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http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2006830_3372.html から転載。
2006年8月30日付シャルグ紙1面
【政治部:ファルヌーシュ・アミールシャーヒー】マフムード・アフマディーネジャード大統領は、世界的な問題の解決案を世論の判断に委ねるためのテレビ討論会の開催を提唱し、ジョージ・W・ブッシュ米大統領を同討論会に招待した。
これまでの記者会見とは違い、グレーのフォーマルなスーツ姿でイラン内外の記者らの前に現れたアフマディーネジャード大統領は、昨日米大統領に対し、さまざまな世界的な問題について、自らの見解を一対一で議論することを提案した。
同大統領は、特にアメリカ国民に対して検閲することなく公開することを討論会実施の条件とした上で、「世界の諸国民に選択の自由を与えようではないか。さまざまな国のスローガンや思想に対して互いに尊重する時期に来ている」と語った。
アフマディーネジャード大統領はまた、「ブッシュ大統領がこの討論会を受け入れた場合、彼をイランに招く用意はあるか」との本紙シャルグの質問に対し、否定的な見解を示し、「私がイランにいて、ブッシュ大統領がアメリカにいる、という状態で互いに討論することになるだろう。今日、通信手段は極めて発達しており、それらを利用することになるだろう」と述べた。さらにアフマディーネジャード大統領は、「討論」と「協議」は異なるとの認識を示し、「われわれは友人との間でなら、ある一定の条件下で対話を行うが、イラン国民に対して毎日しかめっ面をしているような人物に対しては、話は別だ」とした。
アフマディーネジャード大統領の提案から間もなくして、ホワイトハウスから見解が表明された。ISNAはロイター通信を引用して、ホワイトハウスのダナ・ペリノ〔副〕報道官がイラン大統領の提案について、「イラン核問題、及び「テロ支援」とされるものに対する、アメリカを含めた国際社会の懸念を逸らすことを狙ったもの」との見解を表明したと伝えた。
この見解は、アフマディーネジャード大統領提案に対する最初の反応であり、これまでのところブッシュ大統領自身はこの提案に対して見解を表明していない。その一方で、オルディーベヘシュト月〔4月下旬〜5月中旬〕の米大統領への書簡に続く、イラン大統領の今回の提案は、多くの反響を呼ぶことが予想されている。
さらにアフマディーネジャード大統領は、討論会開催の用意があるとの表明とともに、次のように述べたことは、注目に値する。「われわれは諸国民と人類の尊厳を守るとの基本に立ち、世界の問題を処理するための公正な提案を行いたいと思う。それについては、後日公表することになろう」。
同大統領は提案の中身については触れず、国際関係を支配する構造について論じる中で、「第二次世界大戦に由来するこのような構造は、いつまで続けられなければならないのか」との新たな疑問を提示し、次のように語った。「もし第二次世界大戦期において、不安定で危険な状況が世界の一部を覆っていたとすれば、今日このような状況は全世界を覆っているといえる。軍拡競争や核兵器や生物化学兵器の弾薬庫は、60年前とは比べ物にならないほど、将来の状況について不安を喚起するものとなっている」。
アフマディーネジャード大統領はこの疑問に対して、次のように述べて解決案を提示した。「われわれは、公平で公正な第三者機関に対して、諸国民を対象とした世論調査の実施を依頼し、世界の問題の処理をアメリカ及びイギリスに任せることに同意するかどうかについて、聞いてみることも可能だ」。
〔後略〕
URL: http://www.sharghnewspaper.com/850608/html/index.htm
(翻訳者:斎藤正道)