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『イラクにおける科学と文化の大量虐殺』(IAR-Noticias:全訳)
スペイン語情報誌IAR-Noticias(5月24日付)は、メキシコの日刊紙La Jornada(ラ・ホルナダ)の社説(José Steinsleger筆)『Genocidio científico y cultural en Irak(イラクにおける科学と文化の大量虐殺)』を転載し、イラクで大量の自然科学者や社会科学者、報道関係者、文化関係者が無残に虐殺され、イラクの頭脳と文化の壊滅が進められていることを報道しています。
同内容の情報は次の拙稿でお知らせしました。
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http://asyura2.com/0601/war80/msg/632.html
モサドはすでにイラクの科学者と学者530名を暗殺した(アル・ジャジーラ)
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「頭脳と文化を滅ぼすこと」が徹底支配・略奪の鍵を握ることを、米英ユダヤの『荒らす憎むべき者達』は十分に知っているのでしょう。
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http://www.iarnoticias.com/noticias_2006/irak/0172_genocidio_cultural_24may06.html
Genocidio científico y cultural en Irak
イラクにおける科学と文化の大量虐殺
(IAR-Noticias) 06年5月24日
サイバー空間の中で循環する文書や報道の波が、私の岸辺に、パレスチナ解放民主戦線(DFLP)からの報道をもたらした。それは次のように始まっている。
ホセ・スタインスレゲル著(ラ・ホルナダ)
『イラクで米国による占領に参加するモサド(イスラエル情報局)は、現在までに350名の核科学者と200名を超える様々な科学分野の大学教授の暗殺を果している。これは米国国務省の情報によるものである。』
告発の量がものすごいうえに情報源との照合が不可能であったため、私はこの報道を留め置き、それがコメントする事柄に対して直接の利害を持つ政治グループの確認に注意を注いできた。しかし去る1月に、より信頼できる同様な情報が次のように断言した。『ペンタゴンは教授たちの殺害の背後にいるであろう「暗殺団」の創設に30億ドルを使ってきた・・・。』
ブリュッセル(イラク世界法廷)公聴会のイラク連帯委員会は、去る3月14日までに明らかにされた一覧表の中で、各種の研究所と高等教育機関の141名の教授たちが拷問を受け殺害された状況を明らかにしている。たとえば、首都にあるバグダッド大学、アル・ムスタンシリヤal-Mustansiriya、工学、およびアル・バハレインal Bahreinの各研究所、ヒラ(バビロニアBabilonia)、モスル(ニニヴェNínive)、ディワニージャ(クアディシヤQuadisiya)、技術研究所、バソラ(バソラBasora)、サラディノ(ティクリットTikrit)、バクバ(ディヤラDiyala)、ラマダ(アル・アンバルAl-Anbar)、クファ(ナジャフNayaf)、モスル(モスルMosul)、そしてその他の大学・学術研究施設である。
イスラム世界で最も知的に進んでいたと思われるこの国での状況に関して、この情報の著者であるディック・アドリアンセンスDick Adriansensは、『イラクの大学人は絶望している』と語る。このリストには著述家、教授、生物学者、社会学者、医者、歴史家、文献学者、物理学者、技術者、小児科医、言語学者、地理学者、経済学者、教育学者、そして核物理学者の氏名と住所が書かれている。無念なことに彼らは、新しくできる「イラクの民主的政権」に協力することは不可能なのだ。
その一方で、イラクの報道記者組合は去る5月4日付で一つのリストを明らかにした。それは様々な状況の下で殺害された組合員109名のものだった。このどちらの情報も、ユネスコの使節と共に2003年5月にイラクを訪れたコロンビアのフェルナンド・バエスFernando Báezによって明らかにされたことと附合している。
バエスは文献分類学者(biblioclastiólogo)であり、この分野名(biblioclastia)の起源であるギリシャ語は書籍の解体の意味なのだが、彼の説明はまさにその通りだった。バグダッド国立図書館(1977年建設、1階が10240平方メートルで3階建て)だけでも、爆撃によって、100万冊の書籍と数万部の印刷された文書、ほとんど全てのマイクロ・フィルム資料とイラクの国家資料が失われたのだった。
彼は自問する。なぜ占領軍はこの国最大級の図書館(複数)への略奪者に対して大目に見たのであろうか? 一体誰が、あの混乱と硝煙と叫び声の中で、外部の者の助けを得てあの空調を施す建物内に侵入したイラク人のグループ(複数)を組織化したのだろうか? その中には極めて貴重な羊皮紙やダビデの王国よりも2千年も古い粘土板の手書き文書を保存されていたのだ。
バグダッド図書館の元館長は無念の思いで嘆いた。『モンゴル人たちの時代以来、これに相当する野蛮さは思い浮かばない。』(1258年にチンギス・ハンの子孫であるフラグの軍勢がバグダッドに侵入したときに、彼らはあらゆる本をチグリス川に投げ捨てて破壊した。)
シーア派の指導者であるアル・サイド・アブドゥル・アル・ムッサウイAl Sajid Abdul-Muncim al-Mussawiは配下の者に、ハクHaqのモスクまでトラックで運ばれてきた30万冊の本を野蛮な犯罪から救い出すように命じた。『・・・そこには一部に天井にまで届くほどの際限の無い量の本が山積みになっていた。』
バエスは次のように付け加えた。『この破滅的な略奪は決して文字通り止めようの無いようなものではなかったと言える。米国国防長官ドナルド・ラムズフェルドは、この行為に対して言い訳がましくコメントしたのだ。「自由な人々は悪事をはたらくのも自由であって、それを止めることはできない」と。』
この自由に「悪事」をはたらく者達には、単に軍人や略奪者たちがいるばかりではない。あの戦争犯罪人たちも同様に「自由な」知識人たちを勘定に入れていたのである。その知識人たちとはサルマン・ルシュディーSalman Rushdie、オリアナ・ファラッチOriana Fallacci、マーティン・アミスMartin Amis、ベルナール-アンリ・レヴィBernard-Henry Lévy、ミシェル・ウエルベックMichel Houellebecq、ジョバンニ・サルトリGiovanni Sartori、その他の、本が売れることだけを目標にする者達であり、彼らは、キリストより3200年も前に本の発明に貢献した場所である国で起こった21世紀初めての本の破壊について何の意識も持たない連中である。
【翻訳、終り】
*以下に、最後の段落でホセ・スタインスレゲルが列挙している悪質な知識人に関する情報を掲げておきます。(なお、その種の知識人は、日本には極めて多いように思えます。)
Salman Rushdie(インド生まれの英国の作家)
http://en.wikipedia.org/wiki/Salman_Rushdie
Oriana Fallacci(イタリアのジャーナリスト、作家)
http://www.giselle.com/oriana.html
Martin Amis(英国の小説家)
http://en.wikipedia.org/wiki/Martin_Amis
Bernard-Henry Lévy(フランスの哲学者、作家)
http://en.wikipedia.org/wiki/Bernard-Henri_L%C3%A9vy
Michel Houellebecq(フランスの作家)
http://en.wikipedia.org/wiki/Michel_Houellebecq
Giovanni Sartori(イタリアの政治学者)
http://en.wikipedia.org/wiki/Giovanni_Sartori