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[chance-forum:22831]
攝津さんからの転送文です。
**以下、転送を歓迎します**
この最新号は、メール版に続く、ウェブ版の文章2つで、一つの号に
なっています。写真も多く入っているウェブ版のほうも一緒にごらんに
なってくださいますように。
○○○ナブルス通信 2006.6.24-1号○○○
パレスチナ人殺しが止まらない!
http://www.onweb.to/palestine/
Information on Palestine
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◇contents◇
◇「黒い週末、血塗られた泥、そして白い砂」
◇「イスラエルには、パレスチナの民間人を殺害する方針があるのか」
◇さらに続く民間人殺害
◇Information 京都でのイベント
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>◇「黒い週末、血塗られた泥、そして白い砂」
イスラエル軍によるガザでのパレスチナ人殺しが止まりません。8日、
9日、13日、20日、21日と暗殺攻撃などで毎回二桁前後の人が殺傷さ
れ、その被害者のほとんどは通りがかりの民間人です。この状態がイス
ラエル国防相からの「リーク」によると「自制して」の結果だとのこと
(テルアビブ大教授、タニヤ・ラインハルトによる「A Week of Israeli
Restraint」*1より)。なぜなら、8日の海岸での虐殺は「イスラエル
軍によるものではない」し、9日はパレスチナからの攻撃に対する「自
衛」として「致し方なかった」*2から、だと。国際的非難もものとも
せず、イスラエルのオルメルト首相は先日、「子どもを含めた民間人の
犠牲者がでても、さらに暗殺攻撃を続行する」*3と宣言。
イスラエルが自分たちの責任を認めず、ハマスが1年半も続けてきた停
戦を放棄するきっかけになった、地中海の浜辺での一家虐殺事件の様子
に戻り、現在起こっていることを明確にするため、今回の通信は作られ
ました。[ナブルス通信]
「黒い週末、血塗られた泥、そして白い砂」
サミー・アブ・サーレム
2006年6月11日
Black Weekend, Bloody Mud, and White Sand
Sami Abu Salem
ガザ北部のベイト・ラヒアの海岸で週末を楽しんでいた間に、7人の
家族を昨日失ったのは12歳のフーダ・ガリアで、まだ呆然としてい
る少女の無垢な顔から涙は乾いていなかった。
フーダと兄弟姉妹たちは学校の試験を最近終えたばかりで、宿題のこ
とを考えなくてもいい最初の週末を幸福にすごしていた。
ガリア一家は、白い砂丘に小さな野生植物がぽつんぽつんと生えてい
る海岸の北の部分、あまり人気[ひとけ]のない場所に出かけてい
た。
家族は水打ち際に腰掛けるのが気に入っていた。そこで子どもたちは
水ときれいな白い砂で楽しく遊び、母親たちは子どもたちの顔に浮か
ぶことがそれほどない笑顔を見て幸福だった。
フーダの父、45歳になる農夫のアリは家族たちとカードゲームをす
る前にとうもろこしを焼き、18ヶ月(1歳6ヶ月)のハナディは母親
が揺らすがままに、揺りかごの中で寝ていた。
ガリア一家の楽しいひとときはそう長くは続かなかった。しばらくし
て、イスラエルの海軍軍船が2発の爆弾を海水浴客に向けて打ち込ん
だ。
アリはタクシーに電話をかけ、家族みんなにできるだけ早く立ち去る
よう呼びかけ、子どもたちはおもちゃを、みんなは荷物を集めて、今
や危険となったビーチから逃げ出した。
腕に軽い怪我を負ったフーダは、爆撃の場所から家族が離れた後、タ
クシーを待ちながら、砂丘の間に家族は座っていたと話す。
「私はとうもろこしを食べていて、お母さんはハナディにお乳をやっ
ていたの。他の子どもはおもちゃで遊び、アマニ姉さんは自分の赤
ちゃんのムハンマドを抱いていたわ」とフーダは泣きながら語った。
「妹のサブリーンは砂でドームをつくり、イルハンはサブリーンのこ
とを笑っていた。イルハンはとうもろこしを一つつまもうとしてい
て、私にはタクシーが向かっているから遠くに行っちゃいけないと
いったの」
「突然、ロケットが私たち一家に当たったの。私は数メートル離れて
いただけだった。ロケットは、母さんと父さん、兄弟姉妹のまっただ
なかに落ちたわ。砂や埃が舞い上がって、私には何も見えなかった」
こう語るフーダはカマル・アドワン病院のベッドに横たわっている。
その場所で家族のうち7人が殺された。父のアリ45歳、息子のハイサ
ム6ヶ月、娘のハナディ18ヶ月、娘のサブリーン3歳、娘のイルハン
