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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu126.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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レバノン紛争がただの近隣同士のケンカでなく、イランと米国の
代理戦争でもあった。ヘズブラの勝利はアラブを激変させた。
2006年8月18日 金曜日
◆レバノンの戦いは米国、イラン、パレスチナの問題でもある 8月9日 エコノミスト
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20060808/107680/
チェスに「ツークツワンク」という用語がある。次の一手を打てば、それがどんな手であろうと、必ず悲惨な結果につながる局面のことだ。
8月初め、エフード・オルメルト・イスラエル首相はそんな状況に追い込まれた。もし彼が攻撃を停止すれば、武装組織ヒズボラは、地域の超大国から3週間攻撃されても、兵士たちがなお戦い続け、イスラエルの町や村にロケットを打ち込んでいたというだけで勝利を宣言するだろう。
もし逆に、オルメルト首相がレバノンに深く攻め込むことを選べば、6年前にレバノンから撤退したことで終わったはずの代償の大きなゲリラ戦に再びイスラエルを陥れる危険性がある。
こうしたリスクを避けるため、オルメルト首相は存在しないかもしれない中道を行こうとしている。オルメルト首相は8月2日、ヒズボラの武装解除を完遂するために「強力な」国際部隊が到着するまで、イスラエルはレバノン南部への侵攻を続けると述べた。やけに単純で、楽観的ではないか。オルメルト首相がそう語ったのは、ヒズボラが記録的な数のロケットをイスラエルに打ち込んだ日であり、国際部隊などまだ存在しておらず、それを編成する計画さえ漠然とした検討段階のことだ。
一体、誰が国際部隊に派兵するのか。彼らは実際に力ずくでヒズボラを武装解除させる気があるのか、またそれが出来るのか。武力でなければ、どんな取引があるのか。未知数ばかりの中でほぼ確実と言えるのは、結局この戦争はどちらが勝ったか曖昧なまま、始まった時と同じように混乱の中で終わるだろうということだ。
◆イランと米国の代理として
引き分けで終わるのも時には悪くない。イスラエルが1948年と67年に経験したような圧倒的勝利は、一方に傲慢さを、もう一方に打ち砕かれたプライドを残し、何十年にもわたって和平構築の妨げとなる。それとは対照的に、イスラエルもエジプトも勝利を主張した73年の戦争は、エジプト人の名誉を回復する一方、イスラエルには、シナイ半島と引き換えに最強の隣人との和平を得る交換に価値があると認めさせた。
80年代後半のパレスチナ人によるインティファーダ(反イスラエル抵抗運動)も、ある意味で引き分けに終わった。パレスチナ人はイスラエル人をヨルダン川西岸とガザ地区から追い出せなかったが、イスラエル人の方も占領を終わらせようとするパレスチナ人の解放運動の熱を抑え込むことはできなかった。
しかし、こうしたことのおかげで、イツハク・ラビン(当時、イスラエル首相)は、ヨルダン川西岸とガザ地区における独立国家となっていたはずの萌芽をヤセル・アラファト(当時、パレスチナ解放機構=PLOの執行委員会議長)に与える必要があると確信したのだ。
現在行われている戦争は、イスラエル・アラブ戦争の歴史の中で最も熾烈な戦いの1つだ。これまでイスラエル国民は、これほど継続的で無差別な自国への爆撃に直面したことはなかった。これに比べると91年のサダム・フセインによるスカッド・ミサイル攻撃は、一過性の嵐のようなものだった。
