★阿修羅♪ > 戦争81 > 726.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
□ドイツ 新たなナショナリズム台頭 W杯勝利重ね [毎日新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060704-00000011-maip-int
ドイツ 新たなナショナリズム台頭 W杯勝利重ね
【ベルリン斎藤義彦】サッカー・ワールドカップ(W杯)が開かれているドイツで、これまでにないほどドイツ国旗や国歌が応援に使われ、「新たなナショナリズムの台頭か」と話題を呼んでいる。ドイツ国民はナチスの歴史から国威発揚には慎重だったが、欧州統合も進み「ドイツも『普通の国』になった」との見方も出ている。
独チームが強豪アルゼンチンを破り、ベスト4進出を果たした先月30日、試合の行われたベルリンでは、勝利を祝って国旗を振り、クラクションを鳴らす車があふれ、目抜き通りは深夜まで交通渋滞が続いた。
ドイツが勝利を重ねるごとに国旗が民家や商店の軒先、車に掲げられるケースが爆発的に増え、国旗を作る工場では、生産が追いつかない状態だ。
また、ドイツ各地でファン向けに設置された歩行者天国「ファンフェスト」には延べ1300万人が訪れ、ドイツのユニホームを着たり、黒、赤、金の国旗の3色を体にペインティングしたファンであふれている。
ドイツではナチスが周辺諸国を侵略した反省から、ナショナリズムに対する警戒心が強く、W杯がドイツで開かれた74年、ドイツがW杯で優勝した90年にも、これほど国旗が掲げられたことはなかった。一部の教職員組合は国旗や国歌の乱用を批判、これに政治家が反論する形で「新たなナショナリズムの台頭か否か」の論争が連日、マスコミをにぎわしている。
ただ、現在の国旗はナチが台頭する前のワイマール共和国時代のもの。ナチスはカギ十字の旗を使っていたこともあり、ネオナチと呼ばれる極右の活動はそれほど活発になっていない。
現代史が専門のパウル・ノルテ・ベルリン自由大学教授は「これほど国旗が掲げられたことにドイツ人自身が驚いている。欧州統合が進み、他国を侵略する危険はもうなく、ドイツはようやく『普通の国』になれた。極右がナショナリズムを悪用することは今後もないだろう」と話している。
(毎日新聞) - 7月4日10時8分更新