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□米軍トップが聴聞会で思わず涙 自らもイタリア移民の子 [ベリタ通信]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2192382/detail
米軍トップが聴聞会で思わず涙 自らもイタリア移民の子
米国で不法移民に対するバッシングが強まっているが、米軍トップのピース統合参謀本部議長が最近、上院の聴聞会で、思わず涙を流した。この日の会合は、軍隊で活躍するメキシコなどからの移民兵士の実態を、米上院議員が聞き取り調査するのが目的。軍の立場から意見を表明したピース議長は、自らの生い立ちに言及した際、声を詰まらせ、集まった聴衆を驚かせた。同議長の父親は、イタリアからの移民で、子どもを育てるため働きづめの苦労をしたという。その上で、同議長は、米国ほど移民に機会を与えている国は、存在しないと強調した。(ベリタ通信=苅田保)
米国は、歴史的に移民によって作られた国家で、多数の人種・文化の異なる人々が住むことから“人種のるつぼ”と呼ばれてきた。米軍にも様々な階層の人々が入っている。特に軍隊は、移民兵士が、米国籍に帰化できる最短コースといわれ、大きな戦争があるたびに、移民兵士の活躍がしばしば話題になっている。
米メディアによると、ピース議長は、10日米フロリダ州マイアミの大学講堂で開かれた聴聞会で、冒頭の意見表明で、イタリアから移民としてやってきた父親が、一時は3つの仕事をして家族を支えたことなどに触れると、感極まって絶句した。父親は1914年に米国に入国し、電気技師などをしながら、4人の子どもを育てた。
ピース議長は海軍兵学校を卒業後、ベトナム戦争に従軍。海兵隊のライフル小隊長だったときに、初めて失った部下が、移民兵士だったと述べるとともに、「ベトナムで一緒に戦った者に、今でも借りがある」と強調した。
移民兵士が、米軍に入隊するには、一般的に最低限グリーンカードを持っていることが条件になる。グリーンカードは、入管当局が米国に永住する権利を許可するもので、これがあれば就職もできる。将来的には帰化申請の道も開けている。
ブッシュ政権は、対テロ戦争に従軍するグルーンカードを保有する移民兵士について、短期間で米国籍を与える大統領命令を出している。
ピース議長は、この日の聴聞会で、米軍に参加していた移民兵士のうち、1万4000人が過去2年間で米国籍を取得したと指摘。逆にアフガニスタン、イラク戦争などで戦死した米国籍のない移民兵士は、101人に達していることを明らかにした。
米国では今、不法滞在者への風当たりが強くなっている。米国の不法滞在者の大半が経済的な理由で働きにきているが、2001年の9・11米同時多発テロ以降、テロリストが移民の中に紛れ込むのを警戒して、移民への摘発が強化されている。
米軍の移民兵士の両親や親類が、不法滞在者であるケースも多く、仮に家族がメキシコなどに強制送還される事態になれば、兵士の士気にも多大な影響を与えると懸念されている。
米国には現在1200万人に不法滞在者がいる。上院は、不法滞在者に事実上の“恩赦”を与え、合法的に米国に住めるようにする方向で法案を検討している。これに対し、下院は、不法滞在者の合法化には断固反対で、彼らを「重罪人」とする一方、国境の警備強化を求めている。将来的に法案を作成するためには、上下両院による法案一本化が必要になっている。法案一本化を控え、上下両院は現在、全米各地で、移民問題について聞き取り調査を行っている。
2006年07月13日00時18分