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【傭兵】再浮上する傭兵問題と出口戦略(米国は傭兵も撤退させるべし)
以下は、曖昧な立場で非合法活動・工作にかかわる’復興請け負い業’の存在を
強く問題視し、”正規軍だけでなく米国は傭兵も撤退させるべし。 さもなくば
イラク・アフガニスタンの’汚い戦争’は終わらない”との見方をしている記事。
伊左派紙”Aprire”の電子版から訳出投稿します。
活動中の人数について
記事中には’イラク・アフガニスタンを自由に動き回るコントラクター2万5千人’と
ありますが、アムネスティ年次報告書(レス投稿)によると’イラクで2万5千人
前後の存在’とあります点を追記します。
参照
イラク:請負企業の民間戦争(伊国営RaiNews)〜アブグレイブと請負企業
http://www.asyura2.com/0601/war79/msg/166.html
投稿者 kamenoko 日時 2006 年 3 月 05 日 20:46:05: pabqsWuV.mDlg
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http://www.aprileonline.info/articolo.asp?ID=10495&numero=%27170%27
西部開拓の時代への逆行(*kame 無法地帯の意も)
by Stefano Rizzo 06年5月26日号
戦争の嘘。アムネスティは対テロ戦の混迷の只中にあるイラク・アフガニスタンを
自由に動き回るコントラクター2万5千人の存在を告発。
それについて語られることは殆どない、否、全くと言っていい。しかし対テロ戦争の
主役の一部である彼らは、軍人でも民間人でもない。 死亡しても公式統計に載らず
殺人を犯しても(しばしば起こる)説明がなされることもない彼らは、刑法・軍法の
及ばないところにいる。 ”コントラクター” 控えめにこう呼ばれるおよそ
2万5千の傭兵たちは、DynCorp, Blackwater, Kellog, Brown and Root ほか
”セキュリティ・サービス”を提供する巨大多国籍企業に雇用された者たちだ。
精巧な武器、ヘリコプター、装甲車に軽重火器の供与を受けた彼らは、特殊部隊の
それに似せた制服と防弾チョッキ、足にピストルの姿でおおむね要人警護の職務を
追うが(アフガニスタンではカルザイ大統領警備チームを組織)、刑務所内部で
収容者の’尋問’も請け負い、必要であれば尋問前に’態度を和らげる’仕事も
行う。
傭兵が関与する’事故’は少なくなく、アムネスティ・インターナショナルが
火曜にロンドンで公表した報告書で告発しているのは、責を問われながらも
一切説明がなされておらず、彼らの存在と仕事を認識している軍の将校たちが
公的には関知していないことになっている殺人、拷問、性的虐待のケース。
軍のオペレーションの’アウトソーシング’による明らかな国際法・ジュネーブ
条約違反が再び浮上した。
この他にも、賞金稼ぎのケースがある。 米国が手配中のテロリストに関する
情報に報奨金を提供しているのは周知の事実。 公式サイトによると、オサマ・
ビン・ラディンとムサブ・アル・ザルカウィには2,500万ドル(ヨルダン人
テロリストの賞金は、その重要性を鑑みて最近引き上げられた)、重要性の
低い人物は”わずか’5万ドル。 多くの者を魅了するに充分な金額で、イラクや
アフガニスタンには蜜に集まる蜂のごとく数千人単位の冒険者たちが集結する。
このケースもやはり、発覚しない限りは誰も知る事はない。アフガニスタン警察が
刑務所内の不法行為摘発に乗り出した2年前に、拷問の跡が残る収監者数十人を
発見したことで、ひとつのケースが発覚。 起訴に持ち込まれ、3人の米国人
’Bounty Hunters' 賞金稼ぎ Jonathan K. Idema,、Brent Bennet、
Edward Caraballo が有罪判決を受けた。
3人の中で最も注目されたのは、軍の特殊工作部隊にいた経験と武道インストラクター
武器商人という不透明な過去を持つ Idemaだった。 裁判ではビン・ラディン捜索
任務として対テロ非合法工作を実行したと証言。 気の毒なアフガスタン人を拘束、
拷問したのはビン・ラディン捕捉情報を引き出すためとし、国防総省も巻き込んだ
この証言に対し、国防総省は当然のごとく一切の接触を否定。
(しかし Heather Anderson 治安責任者を含むペンタゴンの職員たちとの面談や
e-mail記録により明らかになるはずだ)
お手上げ状態の3人は懲役10年の判決を受けたが、話はここで終わらない。
数週間前、預言者誕生記念式典においてカルザイ大統領は、素材集めと称して
賞金稼ぎグループに合流した謎のフリーランス・ディレクターEdward Caraballoに
恩赦を与える。 釈放されるやいなやCaraballo は米治安当局の手で米国に
送られ、メディアの接触にも応じていない。
洞察力の鋭い読者なら、この話に納得いかないだろう。 米軍が撤退準備中という
事実に理由がある。(他の2人も間もなく釈放される見込み)
数ヶ月中に展開中の三分の一が削減される予定の米軍がNATO軍の国際治安支援部隊
(ISAF)と交代すると同時に、任務は”平和維持(Peace keeping)活動”から
”平和強化 (Peace-enforcing)”つまり戦争へと移行する。 武器と軍隊を引き
上げると同時に、米国は広場の掃除も行うべきであろう。 傭兵、スパイ、ダブル
エージェントの任務を帯びた’コントラクター’を兵士と一緒に引き上げるのだ。
アムネスティ・インターナショナルが様々な理由で告発する彼らは、正義のシャツ
とは相反する存在だ。 君のために働く人間が誰かを知らないというのも問題で
あろうが、その者たちを”貧困にあえぐ人々”の中に放置するのはまた別問題だ。
アフガニスタンから、そしてイラクから彼らが出て行っても汚い戦争は終わらない
だろう。 Zalmay Khalilzaid 駐バグダッド米国大使が既に述べているように、
そして多くの米軍将校が指摘するように”パンドラの箱は開けられ”、あの地域の
暴力が止んで安定が訪れるまで長い時間を要する。 そして傭兵や賞金稼ぎの
実情は語られてもいないのだ。 実際ペンタゴンが打ち出す新たな戦略、特殊
部隊による空襲と急襲を持続させるそれは(民間人24人を殺害した先日の
カンダハール空襲にその結果がみられる)、賞金と興奮を求める冒険家たちへの
黄金期をもたらす可能性がある。
完全免責の賞金稼ぎたちが、”インディアンの土地”で好き放題をした西部開拓
時代のごとく。