7歳、娘のアリア25歳、そしてアリの2人目の妻、ライファ26歳。何
人かのほかの女性や子どもたちは負傷した。
「あまりにも恐ろしくて、何メートルか走って逃げたあと、私は戻っ
てみたの。弟や妹たちが血を流していた。頭と手があるのに、誰のも
のなのかわからなかった。私は父さんをみつけたわ。父さんは砂丘に
横たわって死んでいた」
目撃者のモニール・ガービンは爆撃直後、海辺で「信じがたく、身の
毛もよだつ」光景を見たと語る。
「僕と友だちは週末を過ごすためにちょうど海に着いたところだった
んだ。強烈な爆発の音を聞いて、何が起きたのかを確かめに行った。
それは信じられない、悲惨なものだった」とガービンは言う。
「フーダは砂丘の間をまるで何かを探すように走っていた。彼女は家
族の遺体や体のパーツの間でよろめいていた。驚き、恐れおののい
て、泣いていたんだ」
アリの別な息子、20歳のアイハムは攻撃の直前まで父と語り合って
いたと話す。
「砲弾が僕たちを襲ったとき、僕は何が起きたのかわからなかった。
すぐに僕は家族が肉の塊になってしまったと知ってしまったけどね。
知らないうちに僕は誰かの腕や足を運んでいた。誰のものだったの
か、わからない。何をしていいかわからなかったし、なぜこんなこと
が起きたのかわからなかったんだ」とアイハム。
現場では、黄色いとうもろこしが赤い土にまみれ、血が浸みたマット
レスの近くに散らばるいろろなおもちゃの間にピンクとオレンジの子
どもの靴が落ちていた。
白い砂は赤い土になってしまった。少女の髪の房や肉片は凧で覆われ
ている。
何十人ものひとが現場に集まり、靴や子どもたちのおもちゃをみつめ
ていた。みな衝撃を受け、起こったことに呆然としていた。
33歳のサミール・クラブは海岸を離れて、バッグを運んでいた。そ
こに子どもたちも付いて歩く。サミールはイスラエルがこのような犯
罪を犯すのは「パレスチナ人が暮らしを楽しんでいるのを見ると、彼
らは腹が立つからだ」と語った。
クラブはなぜこんなことが起こったのか理解できないし、もう二度と
海には来ない、子どもたちも来させないと誓った。
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[*筆者のサミー・アブ・サーレムはジャバリヤ難民キャンプに住み、
英語の通信社やWAFA(パレスチナのニュース・エージェンシー)でラ
イターとして働いている。この記事はWAFAの許可を得て、再掲載され
た。サーレムはまた、パレスチナ自治政府の情報サービスである「イン
ターナショナル・プレスセンター」でも働き、フリーのライターとして
地元の新聞に文学や芸術を中心に記事を書いている]
原文:http://electronicintifada.net/v2/article4792.shtml
翻訳:ビー・カミムーラ
[前文への編集者註]
*1……
http://electronicIntifada.net/v2/article4836.shtml
*2……
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200606140418.htm
*3……
「Olmert: Targeted killings will resume despite civilian casualties」
(改行が入ってしまうので、つなげてください↓)
http://www.imemc.org/index.php?option=com_content&task=view
&id=19458&Itemid=1
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>◇「イスラエルには、パレスチナの民間人を殺害する方針があるのか」
このガリア一家虐殺事件は、イスラエル軍が自軍の砲弾によるものでは
なく、パレスチナ側が砂に埋めていた地雷によるものだと後から発表
し、殺害の責任を否定しました。
「知らない」「やっていない」「調査中だ」という決まり文句が繰り返
されるなかで、どれだけの命が奪われてきたのか。イスラエルはパレス
チナの民間人を殺すポリシーを持っているのではないかと、90年代後
半からパレスチナの現状を見つめてきたナイジェル・パリー氏の「イス
ラエルには、パレスチナの民間人を殺害する方針があるのか」は、実体
験を交えながら、イスラエルそのものの体質について書いています。ガ
リア一家海岸虐殺や、直後の民間人犠牲者を多くだした暗殺事件に触れ
て、書かれたものです。[ナブルス通信]
「イスラエルには、パレスチナの民間人を殺害する方針があるのか」
Does Israel have a policy of killing Palestinian civilians?
