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http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060513AT2M1300M13052006.html
米大統領支持率29%に低下・政権運営は危機水域
【ワシントン=丸谷浩史】リサーチ会社ハリス・インタラクティブが12日に発表した世論調査で、ブッシュ米大統領の支持率が29%に下落した。主要調査で支持率が3割を割り込んだのは初めて。ガソリン価格の高騰、イラク戦争、移民政策への対応などで支持率を上向かせる決め手は見つからず、11月に中間選挙を控えた政権運営は危険水域に入った格好だ。
調査は全米の1003人を対象に電話で実施。大統領の支持率は今年1月に前回比で9ポイント増の43%に反転して以降、再び低下に歯止めがかからず、4月は35%に低下していた(後略)
さていかようにも不正ができそうな世論調査でさえも支持率低下を指摘され、史上最も不人気の大統領と化したブッシュですが、しかしこれは壮大な八百長の始まりかもしれません。
というのは最近あのルパード・マードックがヒラリー・クリントンをプッシュしはじめたのです。ルパード・マードックといえばFOXテレビ等の複数のメディアを持ち、極右思想に世界を洗脳せんとしてるあの爺で、ヒラリー・クリントンと言えば元大統領夫人で今は連邦議会の議員です。
この組み合わせ非常に奇妙に見えます。FOXテレビや極右ラジオを好む層にもっとも嫌われている政治家の一人がヒラリー・クリントンだからです。というかそういうマードックのメディアがヒラリー叩きを必死に行ってきたわけです。
それがここに来て、手のひらを返したようにヒラリー議員賞賛の言葉がルパード・マードック支配下のメディアに登場しているのだそうです。
彼らの狙いは何か。とりあえず、ルパード・マードックとヒラリー・クリントンの共通点と言えば、やはり二人ともイスラエルの権益を大切にしてきた人物ということでしょう。とすればイスラエルの忠実な友ブッシュ氏そして共和党が今後の選挙で負けるであろう場合を想定し、民主党の対抗馬にも親イスラエルの人物を入れておこうという作戦でしょうか。ちなみに田中宇なんかはもうヒラリーってのはネオコンそのものだとも指摘しています。
ここで非常に奇妙なのは、野党民主党を率いて大統領になろうと意気込んで
いるヒラリーが「イラクは失敗だ」と言って与党のブッシュを批判することを
やらず、逆に「イラクはうまくいっている」と、ブッシュやネオコンと同じ発
言を繰り返していることである。
しかもヒラリーは最近、ネオコンの一人であるマーシャル・ウィットマン
(Marshall Wittmann)を政策顧問に据えた。ウィットマンは、以前は
「世界革命」を求めるトロツキー系共産主義の国際左翼運動に参加していたが、
1980年代に右派に転向してレーガン政権に協力し、その後はキリスト教原
理主義組織(Christian Coalition)の政治担当責任者になった。その後
2000年の大統領選挙で共和党のマケイン候補の顧問になり、さらに今回民
主党に再転向し、ヒラリーの顧問になった。
http://www.amconmag.com/2006/2006_03_27/cover.html
トロツキスト出身で、レーガン政権時代に右派に転向し、その後はキリスト
教原理主義に接近しつつ、民主党・共和党を問わずネオコンの方針を実現して
くれそうな政治家を支援する、というウィットマンがたどってきた経歴は、他
の主要なネオコンにも共通する経歴である。ウィットマンという名前からして
ユダヤ系のようなので、彼は典型的なネオコンであると考えられる。
http://tanakanews.com/d1214neocon.htm
政策顧問にネオコンを迎え入れるほどなので、ヒラリーの主張はネオコンそ
のものである。イランの「核疑惑」に対しては「外交的に解決した方が良いが、
軍事的解決(侵攻)を選択肢から外すべきではない」と主張している。侵攻の
可能性を明言している限り、イラン側は「自衛のための核武装」という選択肢
を捨てるはずがなく、外交交渉が妥結する可能性はゼロである。つまりヒラリ
ーはイランに侵攻したいと言っているのと同じである。ブッシュ政権がイラン
に軍事侵攻しないまま任期を終えたとしても、次にヒラリーが大統領になった
ら、彼女の任期中にイラン侵攻が行われる可能性が高い。
またヒラリーは、大統領への野望をふくらませるのと同じタイミングで、イ
スラエルに対して非常に親密な態度をとるようになっており「イスラエルにと
って危険なので、イランを潰すべきだ」と主張しつつ、イスラエルを何度も訪
問したり、イスラエル系の団体の会合で講演したりしている。
ネオコンは、どうしてもイランに対しては軍事侵攻をやりたい構えである一
方、中国やロシアといった大国に対しては「脅威」と見なしているものの「イ
ラン包囲網を作るためには、中国やロシアに対して寛容な態度を採る必要があ
る」と主張している。これは、ユーラシア大陸における中国とロシアの台頭を
許している点で、ネオコンが多極主義者的な傾向を持っていることを示してい
るが、ヒラリーも「イランの脅威に対抗するには、中国やロシアを宥和する必
要がある」と述べている。
▼民主党もみんなネオコン的
「イラク占領は成功している」「イランは武力攻撃によって潰すべき」「アメ
リカにとってイスラエルは非常に大切だ」「ロシアや中国はライバルだが、テ
ロ戦争の上では宥和策を採る必要がある」といったヒラリーの主張を並べてみ
ると、一つ気づく顕著な点がある。これらの主張はいずれも、ブッシュ大統領、
それから次期大統領選でヒラリーのライバルになるかもしれないライス国務長
官の主張にそっくりだということである。
ヒラリーはブッシュ政権について「イランに対してもっと急いで強硬策を採
るべきだ」と批判しており、まるで「私の方が、ブッシュやライスより、ネオ
コンの方針に近いです」と主張しているかのようである。
ヒラリーは夫のビル・クリントンが大統領だったころ、ユーゴスラビアへの
空爆に消極的だった夫に反対して早期空爆を主張するなど、以前から強硬派の
傾向があった。しかし、ブッシュ政権はイラク占領の失敗で支持率がひどく低
下し、米国内に厭戦気運が高まっている今、民主党の候補者としては、共和党
政権のイラクでの失敗を批判した方が、票集めには有利なはずである。だが、
ヒラリーは逆に、ブッシュよりも強硬な路線を進んでいる。
米民主党では、2005年の大統領選挙の候補となったジョン・ケリーも、
ブッシュよりも強硬な路線を採り、加えて選挙期間中に、途中からイスラエル
寄りの態度を強めていた。ジョセフ・リーバーマン上院議員など、大統領職を
狙っているとおぼしき民主党の他の有力者のほとんどは、ヒラリーやブッシュ
に劣らず「武力による世界民主化」を主張する強硬派である。アメリカで政権
をとろうと思ったら、誰であれ、親ネオコン・親イスラエルの強硬路線を採用
することが不文律となっている。
http://tanakanews.com/e0409kerry.htm