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□父権社会の重圧に悩むアフガニスタン女性 大半が学校にも保健所にも行けない [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1972946/detail
父権社会の重圧に悩むアフガニスタン女性 大半が学校にも保健所にも行けない
【アルジャジーラ特約17日】厚化粧の顔を隠すピンクと黒のショール、ジーンズをはき、靴はテニスシューズのディアナ・アジミは新しいアフガン女性の代表である。
首都カブールの裕福な人々が住むシャーレノウ地区にある衣料店「アフシャル・ファッション」でパート店員をしているディアナは17歳。最近、封切られたハリウッド映画のメーキャップを真似していることを認めた。
2001年に米軍がタリバン政権を追放して以来、アフガニスタンの女性は自由に歩き回れるし、働き、教育を受けるのも自由で、ブルガ(被り物)を着用することも法律で要求されたりはしない。
しかし、それはただの皮相な変化にすぎない。多くの女性はそう思っている。
「今だって、ちっとも良くはない。ほとんどの女性は家に引きこもっているし、勉強もしていない。もっと外に出るよう励まされる必要がある」とディアナは語る。将来はテレビの報道記者になりたいという第12次年生だが、「アフガニスタンの政府のやっていることは十分ではない」と言うのだ。
18歳のナシーム・グルさんにとっても、タリバン政権当時から何も変わっていない。
アフガニスタン最大の米軍基地があるバグラムから車で30分のチャレカレ地区にあるタジク人の村、ドレナから来たというグルさんは「タリバンがここにいたころから何も変わっていない。全く同じよ」と言い切る。「私の兄は私が家から出るのを許しません。学校に行く機会もないのよ。学校で勉強することが女性にとって大切なのに」。
グルさんは多くのアフガン女性と同様、字が書けない。
兄のアッタ・モハメッドさん(22)は大学生だが、グルサン含め4人の妹たちが学校に行くのを、安全じゃないと恐れて許さない。こうした懸念は、今のアフガニスタンでは、例外ではないのである。無法状態で犯罪がはびこる。特に、カルザイ首相が支配するカブールを離れれば、そうである。
モハッメドさんは「治安が悪いから、妹たちに許さないんだ。教育を受けたいのは皆、同じだが、安全に問題がある。(外に)行かせるのが怖いよ」と説明した。
政府は女性に対して教育と保健に関してはベストを尽くしているとしており、政府スポークスマンの一人は、国内34州のすべてに女性問題の担当部署が設けられていると語る。
カリム・サルク氏は「私たちは女性が問題に意識的になるよう指導し、参加を促し、保健機関の利用の仕方を教えています」と語った。「私たちはまた、州でセミナーを開催しています。こんな風にして、男親が娘たちを学校や診療所に行かせることを納得するようにしています。うまく言っていると思いますよ。時々、男性がオフィスを訪ねてきて、娘たちを学校に行かせたいと言ってきます」。
2001年10月の米軍のアフガニスタン侵攻に至る過程で、タリバン政権の人権侵害が侵攻の名目に使われた。
内外の指導者たちは、女性1800万人を含む3000万人の国民が圧政の数年間から自由になったとはやし立てるに急だった。
しかし、農村地域チャレカレの東部にある農民コミュニティーで変化を探すのは難しい。荒れた風景の中にぶどうや小麦の農場が点在している。国を挙げての戦闘があったことを錆び付いたソ連の戦車や殉教した戦士たちの墓が思い出させる。
同地区にあるタジク人の村落、デムラヤスフ。4人の子の母親、ナジヤ・エマンダトさん(30)にとって生活はほとんど変わらない。夫と一緒に3部屋の家に住み、電気も水道もない。村人は全員が小作人で、3ヘクタールの土地と雨頼りで、一収穫期に約2万アフガニ(約400ドル)の収入を得る。
エマンダトさんは「いい生活じゃありません。国際社会がいっぱいお金をくれたそうですけど、みんな、政府のお役人の懐に入ってしまったんです」と言った。世界資源研究所の統計によると、この国の女性の平均寿命は44歳である。
革命的アフガニスタン女性協会(RAWA)は女性の権利を主張する非公然組織だが、アフガン女性の95%が今も結婚を強制され、日常的に家庭内暴力にさらされ、貧困のために娼婦になっている女性は2万5000人余りに上るとしている。
同グループのスポークスマン、サフォライア・ワリドさんは、アフガン女性が自由であるという主張を否定した。都市部に住むごく一部の女性が教育や保険機関にアクセスでき、移動の自由を確保しているだけだと言う。
ワリドさんはこう話した。「今は少しはよくなっています。しかし、おわかりのように(宗教的)原理主義者がまだ力を持っているのです。政府の中で権限を持っています。この国の社会は父権制社会で、男性は娘にも、妻にも、姉妹たちにも外出を許さず、平等でもありません。そんなことは恥だと思っているのです。私たちは決して希望を失わず、世界は一日、一日と進歩と変革の道をたどっているのですから、この社会がいずれ変わるだろうと信じ続けます」。
彼女の願いが、今も黙って堪えているアフガニスタンの女性の願いでもあることは確かだ。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2006年05月18日00時09分
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http://www.asyura2.com/0601/war80/msg/740.html
投稿者 傍観者A 日時 2006 年 5 月 15 日 13:55:19: ebe9fDsQ1Z63o