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記事入力 : 2006/07/12 12:20
【ミサイル発射】「日本に訪れた50年ぶりのチャンス」
「テポドン2号」は日本への「プレゼント第2弾」
日本は北朝鮮のミサイル発射で何ら利益を得たのか、「金正日(キム・ジョンイル)はありがたい」とまで言ってのけた。「軍事・国際政治的にはもちろん、国内政治的にも北朝鮮は日本に大きなプレゼントをしたも同然」というのが専門家の分析だ。
◆「日本に訪れた50年ぶりのチャンス」
大統領府は先制攻撃検討をはじめとするここ最近の日本の発言を「傲慢と妄言」というが、1998年のテポドン1号発射当時も、今と同じだった。自民党に危機管理プロジェクトチームを作り、「北朝鮮先制攻撃論」を提議した。当時の野呂田芳成防衛庁長官は「日本に被害が及ばなくても自衛権発動は可能」と国会で述べた。後に防衛庁長官になった中谷元議員は「日本に訪れた50年ぶりの絶好のチャンス」と発言した。
これに先立つ95年、日本は 20年間、修正できなかった防衛基本計画の手直しをした。それまでは米軍がメインで自衛隊はサブだったが、この時期に変更した計画により自衛隊が日本の防衛に責任を負う体制となった。これも92〜94年に起こった第1次北朝鮮核危機の「おかげ」だった。日本は「軍事大国化」「普通の国化」という大いなる青写真を描いたところ、北朝鮮の失策を機にこれを実現したのだ。
◆軍事力増強のチャンス
日本は98年のテポドン1号発射でミサイル防衛(MD)構想を推進した。軍事偵察衛星4基も開発・配置した。1隻当たり1000億円以上のイージズ艦5隻と、空中給油機4機、大型長距離輸送機も導入・開発した。高速ミサイル艦6隻も東海(日本海)方面に配置した。
国防大のホ・ナムソン教授は「今回、日本はアジア・太平洋地域で米軍がしたこと、特に東アジア海路を管理する役割を、自分たちが譲り受ける手続きをとろうとしているだろう」と話す。これは自衛隊の役割を「国家安保」から「国際安保」へと拡大しようとする動きにもつながる。また、偵察衛星の追加発射や情報収集、分析機関の強化を推進する名分もできた。MD実戦配置に関する予算問題は日本でも是非を問われていたが、これを解決するよいチャンスにもなる。
◆国際政治における影響力拡大
日本が国連安保理で北朝鮮決議案を迫る理由は、単に北朝鮮を制裁する狙いだけではない。外交安保研究院のある教授は「日本はアメリカとの協議のもと、北朝鮮に圧力を加える役割を担うことで、潜在的な敵国といえる中国を牽制する効果も狙っている可能性がある」と話す。また、中国が北朝鮮を6カ国会談のテーブルの席につかせることに失敗すれば、日本は中国を「地域安保を脅かす北朝鮮を擁護しながら、説得すらできない無責任な国」と定義づけられると判断しているようだ、ともいわれている。外交部関係者は「国連で地域安保に主導的な役割を果たしているという認識を与え、昨年失敗した安保理常任理事国進出に利用しようという意図もあるだろう」との見方を示した。
ある日本の特派員は「北朝鮮が日本の影響力の強さを感じれば、今後さらに日本を意識せざるを得ないことも、日本政府は計算しているのだろう」と話す。こうした過程を経て、日本は北東アジアの軍事・政治大国としてその役割を拡大できることになるわけだ。
◆国内体制の整備
日本は98年のテポドン1号発射以来、有事法制を整備した。当時の高村正彦外相は「日本が主権国家としてすべきことを実現するのに、手助けをしてくれた」と語った。
今回も「北朝鮮の行動を口実に憲法改正に拍車をかける可能性がある」と西江大のキム・ジェチョン教授はいう。キム教授は「靖国神社参拝問題で国内的にも苦しい立場にいた小泉首相や安倍晋三官房長官グループにとっては、国内政治に活用できるいい材料が生じたことになる」と説明した。また、北朝鮮問題を今後における中国との靖国問題を解く外交カードとしても利用することも可能だ。
権大烈(クォン・デヨル)記者
朝鮮日報
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/07/12/20060712000030.html