そして、この数週間イスラエルがレバノンでそうしているように、イスラエルが戦場から人々を一掃するために数十万人のアラブ民間人に家や村からの非難命令を出す資格があると感じたのは、イスラエル独立戦争以来のことだ。レバノンの民間人を中心に何百人もの死者が出たにもかかわらず、今回の戦争は過去最悪の致命的な地域紛争には至っていない。しかし、それは憎しみで満ちていた器に、均衡を破るほどの新たな憎しみを注ぎ込んだ。
◆戦争の先にある戦い の続き・・
多くの血が流され、怒りが生まれているが、この戦争はその代償について、また、以前イスラエルと近隣諸国が激戦の末に引き分け、その後外交の道が開かれたというような利点について、再び考え直す動きへとつながる可能性があるのだろうか。事態の行方は調停者の技量によるところが大きい。しかし今回、予兆は明るい展望を示していない。
その理由はイスラエルとレバノンの争いが複雑だからではなく、その反対だからだ。両国には実は大して争う理由はない。イスラエルはエジプトと「領土と平和の交換」を実行したし、いつかパレスチナともそうしなければならないだろうが、イスラエルとレバノンの間には、そんな苦痛を伴う取引をする必要がない(シェバア農地として知られる小さな「係争地」は、せいぜいヒズボラが争いを正当化するために使う口実にすぎない)。実際、今回の紛争は一義的にイスラエル対レバノンの問題ではなく、むしろイスラエル対ヒズボラの支援国イランの、そして米国対イランの戦いだと言える。そのせいで解決が困難を極める。特に、超大国米国が調停者どころか事実上の主役としてサダム・フセイン(元イラク大統領)後の中東支配権をイランと争う中で、多少なりともこの戦争でイスラエルを代理人として利用したいという誘惑に駆られているからだ。
これは恐ろしい新局面である。1世紀にわたるシオニズムとパレスチナのアラブ人との争いは、そこへ新たに世界や地域の争いを加えるまでもなく、既に独力で解決できないほど激しいものだった。冷戦はパレスチナにおける争いを長引かせた。最も期待できる和平工作が、ソ連が米国と中東支配権を争うのをやめた後に実現したことは偶然ではない。今、中核となる争いは再び、もっと大きな争いの中にもつれこんでしまっている。しかも今回は恐らくもっと危険だ。イランは50年代と60年代の非宗教的アラブ諸国以上に熱心に、イスラム主義を反シオニスト主義の中心に据えようとしているからだ。
イラン側の見方をすれば、イスラエルに対するヒズボラの不敵さは、敬虔なイスラム教シーア派というブランドの素晴らしい宣伝だ。これはサウジアラビアのような、アラブ社会における米国同盟国を大いに当惑させる。サウジはイスラム教スンニ派を率いたいと強く望んでいるのに、アラブ・イスラエル戦争の傍観者でいればいつも腰抜けと見られてしまう。それはまた、エジプトとヨルダンという、イスラエルと和平を結んで悪評を得た国々を不安に陥れる。パレスチナ領では、ハマスの力を強める。ハマスはイスラエルとの和平に宗教上の異議を唱え、より協調的で宗教色の薄いファタハを抑え込んでいる。シーア派をひどく嫌いイラクで殺害しているアルカイダでさえ、先日、この騒ぎに参加せずにはいられなかった。ウサマ・ビンラディンの代理人であるアイマン・アル・ザワヒリが洞窟からひょっこり出てきて、イスラム対ユダヤ人、十字軍との戦争では、イラク、アフガニスタン、レバノン、パレスチナは今や一枚岩の前線部隊だと語ったのだ。
◆関係の切断
レバノン紛争がただの近隣同士のケンカでなく、イランと米国の代理戦争でもあるとしたら、それが終わった時、どうすれば持続的な平和を実現できるのだろうか。
米国のヘンリー・キッシンジャー(元国務長官)のような(新保守主義者と反対の)外交政策の現実主義者たちの間で勢いを得てきた意見がある。この機を利用して、何年間も米国とイランとの間で議題となってきた「包括的取引」をなし遂げるというものだ。中東地域のあらゆる争い――イランの爆撃、イラクの将来、シリアの孤立、レバノン内のヒズボラ国家、パレスチナ人の報われない大義など――はどれも互いに絡み合っているのだから、今、そのすべてを総合的に解決し始めることを考えてはどうか。
