★阿修羅♪ > 戦争84 > 529.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
戦争正当性 修復に力点
説明足りぬ米大統領演説
【ワシントン=小栗康之】ブッシュ米大統領が十一日に行ったテレビ演説は、失われつつあるイラク攻撃の正当性を修復することに力点が置かれた。しかし、米国民の不信は増幅しており、残り二カ月を切った中間選挙にどう影響するか、注目される。
「サダム・フセイン(イラク元大統領)は9・11(米中枢同時テロ)に関係がなかったのに、なぜ米軍はイラクに駐留し続けるのかと、しばしば聞かれる」
大統領は十七分間の演説の中で、やや唐突にフセイン元大統領に言及。「その答えは、フセインが脅威だったからだ」と強調した。
上院情報特別委員会は先週、米中枢同時テロを首謀したとされる国際テロ組織アルカイダと旧フセイン政権が連携した証拠はない、との報告書を公表した。これによってイラク攻撃の正当性は大きく揺らいでいる。
大統領としては、演説でイラク攻撃や対テロ戦争への不信をぬぐい去り、中間選挙に向けて態勢立て直しを図ろうとしたのは確かだ。ただ、説得の方法は強引と言わざるを得ない。
大統領は、米国はなお安全ではないと指摘。イスラム過激派との「テロとの戦い」に勝利しなければ、安全は確保できないと強調した。イラク政策を「テロとの戦い」の中核に位置づけ、「米国の安全はバグダッドでの戦闘の結果にかかっているのだ」とさえ言い切った。
また、テロとの戦いについて「文明を守るための闘争」「二十一世紀の思想闘争」「与えられた歴史の試練」との派手な表現で、危機感をあおりながら勝利に向けて決意表明した。
しかし、国民が疑念視するイラク攻撃の正当性について、十分な説明はできなかった。犠牲者追悼の一日が明け、中間選挙が本格化する。大統領が「一致団結」を求めたイラク攻撃やテロとの戦いは、選挙の行方にも大きな影を落としている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060913/mng_____kok_____000.shtml