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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu125.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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米国とイスラエルの世界の出来事に対する影響力が失われる
につれて、2007年で米国がイランを攻撃することになろう。
2006年8月15日 火曜日
◆イスラエルの戦車が被弾炎上する瞬間(動画11秒)
http://www.youtube.com/watch?v=Bc0aDqnszc0
◆ヒズボラのロケット砲が破壊される瞬間(動画106秒)
http://www.youtube.com/watch?v=DXT_2x6Riww&mode=related&search=
◆レバノンでの戦闘が今後の中東情勢に与える影響〜前編 7月28日 最近の中東情勢から
http://www.idcj.or.jp/1DS/11ee_josei060728_4.htm
●世界はアラブ・イスラエル紛争における決定的な転換点を眼にしつつある。
●イスラエルによる南部レバノン及び南部ベイルートに対する破壊が、皮肉にも同国の交渉力を弱めるという幾つかの理由がある。
●第一は、イスラエルが明確な戦術上及び戦略上の目的を持っていないことである。イスラエルの行動がハマス・ヒズボラ・シリア・イランに対する同国の立場を改善する方法は見当たらない。
●第二は、ヒズボラがレバノン社会の多様性を代表する草の根組織であるので、イスラエルはヒズボラを根絶できないことである。イスラエルは同様の理由でハマスも根絶できない。イスラエルはヒズボラを攻撃することでヒズボラのレバノン国内での地位を強化している。ヒズボラの短期的損失が大きいことは明らかとしても、今回の紛争は長期的にはレバノンで最も力を持つのがレバノン政府ではなくヒズボラであることを示すことになろう。レバノン社会でシーア派は35%〜40%を占めるのに対して、キリスト教徒は25%〜30%を占めるに過ぎないし、シーア派の出生率はその他を遥かに上回っている。
●第三は、イスラエルの目的の未達成が、レバノンにおけるシリアの影響力を高め、同国の対米国・イスラエルの交渉上の地位を高めることになる点である。シリア抜きのレバノン問題の解決はない。またイスラエルのイラン非難はイランの中東での威信を高めている。
●第四は、ブッシュ政権の無能力振りが米国の世界における力が過去3年で失われたことを如実に示している点である。米国がイラン、シリア、ハマス、ヒズボラ、イスラエルをコントロール出来ねば、世界の超大国にどのような真の力が残されているというのであろうか。
●第五は、戦争力を持つ大国の時代が、大国であってもかなりの軍事力を持つ非国家勢力と共存・競争せねばならない世界にとって代わられていることである。ウィリアム・リンド氏はこれを、大規模軍隊による大規模戦争であるビスマルク型の戦争から「第四世代戦争」への転換と名付けている。
●第六は、我々が、バルカン型戦争が有効ではなくなった理由を慎重に検討せねばならないことである。この点では、世界的なニュースの発信源が拡散している点は重要である。ヒズボラは独自のメディア網を持っている。
何れにせよイスラエルの軍事力は最早かつてのように有効ではなくなっている。以上挙げた理由から、レバノンに自らの条件を押し付けたり、或いはレバノンの政治地図を塗り替えたり、さらにはNATO軍を南部レバノンに押し付けようとのイスラエルの試みは軍事的に成立せず、政治的にも達成することはできない。
しかし、イスラエルの力の喪失はむしろより危険である。理由は、イスラエルが以前よりも危険に晒されていると感じれば、パレスチナやその他の敵に対して破滅的な戦争を仕掛けるだろうからである。米国にも同様のことが当てはまる。米国は世界的な力を喪失するにつれて、力の行使に慎重になるのではなく、むしろより攻撃的になるだろうからである。米国とイスラエルの世界の出来事に対する影響力が失われるにつれて、2007年で米国がイランを攻撃することになろう。
◆「ナスラッラー人気と各国の反応」 8月14日 佐々木 良昭
http://www.tkfd.or.jp/news/today/1_20060814_1.shtml
大方の予想に反して、レバノンのヘズブラの戦いぶりが、高い評価を受けている。ヘズブラの神出鬼没で果敢な攻撃の前に、イスラエル軍は対応に苦慮している。
イスラエル側はレバノン領土内に大戦車部隊を投入し、空爆を繰り返しているが、ヘズブラを制圧するにはまだ相当の時間を必要としそうだ。イスラエルが1ヶ月以上にわたって戦争状態を続けるというのは、実質的に今回が初めてであろう。
そのことがイスラエルという民主国家に、大きな変化をもたらし始めているようだ。戦争是非論が戦わされ、軍内部にも政治家の間でも、国民の間でも激論が戦わされている。
こうしたゲリラ組織に対して、民主国家は対応に苦しむことになる。相手が国家であれば徹底的な空爆も効果があるが、相手がゲリラでは建物をいくら破壊しても降参はしない。
