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JIの最高指導者バシール師インタビュー イスラム国家創設のため「聖戦」を [アルジャジーラ]
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投稿者 white 日時 2006 年 9 月 16 日 11:36:43: QYBiAyr6jr5Ac
 

□JIの最高指導者バシール師インタビュー イスラム国家創設のため「聖戦」を [アルジャジーラ]

 http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2445626/detail

JIの最高指導者バシール師インタビュー イスラム国家創設のため「聖戦」を

 【アルジャジーラ特約8月18日】東南アジア地域のテロ組織、ジェマ・イスラミーヤの精神的指導者と目されているインドネシアのイスラム聖職者、アブ・バカール・バシール師はこのほど、マレーシア人の学者・コラムニストのファリシュ・A・ヌール氏との単独インタビューに応じた。ヌール博士は現在、ベルリンの現代東方問題研究センターに勤務しながら、マレーシアの新聞でコラムを担当している。

 バシール師はインドネシアのスラカルタに本部を置くイスラム学校、「ペサントレン・アル=ムクミン・グルキ」の創設者で校長の位置にあるが、2002年のバリ島爆弾テロ事件に関与したとして収監された。今年7月、刑期を早めて釈放され、再びインドネシア政界に登場した。インドネシア国内ではバシール師に支持を表明する人々が少なくなく、インドネシア政府は米国、オーストラリアを初めとする西側諸国の圧力でバシール師を裁いたのだと疑う人も多い。

 以下は、ヌール記者によるバシール師との1問1答の要旨である。

−グルキ学生など多くのイスラム主義者団体が参加した集会で、バシール師はイスラエルのレバノン侵攻についてお話しになり、世界のイスラム指導者の弱腰を批判されましたね。クアラルンプールで先ごろ、開かれたイスラム諸国会議(OIC)の首脳会議でも、だらだらとして結論に欠ける声明しか出ませんでした。

バシール師 予想されたことだ。イスラムとイスラム教徒を防衛する勇気を持ち、公約するイスラム教徒の指導者は今日、一人としていない。皆、米国など西側列強を恐れていて、しかも借りがあるのだ。予言者ムハンマドがすでに、イスラム教徒の共同体は数において多くなっても、精神において脆弱で、何度も何度も踏みつけにされるだろうとおっしゃっている。これをワーン(WAHN)=沈滞と言うのだ。

 この弱さは富と特権から生まれる。異教徒に対して立ち上がれず、言動にも政策にも確信がない。自分のことばかり考えている。アラブの指導者たちは石油や天然ガスから得られるカネのことばかり気懸かりで、レバノンでのように隣人が殺されているのに、自分の利益ばかり勘定しているのだ。

 だから私は、イスラム教徒は貧しい方がいいと言っている。石油の富はわれわれにとっては呪いだ。アフガニスタンを見なさい。ソ連の侵略があった時、アフガニスタン人は世界で最も貧しいイスラム教徒だったが、神への信仰によって戦い続けた。イスラム教徒はすべての権力、成功、勝利は神から来るのだと信じなければならない。神こそスーパーパワーなのだ。アフガニスタン人はソ連のような精巧な兵器を持っていなかったが、信仰によってスーパーパワーを打ち負かした。

 こうしたジハド(聖戦)の精神はOICにはない。ジハドについて口にしたOICの指導者などいるかね? マレーシアもインドネシアも同じだ。唯一、こうした精神があったのはマハティール・マレーシア元首相だけだ。米国や西側の通貨ボイコットを呼び掛けたのだからな。マハティールはジハドは公然と呼び掛けなかったが、少なくとも言うべきことは言った。

−こうした弱さは「過激派」と見られることを恐れるからでしょう。過激(ラジカル)が悪いとは思いませんがね。マンデラ(元南アフリカ大統領)もエンクルマ(元ガーナ大統領)もケニヤッタ(元ケニア大統領)もガンジーやネルーですら過激派でした。植民地主義、帝国主義、人種主義、アパルトヘイトに反対して妥協しなかった。今日、どうして過激派であることがいけないのでしょうか?

