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□命を守るためにシーア派を装う [イラク情勢ニュース]
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan/view/20060815/1155645130
2006年8月15日(火)
命を守るためにシーア派を装う 2006/08/15
英紙『タイムス』のオンライン版に、「暗殺チームをだますための偽の信仰」と題するレポートが8月15日付で掲載された。シーア派至上主義者の民兵&暗殺チーム(death squads)から身を守るための笑うに笑えない苦肉の策であるという。以下、要約。
アセム・アル・ハッサニは仕事から戻ると、毎晩、座って勉強するのが日課となっている。妻のサウサンが、シーア派の12聖人の名前と、それぞれどこで祈りをし、どこに葬られているかを彼に教える。しかし、これはイスラムの寺子屋ではない。
アセムはスンニ派教徒であり、宗派至上主義の暗殺チームから襲われないですむシーア派教徒としての振る舞い方をシーア派である妻に教えてもらっているのである。
それはバグダッドでは、警察の制服を着て時には検問所を設置したりする殺人者の犠牲になるのを避けるための方策である。彼らは市民のIDカードから明白なスンニ派の名前を持つものを特定しており、多くのスンニ派教徒はIDカードを変造し、シーア派教徒を装う方法を教えるウェブサイトもできている。
43歳の商店主であるアセムは、「最初はジョークと受けとめていたがね、自分たちの命が脅かされるにおよんで、ジョークではすまなくなった。深刻な問題だよ」と話す。
アセムと弟は、20年近く前のイラク・イラン戦争時にイラク空軍のパイロットだった。イラン爆撃に参加した当時のパイロットは、しばしばイランと結びついたシーア派民兵から復讐の的にされている。アセムはパイロット姿で撮影した写真を壁からはずし、シーア派聖職者の肖像画ととりかえた。
3ヶ月前に、彼らの自宅に近いマンスール地区で、治安部隊の制服を着た武装集団がある企業を襲い、警備員の1人が12聖人の名前を言えずに射殺された。アセムがシーア派の勉強を始めたのはそれからである。
ある日、妻が12聖人の名前を教えようとすると、アセムは笑って5人は知っていると答えたが、それは皆、同じ聖職者の別名だった。妻はそれに驚いたが、アセムは、「妻にとても感謝している。シーア派の妻がいてくれて幸運だった。スンニ派の友人が同じような勉強を始めたが、こうした問題でほんとうに信頼できることを教えてくれる者を捜している」と話した。
作成者 山本史郎 :2006年8月15日(火) 21:32 [ コメント : 0]