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過激派サイト監視を強化 見ただけで拘束も アラブ諸国
2006年09月29日20時40分
インターネットで活動を活発化させている国際テロ組織アルカイダなどイスラム過激派に対し、アラブ諸国がいらだちを強めている。サイト開設者への厳罰導入を検討したり、単に過激派サイトを見ているだけで拘束したりする例もある。ネットをテロの温床とみているためだが、監視強化に「行き過ぎだ」との声も出ている。
「君は、自宅で過激派サイトを見ているだろう。つかまりたくなかったらすぐやめなさい」
エジプトの政府系メディアで働くA氏(28)は9月上旬、職場の上司に突然呼び出され、警告された。A氏はジャーナリストとしての関心から、自宅のパソコンで、イラク・アルカイダ機構の公式サイト「アルヒスバ(善悪の判定)」を中心とする過激派サイトを頻繁にみていた。
ただ、それを元に記事を書いたこともなければ、職場で話したこともない。どこから情報が漏れたのかといぶかるA氏に、上司は「治安当局から通報があった。うちの職員でなければ、君はすでに拘束されていただろう」と伝えたという。
エジプト紙アルマスリは最近、アルカイダへの関与が疑われた容疑者95人が拘束されたと報道した。拘束者の弁護士はロイター通信に「アルカイダとは無関係なのに、関連サイトをチェックしているというだけで拘束された人が複数いる」と訴えた。当局は何らかの方法で閲覧者を割り出し、圧力をかけ始めたとみられている。
サウジ紙アルワタンによると、サウジアラビア政府の運輸通信IT委員会は9月中旬、「テロリストウェブサイト」作成者に禁固10年と罰金500万リアル(約1億5000万円)の刑を科す、などとする「反IT犯罪法案」を諮問評議会(議会)に提出した。
米軍の掃討作戦で水面下に潜ったアルカイダだが、ネットではなお活発に活動している。技術も向上しており、05年初頭までのようにハッカーによる攻撃で破壊されることも減った。破壊に備えたメール配信サービスもある。
サイトには、武器製造やアルカイダ傘下組織の作り方、オサマ・ビンラディン容疑者らアルカイダ幹部の活動や声明の専用サイト、自爆を主体とするイラクでの過激派活動の各種映像などが掲載されている。「アルカイダのネット運営に携わる職員募集」といった広告まである。
米政府が26日に公表した機密報告書「国家情報評価」も、イスラム過激派のさまざまなグループが連絡や宣伝、訓練や資金集めなどにインターネットをますます利用するようになるだろうと警告している。
http://www.asahi.com/international/update/0929/012.html