国連安全保障理事会は7月末、イランにウラン濃縮をやめるよう再度警告したが、米国がイランに対してもう一度、この要求に従うことで得られる政治的・経済的利益を強調しても損にはならない。米国とイランは話し合わなければならない。それでもやはりこの壮大な取引には、最も独創的な外交手腕をもってしても手が届かない可能性はある。
となると、いくつかの要素を切り離した方が、あまりにも多くのものをつなぎ合わせようとするより賢明かもしれない。とりわけパレスチナ人の展望は、様々な部外者が時折彼らの大義を乗っ取り、イスラエルや米国、または両国に対するイスラム教徒の反感を煽るようなことをしなければ、今より明るいものになるだろう。
イスラエル人とパレスチナ人の双方が十分な勇気と寛大さを示せば、恐らくまだ取引できることはある。突き詰めると、パレスチナ人に国を与えることができるのはイスラエル人だけで、イスラエル人が中東で切望している合法性を彼らに与えることができるのはパレスチナ人だけなのだから。紛争地域でお互いの利益が最も密接に一致しているのは、この2つの民族だ。結局この問題を解決することが、より広範な和平を促すための最善策なのだ。
◆「ヘズブラの勝利はアラブを激変させた」 08月16日 佐々木 良昭
http://www.tkfd.or.jp/news/today/1_20060817_1.shtml
中東最強を誇るイスラエル軍と戦い、結果的にレバノンのヘズブラが勝利したことは、多方面に渡って大きな変革をアラブ世界に生み出している。あるいは、イスラエルやトルコ、イランを含めた中東世界全体に大変革を起こしているのかもしれない。
イスラエルは今回の戦争で、ヘズブラに勝利したと主張しているが、それを信じるイスラエル人は何処にもいまい。だからこそ戦後に、イスラエル政府内部で責任のなすり合いが起こり、軍内部では意見が割れ、そしてオルメルト首相が追い詰められ、イスラエルとアメリカの関係までも複雑なものになっているのだ。
実際には、ライス国務長官の奔走によって成立したのだが、国連が主導する形でヘズブラとイスラエルの停戦が成立した。それは、これ以上イスラエル軍がダメージを受け、イスラエル国民を死の恐怖にさらすことが出来なかったからであり、イスラエルを窮地から救うための停戦工作であった、というのが正直な判断であろう。
これまでイスラエルは、アラブには絶対敗北しないと自信を持っていたのであろうが、今回の戦争で、イスラエル軍がいかに新しい形の戦争に弱いかを露呈してしまった。つまりゲリラ戦(非正規軍との戦闘)に対する対応能力が無いということだ。
この現実を前に、イスラエル側は今後真剣に対応策を練ったとしても、そう簡単には不利な情況から脱出することは出来まい。停戦後間も無くそれが破られ、イスラエル側の攻撃が起こるだろうと予測する専門家は多いが、イスラエルに出来ることは空爆を継続し、レバノン全土を壊滅的な状態にするということだけであろう。そのことは、ヘズブラを打倒することとは全く異なるのだ。
もし、イスラエルがそうした蛮行を行えば、アラブ諸国の中では大衆が政府を非難し、イスラエルとの戦争に立ち上がらせるであろうし、政府がその大衆の意思に応えなければ、打倒される可能性があるということだ。
アラブ以外の欧米でも、イスラエルの攻撃はひどすぎるとして、イスラエルに対する非難の声が高まり、結果的にイスラエルは世界で孤立することになろう。その情況はイスラエルやユダヤ人がどれだけマスコミを操作しても、防ぎきれないものであろう。
以下に中東で起こりつつある変化の幾つかを列挙してみる。
(アラブ諸国)
:ヘズブラがイスラエルに勝利したとアラブの大衆は実感している。
:したがってイスラエルは不敗という神話はアラブ人の間で崩壊した。
:政府が決断しなければアラブ各国の軍がクーデターを起こしてでもイスラエルと戦争をする可
能性が出てきた。
:アラブ各国政府はほとんどがアメリカの強い影響下にありイスラエルとの戦争を決断出来無
い。
:アラブ各国政府は従って今後不安定化していく。
:アラブ政府お抱えのイスラム学者は大衆が認めなくなる。あるいはお抱えイスラム学者が政府
の命令を聞かなくなる。
