話しだけで、ふたつの国家が対決せずに済むのかどうかは時間がたたないと分からない。アフマディネジャド自身の仕事がずっと確実なのかさえ明白ではない。イラン経済を彼が立て直し損ねていることに対する苛立ちも強まっており、保守派が彼を追い落とそうとするのではという憶測もある。しかし、それまでは、事を荒立てては彼が西洋に挑戦し続けるもののようだ。彼は、イスラム教徒の意見を統一して、自国の古代帝国の栄光を回復して、イランを中東における主要国家にしようと熱望している。
アフマディネジャドの側近達はインタビューは30分だけだと言ったが、大統領は側近が抗議してもインタビューを続けた。とうとう我々はメモを手渡された。「時間を過ぎており、大統領はキューバ大統領との重要な会談予定があります。さようなら。」アフマディネジャドは部屋から急いで立ち去り、ジャケットを背広の上着に着替えて、メルセデスに乗り込んだ。車が走り出す時に、後部座席に側近とともに座って、もう我々に一度微笑むと、最後に手を振った。
「私たちは攻撃など必要としません」
アメリカ訪問の直前に、マフムード・アフマディネジャド・イラン大統領は、TIMEのスコット・マクロードに、ブッシュ大統領との討論、核エネルギーの追求とホロコーストの否定について語った。
TIME: 昨年のアメリカ訪問の間のニューヨークの印象はいかがでしたか?
アフマディネジャド: 残念ながら、アメリカ合衆国の人々とは全く接触がありませんでした。人々とは接触しなかったのです。けれども私の全般的な印象では、アメリカ合衆国の人々は良い人々です。世界中どこでも、人々は善良なのです。
TIME: ワールド・トレード・センターの跡地には行かれましたか?
アフマディネジャド: その必要はありませんでした。マスコミで十分報道されています。
TIME: 最近ブッシュ大統領テレビ討論を呼びかけられました。今私がいる場所に、もしもブッシュ大統領が座っていたら、一対一では何をお話されますか?
アフマディネジャド: 私たちにとって関心がある問題は国際問題と、その管理の仕方です。私の個人的書簡の中で、ブッシュ大統領にいくつかお勧めをしましたし、彼がそれに留意してくれることを願います。合理主義、精神性と人道主義 と論理が、人類にとって悪いものかどうか大統領に尋ねたいと思います?
なぜ更に対立する必要があるのでしょう? なぜ我々が対立を追い求める必要があるのでしょう? なぜ我々に大量破壊兵器を開発する必要があるでしょう? 誰もがお互いに愛し合えるのです。
TIME: ブッシュ大統領も非常に信仰の厚い人物で、熱心なキリスト教徒ですから、何か親しみを感じられますか?
アフマディネジャド: それは聞いています。しかし世界では、イエス・キリストの教えには合致しないことが沢山起きています。
TIME: なぜあなたの支持者達は、「アメリカに死を」と唱えるのでしょう?
アフマディネジャド: 彼らがあのスローガンを唱える際には、彼らが侵略を憎んでいること、威圧的な政策を憎んでいること、諸国民の権利侵害と差別を憎んでいることを意味しています。私はブッシュ大統領に行動を変えることさえ出来れば、全てが変わりますよと勧めました。
TIME: イラン人達が「アメリカに死を」と叫ぶのを聞き、イラン大統領が彼らを非難しない時に、アメリカの人々がどう感じると思われますか?
アフマディネジャド: 諸国民には何も問題はありません。世界で起きていることに対するアメリカの人々の役割は何でしょうか? アメリカ合衆国の人々も平和、愛、友情と正義を求めています。
TIME: しかしもしもアメリカ人が「イランに死を」と叫べば、イラン人は侮辱されたと感じるでしょう。
アフマディネジャド: もしもイラン政府がそうした行動をするのであれば、[アメリカの人々] そういう権利があるでしょう。
TIME: アメリカとイランは衝突する運命なのでしょうか?
アフマディネジャド: いいえ、これは運命ではありません。それは終わらせることができるでしょう。世界は論理で運営できるのだと申し上げました。私たちは自分たちの人生を生きています。アメリカ政府は我々の事情に干渉すべきではありません。彼らは自分たちの人生を生きるべきなのです。アメリカ政府はアメリカ国民の利益になるように尽くすべきです。彼らは私たちの問題に干渉すべきではありません。そうすれば、問題は何もなくなるでしょう。
TIME: アメリカとの直接交渉を始める用意はあるのでしょうか?
