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http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_8e88.html から転載。
2006.08.28
地震や洪水などの自然災害にしろ、火事にしろ、襲いかかるのに時を選ばないし、逃げたり大切なものを取り纏めたりするための猶予も与えてはくれない。戦争は人の為すことだから、時刻や期限に関して無関心や非情である必然性はないけれど、往々にして天の為すことと同じほど、いやそれ以上の冷酷さをもって人々を苛む。その光景を私たちは近年、いやというほど見せられてきた。
低衝撃性の戦争とも言うべき占領でも、それは同じらしい。26日、イスラエルの占領軍は、西岸地区のナブルスで、巨大なブルドーザーを使って家屋を破壊した。軍隊がやってきたのは夜中の2時のこと。拡声器で1分以内に立ち退くように命じた後、機関銃を連射しながら家を壊し始めたらしい。作戦の目的が何だったかは、まだ明らかになっていない。30歳の Nizar Labbada さんが逮捕拘束されたが、彼の家だけでなくその道筋の十数軒の家々も破壊されたため、百人ほどの人々が家を失った。イスラエル軍に抗議した15歳の少年が射殺された。
夜が明けてからのイスラエル軍による破壊の様子を Reuters がビデオで伝えている。詳細は、他の取材陣や NGO が検問所で足止めされる中、現地にたどり着いた International Solidarity Movement のサイトで読むことができる(記事のURLが変わったので、リンクを差し替えました)。上の写真は pockets23 さんが flickr で by-nc-sa のライセンスで公開しているもの。
家屋の破壊はこれが初めてということではないし、イスラエルにしてみればテロリストを追い詰める等々の「理由」があっての行動なのだろう。そういった諸点で現実を淡々と受け入れた後でもなお、私は、真夜中に、わずか一分間の猶予で、偶然「テロリスト」が近所に住んでいたというだけの人々が、家を失ってしまうのだということに驚く。