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□「イスラエルは占領地を返還せよ」 レバノン首相が強く要求 [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2259972/detail
「イスラエルは占領地を返還せよ」 レバノン首相が強く要求
【アルジャジーラ特約29日】イスラエル軍とレバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの戦闘が激化する中、レバノンのシニオラ首相が28日、アルジャジーラネットの取材に応じ、「イスラエルが占領している国境地帯の農地を返還しない限り、紛争は終わらない」と言明、1967年の第3次中東戦争以降、イスラレルが占領している農地「シェバー・ファームズ」の即時返還を強く求めた。
同農地はレバノン、シリア、イスラエル3国の国境地帯に広がり、面積は約10平方キロに及ぶ。イスラエルは2000年にレバノン領から撤退したが、同農地の占領は現在も続けている。レバノン政府とヒズボラに加え、シリアも同農地の所有権を主張し、国連はシリアに所有権があるとしている。
さらにシニオラ首相は「イスラエルが同農地を占領している限り、レバノン政府はヒズボラの武装解除を実施できない。同農地はヒズボラではなく、レバノンの所有地であり、レバノン国民のものであるからだ」とも指摘、ヒズボラの対イスラエル武装闘争を是認する姿勢も示した。
シニオラ首相はまた、「占領地の返還がヒズボラの勝利とはならない。レバノンが同農地を取り戻すことが、イスラエルとの国境地帯の安定化につながる」とも述べた。
▽「犠牲者は一般市民」
シニオラ首相は今回の戦争でレバノンの一般市民に多数の犠牲者が出ていることに懸念を表明、「イスラエル軍が爆撃しているのはヒズボラの民兵たちではなく、一般市民なのだ。この戦争はレバノン市民に対して行われている」とし、市民の間に犠牲者を出しているイスラエル軍の砲撃を非難した。
国連の29日発表によると、今月12日以降の戦争によるレバノン側の死者は少なくとも600人で、負傷者は3220人を超えたほか、80万人が家を失うなどして避難民化しているという。
これに関しシニオラ首相は「イスラエルがこの戦争に勝利することはない。イスラエルはレバノン国民を殺害できるが、勝利を手にすることはできない」と述べた。
さらに同首相は「イスラエルは数年おきにレバノンに激しい砲撃を加えてきた。もはやこれを許すことはできない」と怒りを示した。
▽困難なヒズボラ武装解除
シニオラ首相はまた、国内で武力を持てるのはレバノン政府のみと強調しながらも、ヒズボラに武装解除を求めるのはイスラエルの「シェバー・ファームズ」返還後になるとの見通しを明らかにした。
その根拠として同首相は、「ヒズボラは@(イスラエル)占領地の解放Aレバノン南部地帯における地雷埋設地図のイスラエルからの提出Bイスラエルに拘束されているレバノン人の釈放―を常に主張している」を指摘。
同首相はその上で、ヒズボラに圧力をかけるのではなく、これらの条件を満すことがヒズボラ武装解除につながるとの見方を示すとともに、「ヒズボラが軍事部門を持つ理由がここにあり、上記3点の要求を満たせば、ヒズボラが軍事活動を続ける理由はなくなる」と強調した。
同首相は、「それゆえに、イスラエル側がシェバー・ファームズ返還に応じなければ、国境地帯での治安は確立されない。だれが暴力行為を引き起こしているのかを、よく考えてほしい。それは他人の土地に土足で入り込んでいる、好戦的な勢力なのだ」とし、イスラエルの同農地占領を非難した。
さらにシニオラ首相は、イスラエルが対レバノン攻撃を継続することで殺害と破壊を拡大させれば、イスラエルに対する(レバノン国民の)憎しみはさらに強まる」とも警告した。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)
2006年07月30日14時12分