バシール師 その通りだ。イスラムの大衆は急進的であることを恐れておらんよ。弱さは西側と協調している指導者たちから来ている。連中は西側と西側メディアの目によく見えたいと願っているだけなのだ。BBCやCNNが過激派と呼ぶかも知れないと恐れて、穏やかに振る舞っている。

 イスラム教徒の指導者は西側列強や国際通貨基金(IMF)、世界銀行のような機関の助言を丸ごと飲み込んでいる。イスラムとイスラム教徒に対する偽善者と裏切り者ばかりだ。預言者ムハンマドも過激派だったのに。

 今日、西側の強国はわれわれを羊のように馴らし、家畜にしようとしている。どうせ屠殺されるのに、なぜ飼い慣らされなければならんのだ。

ーわれわれの模範とすべきは?

バシール師 純正イスラムだけじゃよ。イスラムはそもそも剛健であって、脆弱で順応的ではない。イスラムは固定されており、安定し、秩序を持ち、規律を持っている。イスラム教徒も同じだ。

 だからこそ、われわれはシャリーア(イスラム法)を保持し、真のイスラムに回帰せねばならない。西側は我々を内側から弱めようとして、政教分離とかリベラリズムとか民主主義のような思想を持ち込むのだ。これらはすべて純正イスラムを汚染するものだ。イスラムには付け加えるものは何もない。よそから民主主義など借りてこなくてもいいのだ。 だから、我々はインドネシアにイスラム国家建設を要求するのだ。社会のイスラム化などではない。国家そのものがイスラム的でなければいかん。勇気を持ってシャリーアを実施するイスラム指導者の下でな。

ー「シャリーアを断固、実施する」という点をもう少しくわしく。

バシール師 イスラムの法はもう固定されているのだ。法は正しく、断固として、つまり鉄腕で強制されねばならない。家族の中でもな。私は家庭では父親だ。シャリーア(イスラム法)を家族に守らせるのは私の義務だ。守らない子どもは罰する。もし失敗したら、死後に裁かれるだろう。インドネシアにはそのような法は確かにあるが、決して実行されたことがない。それはイスラムとシャリーアを愚弄するものだ。

 我々はイスラム法が書籍に記されているだけではなく、それが断固として実行されるイスラム国家を欲している。民主的な協議などの入る余地はない。現在、我々はインドネシア憲法の改正案を作成中だ。

ー東南アジアにおけるイスラムの指導性については? 先ほど、マレーシアとインドネシアの指導者を批判されましたが。

バシール師 インドネシアは滅茶苦茶だ。人材、資源ともに非常に豊かな国だが、汚職がいかにこの国を破滅させているかをみるがよい。歴代の国家指導者は我々を弱々しく、外国の援助に頼るようにしてきた。借款を返すのに忙しいが、本来は貸す方に回るべきなのだ。スハルト時代の指導者は世俗的、しかも親米で、グローバルな資本の力で完全に腐敗させられていた。

 マレーシアは経済的には富んできたが、指導者は弱い。アブドラー・バダウィ首相はイスラム聖職者の家柄だが、その信仰は弱く、精神も弱い。どうしてマレーシアは米国や日本と自由貿易協定(FTA)を結ぶのかね?両国は異教徒の国ではないか。しかも米国は今、イスラム諸国の敵国だ。我々イスラム教徒はこのような敵国とは外交的にも経済的にも一切の絆を断つ義務がある。

 アンワル元副首相もイスラムを分かっていない。アンワルの西側とユダヤ人に対する見方は間違っている。ユダヤ人はずるくて、コーランにあるように、信用できない。今や米国はイスラエルのロバみたいなもので、イスラエルに手綱を取られているのだ。

 イスラエルが存在する限り、アラブでの平和など何で話し合いできるのだ。イスラエルは平和な国境など持てると夢見てはならない。イスラエルに存在の権利はなく、そこにある権利はないのだ。あそこはパレスチナ人の土地で、パレスチナ人のためのものだ。イスラムの指導者は、イスラエルが平和な国境を持つ権利があるなどとどうして言えるのか。何と言っても、イスラエルがそこにあってはならん。

ーそれでは対話の道などないということ?

バシール師 イスラムにはイスラムの道しかない。異教徒との対話など無益だ。イスラム教徒がイスラム国家に住み、世俗的な民主主義国家に住んでいなくならない限りは無益だ。政府がイスラムに逆らわねば容赦するが、シャリーアに違反するときは、反対する。

 指導者がイスラムの敵と話し合うなら、その政府に反対するのはイスラム教徒の義務だ。

コーランにそう書いてある。異教徒と対話するより先に、まず背教者でイスラムの原理に反する偽善者の政府にジハドを実施する必要が出てくる。

ーどのようなイスラム指導者を求めますか?