:アラブ各国政府は対応に苦しみ、困惑の中で間違った選択を繰り返す可能性が高まっていく。
(イスラエル)
:小規模なヘズブラにイスラエル軍が完敗したことをほとんどのイスラエル国民が実感している。
:イスラエルが安全な土地ではなくなった。
:アラブ側からの攻撃が何時起こるか分からないという強い不安感が広がっている。
:イスラエルの兵器がゲリラ戦の前に能力を十分に発揮出来無いことをイスラエル国民が知っ
た。
:ヨーロッパとアメリカがイスラエルのために本気で支援してくれるとは思えなくなった。
:イスラエル国民や世界中のユダヤ人は、アメリカやヨーロッパの大衆がイスラエルに批判的に
なってきていることを感じ始めている。
:イスラエルの政府、軍内部で幹部は責任の擦り合いをしている情況が国民に明確に分かった。
:アラブの大衆が暴力(戦闘)によって権利を勝ち得ることが出来ると考えるように心理が変化した
ことを知った。
:1967年戦争以前の国境を現実のものとして検討しなければならなくなってきた。
:イスラエル国民はイスラエル国家が消滅する不安を感じ始めている。
アラブ・イスラエル双方でいま、挙げればキリがないほど精神的、あるいは物質的変化が起こり、それが増殖現象を起こしているのだ。
そのきっかけはシャロン首相が病気で倒れたことに始まる。その後継者となったオルメルトは、世紀の転換期に起こる大きな時代の変化のエネルギーの波に対応するだけの能力を持ち得なかったのではないか。
その後に起こってくる現象、行動への結果は、押しなべてイスラエルにとって不都合なものとなっていこう。ここでイスラエルが踏みとどまり、冷静に考えて対応していかなければ、アラブがイスラエル建国以来望み続けてきた、イスラエルにとっての悪夢が現実のものとなろう。
経典の民は神の意思を必要以上に意識するときがある。賢いユダヤ教徒もその例外ではあるまい。それだからこそいま冷静さを維持し、客観的に現状を考え判断しなければならないのだ。そして自分の能力を超えた部分については、友好的な国と相談し、あるいは敵とも妥協する勇気を持つべきであろう。
このイスラエルの窮地に、イスラエルに愛情を持って接し、対応に協力してくれるのはトルコと日本であろう。そのことにイスラエルの賢者たちは既に気が付いているはずだ。
他方、アラブは「汝の敵を愛せ」という言葉を深く理解し、勝者であるが故の礼節を忘れるべきではあるまい。アラブの誇るべき慣習には「たとえ敵であっても救いを求めてくる者は拒まない」というものがあったはずだ。
そうでなければ、イスラエルとユダヤの民はアラブをあくまでも野蛮な民族とし、何時の日にかあらゆる兵器を駆使して叩き潰そうとするであろう。そこには共生も発展も平和もないのだから。
エジプトの故サダト大統領が第四次中東戦争でイスラエルとの間に互角の戦いをし、名誉ある和平に踏み切ったように、今回のレバノン戦争を機に、アラブとイスラエルがもう一度名誉ある和平を考え、共生する途を探るべきではないのか。そのための舞台を日本は喜んで提供すべきであろう。
(私のコメント)
今回のイスラエル・ヒズボラの戦争はどちらが勝利したかを判断する事はまだ早いと思いますが、おそらく戦闘ではイスラエルが勝利したが、政治的にはヒズボラの勝利といえるだろう。相手に与えた損害はイスラエルの方が大きいが、受けた損害も大きくイスラエル自身が発表した戦死者は120名近くであり、多くが無敵と呼ばれたメルカバ戦車の搭乗員だ。その為にイスラエル軍の戦車出身の司令官が更迭された。
http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,,1841102,00.html
戦車は小火器しか持たぬゲリラには無敵ですが、新型の対戦車ミサイルがヒズボラに配備された事によりイスラエルのメルカバ戦車は多大な損害を蒙った。その為にイスラエル軍の歩兵部隊は前に進む事が出来ず、リタニ川まで到達する事ができなかった。一部は確かに到達したが軍事的な意味はないものだった。
