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News from the Middle East (http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News200686_3200.html) から転載
2006-08-06 イスラエルのレバノン攻撃による環境破壊、トルコに及ぶ可能性も(Yeni Safak紙)
【この翻訳は最終版ではありません】
イスラエルのレバノン攻撃は、人的被害の他にも、あらゆる地域に脅威となる環境破壊にまで拡大している。イギリスで発行されているガディアン紙とファイナンシャル・タイムズ紙は、イスラエルが爆弾を投下したジッヤー発電所から漏れだした原油の流れを止める必要があり、さもないとトルコまで流れ着く可能性があると警告した。ガディアン紙は、イスラエルがジッヤー発電所にある燃料タンクを攻撃したことで、地中海に流れ出した原油が汚染を悪化させると発表した。
■海岸を覆う原油
記事では、現在までに推定35トン近くの原油が生みに流れ出したとされており、これが東地中海で見られた過去最大の汚染事故のひとつであると発表されている。ガディアン紙は、レバノンの観光施設が建ち並ぶ海岸が厚い原油の層に覆われていることを伝え、地中海では魚の卵がある地域も汚染されたと続けた。記事では、汚染が全長80キロメートルの海岸に及んでおり、対策が講じられなければキプロスやトルコの海岸にまで及びうると警告した。
■援助申請
記事では、レバノンとシリア政府のみがヨルダン、クウェートや諸外国に清掃の援助を求めていると書かれている。ファイナンシャル・タイムズ紙は、空爆から3週間が過ぎることで、流出物が今よりも広範な海岸地域に影響しうる、という要旨のアキム・シュタイナー国連環境計画事務局長のコメントを載せた。
■ 被害は$200,000,000
ファイナンシャル・タイムズ紙は、ガディアン紙とは反対にレバノンから流れ出た原油は推定15,000トンであるとしている。記事では、シリアに流れ着いた汚染が阻止されなければ、トルコ、キプロス、さらにはギリシアにまで影響を及ぼす可能性があるとされている。ファイナンシャル・タイムズ紙は、原油の流出によるレバノンの被害は最低でも推定$200,000,000と伝えている。
■ヒズボラは石油化学施設に攻撃せず
レバノンの市民居住区に向けたイスラエルの攻撃にもかかわらず、ヒズボラはむしろ、ターゲットとするハイファその周辺都市にある軍事施設を攻撃している。本紙に応えたヒズボラの国会議員アリ・ミクダットは、イスラエルの環境破壊にもかかわらず、市民による犠牲者が出ないよう細心の注意を払っていると述べた。ミクダットは、「望めば、イスラエルに非常に甚大な被害を与えることができたが、そうはしなかった」と述べた。
URL: http://www.yenisafak.com.tr/arsiv/2006/agustos/06/d01.html
(翻訳者:井上さやか)