バシール師 イスラムには剣とコーランの2つの部分がある。シャリーアを実行するのが剣なのだ。シャリーアもコーランも実行されねば本に書かれた字にすぎない。預言者ムハンマドがトンバック(槍)を手にして説教したことを忘れては成らない。今の時代ではM16ライフルを手に、ということだ。

 今日、世界にイスラム国家は一国もない。サウジアラビアも違う。サウド家は偽善者で米国の友人だ。指導者たちは皆、腐敗して世俗的だ。一番、イスラム国家に近いのはタリバン政権だった。しかし米国が西側同盟国と一緒になって打倒してしまった。

ーサウジアラビアはイスラムの聖地の守護者だと自称しています。ワハブ主義の唱道者でもあるし、和解の道はないのですか?

バシール師 ワハブ主義は一宗派にすぎない。サウジ政権は自分たちの政治的目的にワハブ主義を利用し、権力を正当化し、人民を支配ているのだ。ワハブ主義の一つや二つを時々、実行しているかも知れないが、ただのまやかしにすぎない。イスラムの敵に対するジハドはどうなのか? ワハブ主義者は社会改革の計画もない保守主義者にすぎない。彼らはエジプトのムスリム同朋団を革命家だの急進派だのと非難している。

ーどうしてイスラム教徒同士が攻撃し合うのでしょう?

バシール師 真のイスラムの道を忘れてしまったからだ。多くの宗派や思想の流派に分かれてしまった。預言者は「やがてイスラム教徒は数において増えるが、泡やあぶくが浮かぶように矮小で弱体化する」とし、それは分裂して指導者がいなくなるからだと言われた。イスラム共同体(ウンマ)は家なのだ。肌の色、人種、国が違ってもイスラム教徒は兄弟で助け合わねばならない。もし両親がイスラム教徒でなければ、親もあなたの家族ではない。それは異教徒で、イスラムの外側の人間だ。われわれの分裂は、西側とナショナリズムとか民主主義、政教分離とかの西側思想から来ている。

ー誰がイスラムを語る代表者になりますか?

バシール師 知識人やリベラリストはコーランを状況に応じて解釈しようとしているが、状況をコーランに適合させなければいけない。コーランの掟(おきて)に従わない者によってコーランが議論されるべきでないことは明白だ。イスラムに民主主義などない。イスラムを自分たちのニーズによって民主的にしようとしてはならない。われわれが欲するのはデモス=クラシー(民主政治)ではなくアラー=クラシー(神政)なのだ。

ー立憲民主主義国家のインドネシアをどうやってイスラム国家にしていくのですか?

バシール師 イスラムの勝利はダワ(改宗の説得)とジハド(聖戦)でもたらされる。選挙ではない。ここのところで、イスラム主義政党が間違えるのだ。インドネシアのPKSもマレーシアのPASみたいな比較的良い政党までもがそうだ。民主主義を選択する限り、その結果はハラム(禁忌)だ。イスラムの闘争は危機と対決を通じて貫徹する以外にない。イスラムは世界を変えるのであって、世界に変えられるのではない。必然的にレジスタンス(抵抗)となり、それを西側は怖がっているのだ。

ージハドでイスラム諸国の経済・政治問題を解決できますか?

バシール師 政治・社会問題の解決は、シャリーアを実行するイスラム国家が確立してからのことだ。東南アジアの域内を見よ。イスラム教徒が南部タイのパタニ県で殺され、フィリピン南部のミンダナオで殺されている。それなのに弱虫のマレーシアやインドネシアの指導者は何をしたというのか。イスラム教徒が死んでいるのはレバノンばかりではなく、ここでもそうなのだ。これこそ腐敗と富の病だよ。弱虫で卑怯な指導者たちだ。

ーこれがあなたのジハドという考えの要約なのですね。

バシール師 ジハドこそがイスラムに権力をもたらし、われわれの共同体を建設するのだということを忘れてはならん。ジハドなきイスラムなどない。資本主義国家や共産主義国家を建設しようとしても、ジハドは必要なのだ。資本主義のためのジハド、共産主義のためのジハドだね。それなら、どうしてイスラム教徒がイスラムとシャリーアのためのジハドに参加できないというのか。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)


2006年09月14日13時38分


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