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□テロの手口が巧妙化、求められる未然防止の治安態勢強化 [ライブドア・ニュース]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2308457/detail
テロの手口が巧妙化、求められる未然防止の治安態勢強化
【ライブドア・ニュース 08月11日】− AP通信によると、英国を震撼させた航空機爆破テロ未遂事件では、過去10年間にわたるテロ対策に関する大きな問題点の一つが再びクローズアップされている。今回のテロ計画で容疑者は日用品に爆発物を紛らせ、機内のトイレで組み立てた後に爆発させる手はずで、空港の手荷物検査所では摘発しにくい物質が利用されようとしていた。テロの手口が巧妙化するなかで、爆発物の移動を未然に防ぐ治安態勢の一段の強化も、テロ対策の重要な一つの課題として再びクローズアップされている。
10日に発覚したテロ未遂事件後、テロ対策の専門家からは、テロリストらは、シャンプーやiPodなど多くの一見無害とみられる日用品で検査の目をあざむき、爆発物の一部として機内に持ち込んだ後にトイレで組み立て、典型的な爆発物である過酸化水素などを携帯電話や電器製品で起爆させて爆発させることを画策していると説明する。
テロが狙われた英国では、機内の手荷物の持ち込みを禁じている。これは裏を返せば、手荷物検査では爆発物を発見するのが困難であることが示唆される。一方、2001年に同時多発テロの発生した米国では、検査体制が強化されたが、手荷物の持ち込みが認められている。ただ、赤ちゃん用の粉ミルクやインスリン、それに薬品以外の液体は禁じられてはいる。
テロリストは、「液状の爆発物を機内に持ち込むため、アフター･シェイブ・ローションやヘアー･コンディショナー、シャンプーなど様々なものに紛らせている」（アジア太平洋・フォンデーションのディレクター、M.J.ゴーヘル氏）と、工夫を凝らす一方で、こうした状況に対応させるために、米国土安全保障省では検査体制を適応させるために液体の機内持ち込みを禁じているという。
同じような検査体制上の課題は1995年1月のフィリピンでも発生した。ヨハネ・パウロ2世の訪問を狙ったテロ画策が発覚したため、28グラム以上のエアゾールスプレーや液体、ジェルなどの持ち込みを禁止した。
このテロ未遂事件はラムジ・ユセフによって画策されたものとされている。マニラのアパートで同容疑者が実験中のところを押させられた。計画ではニトログリセリンをコンタクト･レンズの洗浄液のボトルに入れ、デジタル時計で時限爆弾を作り、飛行機の乗り継ぎで当該機を離れ、爆発させるものだったという。
ただ、現在は、ニトログリセリンなどのような爆発物については、嗅覚性探知機の発達で、荷物や乗客の微量の液体でも検地できるようになっている。こうした背景もあり、テロリストはTATPという過酸化物を用いるようになった。過去数年間にわたってパレスチナの爆発製造者によって開発されたもので、漂白剤や配水管洗浄液、アセトン・ペイント・シンナーなどが材料とされる。
2001年には、リチャード・リード服役囚が、靴爆弾で航空機爆破を試みたが、未遂に終わった。同容疑者の作ったのは、TATPを使ったプラスチック爆弾だった。また、1年ほど前のロンドン同時爆弾テロでは、TATPが使われていた。
さらに、爆発物の揮発性のガスを検知することが難しい、さまざまな種類の爆発物はニトログリセリンやTATPよりも危険視されている。グローバルセキュリティー・ドット・コムのディレクター、ジョン・パイク氏は、2つの不活発な物質を持ち寄り、組み合わせることで爆発物ができると話していた。
米下院議員のエド・マーキー議員（マサチューセッツ州選出）は10日、「液体を利用した爆発物への対策課題は10年も前のものだ」との声明を発表し、検査の一層の強化を訴えた。 【了】
ライブドア･ニュース 金子登記者
（参照：http://blog.livedoor.jp/emasutani/）
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2006年08月11日15時17分
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