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□ラムズフェルド:「もしフセイン体制が続いていたら今頃彼は大金持ちだ」 [暗いニュースリンク]
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2006/09/post_53e0.html#more
09/20/2006
ラムズフェルド:「もしフセイン体制が続いていたら今頃彼は大金持ちだ」
2006年9月11日、シカゴのラジオ番組に出演したラムズフェルド国防長官は、イラク戦争の新しい口実を国民に説明してみせた。
ラムズフェルド:「重要な事実として−もしサダム・フセインが今もイラクで権力の座にあったとしたら、石油で大儲けしてるだろうね。今の石油価格を考えてみてくれ。フセインは大金持ちになっただろう。そして、イランの核開発や、北朝鮮の核開発を見ながら、自分にもできないわけはないと言って開発を始めるだろう。だから、サダムがいなくなって我々は本当に幸運なのだよ。」
ラミー!その通りだよラミー!米軍のイラク侵攻がなければ石油価格上昇もなかったなんて野暮なこと、愛国的市民なら決して口にしないさ!
1983年12月、運命的な出会いをした二人。当時のラミーはレーガン大統領特使としてサダム相手に武器セールスをする立場だった。ラミーの営業スマイルに注目(source)一方でレーガン政権は、イラクと戦争状態にあるイランにも武器を売っていたんだからスゴイ商売上手だ。(クリックで画像拡大可)
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/rummyandsadamhandshake300.jpg
ラミーの言うとおりだ。サダムがいなくなって本当に良かった。おかげでイラクの天然資源は全て合衆国政府が支配できるし(おおっと失礼、正確に言うとイラクは“民主化”され、天然資源等の国有資産は“開放”され、“自由市場”になったんでしたね)、サダムが稼ぐはずだった石油の売り上げは、石油メジャーの財布に無事収まったんだからね。イラク侵攻から3年以上経過して、石油業界の好景気は今でも天井知らずだ。以下の最新売り上げ報告を見てくれ:
* エクソン社の本年度第二四半期(2006年4月1日から6月末までの3ヶ月間)純利益は103億6,000万ドル(約1兆2,162億8,524万円)で、前年同期比36%アップの急上昇。エクソン社は世界企業史上最高額の純利益記録を2005年第4四半期に更新したが(107億ドル1,000万ドル)、今年はさらに記録更新しそうな勢いだ。(エクソン社CEOのリー・レイモンド氏は2005年分だけで役員報酬1億4,000万ドルに加え退職金4億ドルを受け取って昨年末に引退した。日本円に換算すれば、レイモンド元CEOの個人収入は2005年だけでおよそ634億円ということになる)
* シェブロン社の本年度第二四半期純利益は43億5,000万ドル(約5,105億6,060万円)で、前年同期比18%アップ。
* コノコフィリップス社本年度第二四半期純利益は51億8,000万ドル(約6,080億9,720万円)で、前年同期比65%アップ。
* ロイヤルダッチシェル社本年度第二四半期純利益は73億2,000万ドル(約8,593億1,882万円)で、前年同期比40%アップ。
* BP(ブリティッシュ・ペトリアム)社本年度第二四半期純利益は72億7,000万ドル(約8,537億7,230万円)で、前年比30%アップ。(ところでBP社は少々変わった会社だ。同社がアラスカに所有する油田のパイプラインは数年前から激しく油漏れを起こしていたのに、地元の苦情を無視して放置し続け、結果としてアラスカからの原油輸送を今年8月初旬に突然停止する羽目になった。エネルギー需要が最も増大する真夏にパイプライン停止とくれば、(中東の政情不安も手伝って)当然原油市場価格は急上昇。結果として同社に思わぬ利益が転がり込むことになった。BP社は2004年冬に北米プロパンガス市場価格を不正に操作した疑いで現在訴追されている最中だ。)
こんなに売り上げ・純益が急上昇している業界をさらに元気づけるために、昨年ブッシュ政権と米議会はエネルギー業界向け大型減税法を通過させた。同法案によれば、今後10年間で石油・天然ガス等のエネルギー業界は総額145億ドル(約1兆7,042億円)もの減税を受けられることになる。“盗人に負い銭”だって?とんでもない!これはチェイニー副大統領の中東最終戦争計画チーム(おおっと失礼、“エネルギー対策作業部会”でしたね)に参加した企業に対するホワイトハウスからのささやかなプレゼントさ。なにしろブッシュ政権や愛国的アメリカ国民の説明によれば、アメリカの経済は依然として信じられないほどパワフルなんだ。・・・ナニ?3,700万人のアメリカ国民が貧困ライン以下の生活?さらにその43%は貧困ラインの半額以下の収入しかない『超貧困層(deep poverty)』だと?ニューヨークだけで120万人が日々の食料すら買えない貧困状態??それはほら、アレだ・・コミュニストの仕業に決まってるだろ!
