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□インタビュー:モアワド社会問題相「イスラエルの度を越した報復攻撃」 [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2237275/detail
インタビュー:モアワド社会問題相「イスラエルの度を越した報復攻撃」
【アルジャジーラ特約22日】レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラに対し、イスラエル軍は連日にわたり「報復攻撃」を続けている。「ヒズボラの行為を是認できない」としながらも、レバノンのナイラ・モアワド社会問題相は「それにしてもイスラエル軍の報復攻撃は度を越している」と非難するとともに、国際社会が一致してイスラエルに攻撃中止を迫るべきだと述べた。
アルジャジーラネットのインタビューに応じたモアワド社会問題相の主な発言は次の通り。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)
―アルジャジーラネット ヒズボラは自らの行為をレバノン国民の利益のためとしているが、あなたはそれに同意するか。
モアワド社会問題相 「国、国民の利益とは何かを明確に規定せねばならない。国益、つまり平和と戦争とを選択できるのは、国民に選ばれた国会議員の協力を得たレバノン政府だけだ。政府には(政党としての)ヒズボラも参加している」
―ヒズボラは今回、政府を無視してイスラエル攻撃を行った。実際にそうだったのか。
「政府は何も知らされていなかった。それゆえに、政府はヒズボラの攻撃を是認できないと明言している。政府が攻撃を支持することはない」
「この国を代表するのは現政府であり、政府が平和か、戦争かを決定する。また、この国で武装を認められているのは国軍と治安警察だけであり、武力行使を決定できるのも政府だけだ」
―今回の事態はレバノン政府が国連決議に基づくヒズボラ武装解除をできなかった結果だと非難する声がある。
「レバノン政府は、ヒズボラ武装解除をできるとごまかしたことはない。わが政府は国民の大きな支持を得て樹立された。昨年、ハリリ首相が暗殺された後も、われわれは国際社会から支持を得た」
「レバノンの主権と自主性を確保するには、現政府の樹立および政策決定の段階でにヒズボラも参加する必要があった。諸宗派が混在するレバノンでは、強力な政府が必要であることを、ヒズボラも徐々に理解し始めていた」
―イスラエルはレバノン政府がイスラエルと接する南部国境を管理するよう求めている。レバノン政府はそうできるのか。
「今回の戦闘が始まる以前の状態に戻すことはできない。政府が努力しているのは停戦の実現で、そのためには強硬策もいとわない。それが国民からの支持を得ている政府の責任だからだ」
―国際平和維持軍が停戦を実現できると思うか。
「それも選択肢のひとつで、シニオラ首相がその可能性などを検討しているところだ。首相は国連安保理が示しているいくつかの解決策のうち、どれを選ぶのが賢明なのかを検討している」
―シニオラ首相は国際社会がイスラエルによる攻撃を止められないでいると非難しているが、この意見に賛成か。
「賛成だ。イスラエルが現在行っている報復攻撃は度を越しているからだ。ヒズボラがイスラエル兵を拉致したのに対し、その報復が今回の行き過ぎた報復攻撃だ。とはいえ、拉致を認めているわけではない」
「停戦を実現することが第一だ。それに続き国際社会には人道支援の強化を要請したい。レバノンは現在、陸、海、空をすべて封じられているからだ。食料不足も深刻だ」
―イスラエルの報復後、ヒズボラはレバノン国民の支持を高めているといわれるが、その通りか。
「ヒズボラのハッサン・ナスララ党首はこのほど、衛星テレビ局アルジャジーラと会見し、主張を明らかにしたが、われわれはそのすべてに賛成しているわけではない。党首はレバノンだけではなく、アラブ全地域を守るために戦っていると主張した」
「戦いについては、レバノン国民が好むと好まざるとにかかわらず、戦いを続けるとも主張している。この主張には同意できない。レバノンは今、国民が苦しむ厳しい状況に直面している。その原因が戦争であり、イスラエルの度を越した報復攻撃を受けているからだ」
2006年07月24日20時40分