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2006.08.11
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200608110427.htm
国連人道問題調整局（OCHA）によるレバノンでの人道援助状況レポートが出たのでそこから抄訳。OCHAはレバノン政府の高等救援委員会による数字として、レバノンでの犠牲を以下のようにあげている。
現在までのところ、殺されたのは1020人で、そのうち192人以上が先週の被害。負傷者は3508人。
家を追われた人々は96万人で、うち国内避難民になっているのが70万人。レバノン南部の行政当局は13万人が南部に留まっているとしている。そのうち、ティールのパレスチナ難民キャンプ住民が4万人。また、国境（ブルーライン）沿いに残っているのが2万5000人。
激しい銃撃がこの24時間のあいだ、南部、ベカー高原やいたる所で続いている。イスラエル軍は人道援助コンボイは影響を受けないと言っているが、リタニ川南部でのイスラエル軍による外出禁止令により人道援助の配給に直接の影響が出ている。
ほかにレポートのなかから主立ったところを拾ってみると、
一般状況
UNRWA（国連パレスチナ難民救援機関）とWHOの倉庫が破壊された……今朝（9日）ベイルートにあるUNRWAの倉庫がイスラエル軍機が落としていったリーフレットのコンテナにより深刻なダメージを負った。現在、倉庫はWHOが医薬品を備蓄するため使用していた。職員に被害はなかった。
南部で不発弾の脅威が深刻に……国連地雷対策サービス部（UNMAS）は南部での人々の移動、人道援助に深刻な被害を与える不発弾への注意を呼びかけている
国連レバノン暫定軍（UNIFIL）とティールの国連地域調整者は、イスラエル軍に対して道路でのアクセスとリタニ川にかかる橋の補修をロビイングしている［爆撃等で破壊され、修理もままならぬ状態にある］。
今日［9日］、イスラエル軍はアインヒルウェ・パレスチナ難民キャンプを爆撃し、2人が死亡し、10人が負傷した。アインヒルウェはレバノンで最大の難民キャンプで4万5700人にシェルターを提供している。UNRWAは、イスラエル軍がリタニ川以南での車両通行を禁じていることが、これらのキャンプの住民たちの人道的なパイプラインに重大な悪影響を与えると懸念している。
3人からなる欧州の原油流出エキスパートがベイルートに到着した。このチームは環境省に対して技術的な支援を提供し、ノルウェイから原油除去の装置が届き、使用することに関してサポートする。また、地元スタッフの除去作業を訓練する。しかし、現地の安全状況が、海岸へのアセスメントを妨害する状態も続いている。
健康
現在、国内および国際NGOが50以上集まり、健康・保険部門で人道援助を行っているが、中心的な懸念事項は、病院の緊急用となる燃料、酸素、スタッフ、また衛生状態と消毒の確保となっている。
国境なき医師団によると、ベイルートとティールなどにおいて移動クリニックおよび外来患者の30％がメンタルヘルスに関係しているとのこと。
ベイルートの学校や公園に避難している6万5000人の子どもたちを守るために、今日［9日］から麻疹やポリオなどの予防接種が始まる。ユニセフやWHOなどが支援し、来週にはキャンペーンを広げていく予定。
その他
先週木曜日にアアリダのシリア・レバノン国境が爆撃され、主たる人道アクセスルートがなくなって以来初めて、UNHCR（国連難民高等弁務官事務所）の人道救援コンボイが8月8日にベイルートに到着した。コンボイは6200万トン（？62mt）の緊急に必要な毛布、マットレス、キッチンセット、テントなどを積んでいる。UNHCRの他のコンボイも10日に到着する予定だが、UNHCRはベイルートにおける生活必需品の先細りに警告を鳴らしている。
他にはとくに南部において、井戸から水を汲み上げることが困難になってきていることが報告されている。しかし、浄水タブレットなどの配給は行われている。今のところ、水によって引き起こされる伝染病は報告されていない。
OCHA: 1,020 Lebanese dead; 3,508 injured; 960,000 displaced （Report, OCHA, 9 August 2006による）
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