サダムがいなくなって本当に良かった。おかげで、イラク復興事業を請け負ったチェイニー米副大統領の古巣、ハリバートン社は未曾有の好景気だ。チェイニーがホワイトハウス入りしてから、同社の公共事業受注額は6倍に増加して、チェイニー氏が保有する同社のストックオプション評価額は2004年だけで30倍以上も上昇したんだぜ。自分の資産のあまりの増加ぶりに興奮した副大統領は思わず友人に発砲したけれど、もちろんチェイニー個人が責任に問われる必要はないさ。2005年にアメリカでは銃による犯罪が増加に転じてるからね。チャールトン・ヘストンが引退したくらいじゃ、止めようがないさ。(噂じゃ、次の全米ライフル協会会長はこれまたハリウッド俳優のトム・セレックらしい)
イラク内戦にポジティブな解説を試みるFOXニュース。「イラク内戦の良い点?」「イラク内戦:良いことでは?」(赤い下線は訳者による:source)(クリックで画像拡大可)
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/foxupsideofcivilwar.jpg
サダムがいなくなって本当に良かった。合衆国ご自慢の民主化政策が功を奏して、今やイラクはどう定義しても内戦状態だ。バグダッドの死体安置所に運ばれる銃殺死体の数は、2002年(米軍侵攻前)には月間平均15体だったが、今年8月には月間1,536体に急増している。イラク保健省は大慌てでバグダッドに2軒の死体安置所を増設すると決定したばかりだ。米軍はイラク西部アンバル地方の統治をすでに絶望視しているらしい。誤解しないで欲しいが、国防長官と同じく“愛国的”なアメリカ人なら、これを「良いニュース」と感じてるはずだよ。フォックスニュースも特集してるように、内戦にはポジティブな要素が一杯あるからね。偉大なる合衆国だって、内戦(南北戦争)で18万人以上の国民が死んでるんだけど、つい先日にはライス国務長官も「南北戦争をしなければ黒人奴隷解放はなかった」と言ってイラクの内戦突入をポジティブに評価してるじゃないか。だいいち、イラク内戦で長期化・増員した駐留米軍は、そのままシリア・イラン侵攻に転用できるんだぜ。
ところで肝心のイラク復興の具合は?ローラ・ブッシュ大統領夫人が旗振り役となって約束したあの「バスラ児童病院」はもう稼動してるのか?「この国に近代的な病院が建設された暁には、イラクの子供達の人生はどんなに変わることでしょう」なんてファーストレディがアロガントエレガントな南部訛りで2005年10月に発表したアレだ。・・・まあ、病院建設以前にイラクの子供達の人生はものすごく変わっちまったんだけどな・・・エッ?アレは発表しただけ?あの病院計画は未だに予算すら調達の目途が立たない?ハテ?妙だな・・・「イラクの復興事業はイラクの石油で賄える」とウォルフォウィッツ世銀総裁(当時は国防副長官、現在世銀内部で愛人と楽しくお仕事中)は言ってたけど、一体イラクの資産はどうなったんだろう?まあいいや。サダムの懐に入るよりマシさ。なにしろ奴は、金があるとすぐ大量破壊兵器を買いに走るからな。エ?サダムに武器を売ってきたのはアメリカ政府?おいおい、駐留米軍がつい先月にも「イラクのポジティブな報道」のために2,000万ドルも追加投資してるって時に、ネガティブな話はしないでくれよ。