アフマディネジャド: 私たちは手紙を送りました。長い手紙です。アメリカ政権は振る舞いを改めるべきで、そうすれば万事解決すると申し上げています。我々との関係を壊したのはアメリカでした。私たちがそういう態度をとったわけではありません。ですから、彼らがおわびとしての行動をすべきです。
TIME: イランは核兵器を持つ権利があるのでしょうか?
アフマディネジャド: 我々は核兵器には反対です。核兵器は人間を殺すためだけに開発されたのだと考えています。人類の役にはたちません。その理由から、昨年の国連総会における私の演説では、核兵器を持った全ての国の核軍縮をするための委員会を立ち上げるべきだと提案しました。
TIME: しかし、あなたがたはイラクに大量破壊兵器によって攻撃されています。あなたは、アメリカがイランを脅していると言われますし、イランは核兵器を持った国々に取り囲まれています。
アフマディネジャド: 今日、核兵器は切れ味の鈍った手段です。パキスタンともインドとも、イランは何の問題も抱えていません。実際両国はイランの友好国で、歴史的にもずっと友好国でした。シオニスト政権は核兵器を使用することはできません。爆弾では問題は解決できません。今日、爆弾は大して役に立ちません。我々には論理が必要です。
TIME: 信頼醸成策としてウラン濃縮の中止に同意しようとされないのはなぜですか?
アフマディネジャド: 誰の信頼を醸成するべきなのですか?
TIME: 世界のでは?
アフマディネジャド: 世界ですか? 世界? 誰が世界なのでしょう? アメリカ合衆国ですか? アメリカ政権が世界の全てではありません。ヨーロッパが世界の20分
の1を代表するわけではありません。NPT [核拡散防止条約]を検討してみましたが、核燃料を製造する為に、アメリカ合衆国や、いくつかのヨーロッパ諸国の支持や、信頼性を得る必要があるとはどこにも書いてありませんでした。
TIME: イランは一体どこまで西欧の要求に逆らわれつもりですか? お国の核施設が攻撃されるまでじっと待つつもりでしょうか?
アフマディネジャド: アメリカ政権がそれほど無分別だと思われますか?
TIME: あなたのお考えをどうぞ。
アフマディネジャド: そうでないことを願っています。我々は論理が必要だと申し上げました。我々に攻撃は不必要です。
TIME: あなたは攻撃を懸念しておられますか?
アフマディネジャド: いいえ。
TIME: イスラエルは地図から消し去られるべきだとあなたが発言したと引用されています。あれは単なる言葉の綾でしたか、それとも本当にそう考えておられるのですか?
アフマディネジャド: 世界中の人々は、それぞれが好きなように考えて良いのです。私たちは彼らが見方を変えるべきだと主張しているわけではありません。パレスチナ問題に対する私たちの態度は明確です。国民が自分の土地から退去させられたと言っているのです。パレスチナ人が自分たちの土地で、世界の遙かかなたからやってきて、パレスチナ人の家を占領した、元々の住民でない人々によって殺されているのです。5百万人のパレスチナ難民が自分達の家に戻り、それから、あの土地の住民全員が住民投票を行って、自らの政府の体制を選べばよいというのが我々の提案です。これが民主的で一般にも受けるやり方でしょう。あなた方は他に提案をお持ちですか?
TIME: ユダヤ人は自分たちの国に対する権利があるとお考えですか?
アフマディネジャド: それに反対はしません。どの国においても、ユダヤ人が政権につくよう投票しようとするのは、彼ら自身の選択次第です。我が国にもユダヤ人が住んでおり、国会にも議席を持っています。しかし、シオニストとユダヤ人は違います。
TIME: 6百万人のユダヤ人がホロコーストで殺されたことを否定するあなたのコメントで、イランのユダヤ人が傷つくことはお考えにならなかったのですか ?
アフマディネジャド: ホロコーストについては、私は二、三の疑問を提示しただけです。しかも、私の疑問に対する答えはもらっていません。第二次世界大戦の間に、およそ6千万人の人々が殺されました。全て同じ人類で、尊厳を持った人々です。なぜ6百万人だけを問題にするのでしょう? また、それが実際に起きたのであれば、それは歴史的な事実です。それなら、なぜ独自の調査を認めないのでしょう?
TIME: しかし、大規模な調査が行われています。
アフマディネジャド: 彼らは調査をしようとする人々を投獄するのです。歴史的な出来事については誰が研究をするのも自由であるべきです。ホロコーストが起きていたとしましょう。それはどこで起きたのでしょうか? する
と、パレスチナ人の責任とは何でしょうか? こうした疑問は極めて明確です。我々は答えを待っているのです。
http://www.time.com/time/magazine/printout/0,8816,1535827,00.html
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goose さんの労訳です。
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