ナイジェル・パリー
2006年6月13日
翻訳:リック・タナカ
(冒頭部)
私がラマッラーに暮らしたのは、いわゆる和平プロセスの時代だった
が、1994年から1998年の間に、パレスチナ人の若者とイスラエル
軍の兵隊が衝突するところを30回近く目撃し、私はそれを書き留
め、写真に撮ることを心掛けた。これらの衝突を特派員たちが次のよ
うな形で語るのを読む度に、私は吐き気をもよおしたものだ。
「今日、ラマッラー周辺で、イスラエル軍兵士とパレスチナ人の衝突
がありました。パレスチナ人2人が死亡、そして、4人が負傷しまし
た。」
これらの報道が問題なのは、パレスチナ人たちの投石をともなう抗議
行動が、なぜ、毎度毎度、ティーンエイジャーや子どもの死につなが
るのか、それを解きあかす文脈がまったく欠落していることだ。……
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(この続きは、パリー氏自身の写真なども多く掲載した形で作ったウェ
ブサイトのほうで読んでもらえると幸いです。続きは以下に)
http://www.onweb.to/palestine/siryo/nigel-pplicy_jun06.html
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>◇さらに続く民間人殺害
*20、21日のガザでの殺害では、またもや子どもたちと女性の被害が
でています。21日のほうはミサイルが目標を外れて、民家を直撃。犠
牲者はひとつの家族から出ました。2人が殺され、14人が負傷。
詳しくは:「「誤爆」と称する殺戮が止まらない――毎日でるガザの死
傷者(幼児も多く含む)」(パレスチナ情報センター)
http://palestine-heiwa.org/news/200606221223.htm
この21日の惨劇についてはさらに詳細が入ってきています。一家はサ
ウジアラビアへの出稼ぎから久々にガザの実家に戻ってきていた息子を
囲んで、ランチパーティをしていたときにミサイルに直撃されました。
殺されたのは、この帰省中の息子と、妊娠中だったその妹。負傷者の中
には子どもたちも多く、数人は集中治療室に入っています(そのうちの
一人、同じく妊娠中だった女性は帝王切開をしたものの、死産だっ
た)。*以下の記事に詳しい。できれば、後でP-navi infoに概要をまと
めたいと思います。
「A short trip to Gaza made them orphans」
(Sami abu Salem, 23 June 2006)
http://electronicIntifada.net/v2/article4843.shtml
20日の殺害については:「3 Palestinian Children Killed and 15
Others Wounded in a Failed Extra-Judicial Execution Attempt
Carried out by IOF」(パレスチナ人権センター)
http://electronicIntifada.net/v2/article4830.shtml
-------------------------------------------------------------
*イスラエル政府にたいして、声を届けてください。
「Stop killing Palestinians!」の一言でも。
届け先は:<http://palestine-heiwa.org/misc/kougi.html>
(ただし、イスラエル政府の役職は人が変わっているので、名前はナシ
でも。首相はEhud Olmertです)
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>◇この文章は以下にアップ (写真もあるので、こちらでもどうぞ)
http://www.onweb.to/palestine/siryo/sami-huda_jun06.html
※この通信の続きは「イスラエルには、パレスチナの民間人を殺害する
方針があるのか」に。
http://www.onweb.to/palestine/siryo/nigel-pplicy_jun06.html
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>◇Information 京都でのイベント
・25日 パレスチナ難民の子どもたちにカードを送ろう/「夢と恐怖の
はざまで」上映/岡真理さんトークあり
『日本からマルハバ』@京都YWCA
http://kyoto.ywca.or.jp/topics.html#maruhaba
・26日、28日「ガーダ パレスチナの詩」上映(精華大、京都文教大)
7月より「アルナの子どもたち」劇場公開 (東京でも)
http://0000000000.net/p-navi/info/info/200606222117.htm
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>◇P-navi info <http://0000000000.net/p-navi/info/>
[ボチボチ更新中。編集者ビーのblog。速報、インフォ、コラム]
・ガザ虐殺 ──カメラを落としたカメラマン
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200606120434.htm
・イスラエル軍暗殺で9人殺害 ガザ
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200606140418.htm
・エルサレム旧市街にモールや駐車場を計画 イスラエル
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200606160727.htm
・様々なワールドカップ
http://0000000000.net/p-navi/info/column/200606170150.htm
・イスラエル拘禁法「改訂」にストップを
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200606180410.htm
・新しい「ガーダ パレスチナの詩」評 「ガーダ」水のような映画
http://0000000000.net/p-navi/info/column/200606201443.htm
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