結果的に、勇敢なヘズブラの戦いをイスラエル側でさえ評価するようになってきている。述べるまでも無く、アラブ各国の大衆もヘズブラの戦いを激賞している。困るのはアラブ各国の政府であろう。多くのレバノン人の血が流されているというのに、アラブは何もしないのか、という政府非難の声が日に日に高まってきているからだ。
以下はサウジアラビアの友人から送られてきたメールの要旨だ。
「こちらでは引き続き航空機爆破未遂事件のニュースを流していますが、今はそれよりもレバノン和平のニュースがパレスチナ、イラクを凌いでいます。
ナスルッラーはTVに登場するたびに人気があがっているように思えます。サウジ、エジプト、ヨルダン政府がこれにおびえるのは分かりますね。
一週間ほど前にサウジアラビアの東部でヒズボッラー支援デモがありましたが、初日は放置、二日目からは取り締まり強化ということになりました。これをみても政府としてどうしようか、迷っているのが分かります。
一方、宗教界は未だにシーア派批判をしていて、世の中の流れから取り残されているように思えます。」
サウジアラビア政府はヘズブラ対応に苦慮した挙句アブドッラー国王がかつての宗主国トルコを訪問し大盤振る舞いを発表した。多分に、トルコの役回りに対する期待があるものと思われる。
他方、宗教界は未だにシーア、スンニーの宗派の別を問題にし、レバノンで何が起こっているのかを正確に把握していないのだ。結果的に、宗教界の発するファトワ(宗教裁定)は、何の効果も持たなくなるだろう。
ヘズブラの善戦はイスラム世界に宗教革命をもたらすのかもしれない。
(私のコメント)
イスラエルとヒズボラの戦闘はいったん停戦となりましたが、レバノン側に死者1000名、イスラエル側に死者150名もの被害をもたらしている。戦況などは日本のマスコミは通信社のニュースを報道するのみでよく分かりませんが、イスラエル軍は予想外の被害を受けたようだ。
ヒズボラ側もいあっまでに4000発ものロケットをイスラエルに打ち込んでいる。ユーチューブのニュース画像を見るとカチューシャと呼ばれるロケット兵器で簡単に発射台をセットできて神出鬼没でイスラエル軍は最後までロケット攻撃を阻止する事ができなかった。
ヒズボラ側はレバノンと言う聖域を持ち、イスラエルが攻めてきたらレバノン内に潜伏して姿を隠す。これだとイスラエルはレバノン全部を占領するしか方法はありませんが、そうなればヒズボラの思う壺だろう。さらにヒズボラにはシリアやイランが支援しているから、強力なロケット兵器でイスラエルの戦車などを破壊している。
イスラエルは人口600万ほどで四国ほどの面積しかない小国だからとても戦争続けられる国ではないのですが、アメリカが強力に資金や武器を援助している。しかしアメリカもイラクやアフガニスタンで苦戦しているから何時までもイスラエルを支援し続ける事は難しいだろう。
アメリカやイスラエルの正規軍は百戦錬磨の強力な軍隊ですが、イラクのテロリストやレバノンのヒズボラは普段は正体を現さず隠れており、強力な爆撃機で爆撃しても、戦車で敵兵を蹴散らせても無意味であり誰もいない建物を破壊するだけだ。
テロリストやゲリラ組織を無力化するには政治的手段で解決するしか方法はありませんが、アメリカやイスラエルは軍事力に頼りすぎている。それがイラクやパレスチナ戦争を長引かせているのですが、アメリカ国民やイスラエルの国民が軍事力では無理だと自覚できるようになるまで戦争は続く。
イスラエルとヒズボラの戦争は停戦しても直ぐにロケット攻撃やそれに対する報復爆撃が再開されるだろう。予想されるシナリオとしては、アメリカがイラクから撤退してイスラエルに対する支援も停止するシナリオが一番弱気なシナリオで、一番強気なシナリオはアメリカ・イスラエル連合軍がシリアやイランを攻撃するシナリオだ。
同じような状況は日中戦争の時の日本がそのような状況がありましたが、日本は中国からの撤退シナリオが最善でありましたが、日本は逆に戦線を拡大する方向を選んだ。当時の日本の国力からしてそれは無理だったのですが、当時の日本国民は強気一方であり、それを煽ったのが新聞などのマスコミだ。
アメリカは一番弱気なシナリオでイラクから撤退する可能性が一番高い。ベトナム戦争で撤退した経験があるからですが、イスラエルの場合はここまで問題がこじれた以上は平和的な解決は難しいだろう。今回の戦闘でヒズボラのアラブにおける評価は高まってきており、ますます組織は強大化するだろう。支援する国家もシリアやイランに留まらず広がってゆくだろう。
イスラエルにとっては一番強気なシナリオはイスラエルの滅亡に繋がるし、一番弱気なシナリオもイスラエルの滅亡に繋がる。つまりはアメリカの福音派が望むシナリオに着々と進んでいるのですが、イスラエルのユダヤ人たちはその陰謀に気がついていないようだ。シャロン首相などは陰謀に気がついてガザからの撤退で和平路線に切り替えましたが病に倒れた。
イスラエルは400発の核弾頭を持っていると噂されていますが、姿の見えないハマスやヒズボラでは核兵器も打ち込む事はできない。連戦連勝だったイスラエルもゲリラに苦戦するようになり、イスラエルと言う国の存在が危うくなってきた。後はアメリカの出方次第だ。しかし日本人はアメリカの福音派のことをほとんど知らない。