今回のイスラエル軍のレバノン侵攻の目的はヒズボラのロケット攻撃を叩く事ですが、ヒズボラ側は最後まで1日に200発以上ものロケット攻撃を継続していた。イスラエル軍もこのロケット発射機を虱潰しに攻撃したのですが、単なる筒のようなものだから破壊してもあまり意味はなく、最後までヒズボラのロケット攻撃を封ずる事はできなかった。
ニュースを見るとイスラエルとヒズボラの双方が勝利宣言をしていますが、今後の政治的な影響ではヒズボラの勝利の見方が増えるだろう。ヒズボラが使ったロケットはカチューシャと言う第二次大戦で使われた骨董品のようなもので、廃棄処分しなければならないようなものをヒズボラに提供して「廃棄処分」させているからいくらでも補給されるだろう。
ヒズボラには長距離ロケットも提供されているという噂ですが、今回は使用されなかったが、イスラエルは日本の四国程度の小さな国だから全土がヒズボラのミサイル攻撃に遭う可能性もある。カチューシャと同じく古い中古品のミサイルでもイスラエルにとっては脅威になる。
◆ヒズボラへのミサイル提供認める イランの元駐シリア大使 8月5日 産経新聞
http://www.sankei.co.jp/news/060805/kok117.htm
イスラエル軍が一ヶ月経ってもヒズボラを制圧できないのも驚きですが、ヒズボラはイスラエル空軍がバンカーバスターで攻撃する事を予想してバンカーバスターでも届かない深度の地下バンカーを作っていた。このようにレバノンを要塞化してしまうとイスラエル軍が地上を制圧しても迷路のような地下バンカーを全部潰す事は不可能である。
◆驚きたじろぐイスラエル軍 ヒズボラ、地下40bに空調バンカー(壕) 8月11日 ガーディアン
http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2006/08/post_7a67.html
おそらくこのような地下壕はレバノン南部のみならずシリアやヨルダンなどにも作られている可能性がある。イスラエルにはアメリカから多くのバンカーバスターが供与されましたが、地下40メートルものバンカーバスターも通用しない地下壕を作られると、無敵のイスラエル軍も打つ手がなくなる。
今回はヒズボラは対空ミサイルはあまりなかったようですが、イランやシリアなどから供与されたらイスラエル空軍機も打ち落とせるようになるだろう。このように正規軍とゲリラとの戦闘の様子はかなり変わってきたことがわかる。今回はまさにイスラエルのメルカバ戦車の墓場になったようなのですが、日本のニュースではまったくその様子は報道されていない。
8月にはいってネットでもイスラエルとヒズボラの戦争にふれたブログもあるようになりましたが、日本人の中東問題に対する関心は本当に低い。自衛隊もゴラン高原に派遣されているのですが日本のマスコミは何処も取材に行かない。せいぜいNHKがベイルートからコメントするだけだ。
米英のニュースによればイスラエルとヒズボラの戦争はアメリカとイランとの代理戦争の様相を呈しており、兵器の実験場でもあり中古兵器の処分場でもある。アメリカはヒズボラとイランとの関係を暴いてイラン攻撃に繋げるかもしれないが、威勢のよかったアメリカのネオコンもイスラエルの苦戦を見て怖気づいたことだろう。しかもイスラエルから6000億円もの請求書がアメリカに回されてくる。
◆イスラエル:ヒズボラとの戦闘で費用6千億円
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060816k0000e030016000c.html
15日付のイスラエル紙イディオト・アハロノトによると、レバノンの民兵組織ヒズボラとの約1カ月にわたる戦闘で、イスラエル側の戦費や建物の修復費などは推定250億シェケル(約6630億円)に上った。
政府の年間予算の約10%、軍事予算の半分以上に当たる。
内訳は戦費が100億シェケル、損害を受けた建物などの修復費60億シェケル、経済成長の損失60億シェケルなど。今後、経済成長の損失推定額が増え、全体で300億シェケルに上る可能性があるとしている。(共同)
毎日新聞 2006年8月16日 9時46分