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2006年7月17日(月)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-07-17/2006071707_02_0.html
【カイロ=松本眞志】カタールの衛星テレビ・アルジャジーラは十六日、イスラエル軍がレバノンの首都ベイルートをはじめ、レバノン南部のスール、ナバティヤ近郊、東部のバールベック、北部のバトロウンを空爆したと報じました。南部では、非人道兵器のクラスター(集束)爆弾も使用されたといわれています。
イスラエル軍の攻撃はレバノン全域に及び、パレスチナのガザでも武装グループとの戦闘が伝えられています。レバノン保健省は同日、レバノン国民百十三人が死亡し、四百人が負傷したと発表しました。
ヒズボラの拠点が集中するベイルート南部では、建物の多くが破壊され十三人が負傷。バールベックでは二十人が死傷し、バトロウンではレバノン軍兵士一人が死亡、三人が負傷しました。ナバティヤ近郊では、一人が死亡し、十人が負傷しています。スールでは、八十人の負傷者を収容しているジャバル・アメル病院にミサイル三発が撃ち込まれ、二人が重傷を負いました。
イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラも、イスラエル北部の都市ハイファとアッコーを長距離ロケット砲で攻撃。ハイファには少なくとも五発のロケットが撃ち込まれ、市街地や石油精製所、ガス貯蔵所を直撃し、市民八人が死亡、二十五人が負傷しました。
イスラエル軍当局筋は、イスラエル北部の住民約五十万人が避難所生活を余儀なくされていると語っています(サウジアラビア紙アルリヤド十五日付)。
イスラエル軍は十五日にも、南部の村やベカー高原、東部のパレスチナ武装グループの拠点、首都ベイルートの空爆に続き、地中海沿岸の港湾都市ジュニエとトリポリをヘリコプターで空爆。この日、三十八人の市民とレバノン軍兵士一人が死亡しました。
レバノンのシニオラ首相は同日のテレビ放送で、国連の介入によるイスラエル軍の即時停戦と「集団的懲罰」の終結を訴えました。
イスラエル軍は同時並行して、パレスチナのガザ地区でも戦闘を継続しています。